Kanazawa Jazz Days

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ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

Cecil Taylor: Silent Tongues: Live At Montreux '74 (1974) 最初に買った彼のレコード

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昨日、セシル・テイラーが亡くなった。特に感慨はない。巨星であるほど空高く、そもそもが現の人と思えなかったりするから。ジャズの巨人と呼ばれる数少ない生き残り、の一人だし。

最初に買った彼のレコードはコレ。1979年だから、演奏から5年あまり。カット盤なので1000円もしなかったArista Freedom盤。1970年代末の時点でもフリージャズは人気がなかったので、レコード屋に溢れていた。

当時、セシル・テイラーにはあまり馴染めなかった。山下洋輔のようにノセる何か、のようなものを感じなくて、難解さの印象だけが残った。

今になって聴き直すと、曲として大きな枠での作曲行為、強靱でかつ高速であっても濁りのない美しい打音、が強い印象を与える。溢れ出る音が驚くほど抑制的であり、確かに強い意志のもとに選ばれた、という確証を聴き手に与える。その緊張感が素晴らしい。

晩年に稲森財団の京都賞を受賞したが、ケージ、メシアンクセナキス、リゲッティとセシル・テイラーの名前が並ぶ。世評高い、とは云われていないこのアルバムを今聴くと、現代音楽の創造者達と並べても違和感はない。彼らの音楽と共通するような美への探求、と同時に、音楽の組み立てられ方の違いが面白い。作曲者が奏者であって、曲が、奏者の卓越した技巧と表裏になっている、といおうか。

彼が逝去されたその日、結局、彼の音楽の核心がちっとも分かっていないような感覚が残った。それを探すように音を聴く日々、がまだまだ続くのだと思う。合掌。

 

Silent Tongues

Silent Tongues

 

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Cecil Taylor: Silent Tongues: Live At Montreux '74 (1974, Arista Freedom)
A1. Abyss (First Movement), Petals & Filaments (Second Movement), Jitney (Third Movement) 18:06
A2. Crossing (Fourth Movement) Part One 8:30
B1. Crossing (Fourth Movement) Part Two 10:00
B2. After All (Fifth Movement) 9:32
B3. Jitney No. 2 3:25
B4. After All No. 2 2:30
Cecil Taylor(p)
Engineer: Stephan Sulke
Producer: Alan Bates, Michael Cuscuna
Recorded at the Montreux Jazz Festival, Montreux, Switzerland, July 2, 1974.