Kanazawa Jazz Days

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ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

Mtume: Kiss This World Goodbye (1978) レジー・ルーカスとエムトゥーメへの興味

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少し、マイルス・デイヴィスのファンク時代、1973年から1975年のリズム・セクションが気になって、聴いている。ギターがレジー・ルーカス、ピート・コージー、ベースがマイケル・ヘンダーソン、ドラムはアル・フォスター、パーカッションはエムトゥーメだ。彼らのなかで、アル・フォスターは純ジャズの人で、また1981年のマイルス復活バンドにも入っているので、関心の外にある。他の4人。1975年のマイルス隠遁のあと、「ジャズ」では視界から消えている。

不思議だったのは、当時の「ジャズ本」では、「マイルス・バンド卒業生はジャズ界をリードする」と書かれていたのだが、この4人はそんな動きもない。どうして?と思っていた。1979年頃の話。

ピート・コージーはシカゴで隠棲?していたようで、マイルスのドキュメンタリーDVDでその姿を見たときには驚いたものだ。幾つかの作品には参加している。マイルス・バンドの宇宙的な広がりや、かつ闇の深さ・奥行きは彼のギターが作っていたと思う。

レジー・ルーカス、マイケル・ヘンダーソン、エムトゥーメの3人は、ジャズからソウルへ移動。レジー・ルーカスはもともとそっちの奏者だったらしい。特にルーカスとヘンダーソンのパターンが作り出すグルーヴ感が素晴らしく、コージーとエムトゥーメが奏でる空間的な広がりに強い鳴動を与えていた。この彼らがジャズに残らなかったのは何故だろう。

 このアルバムはレジー・ルーカスとエムトゥーメの双頭バンドであるMtumeの最初のアルバム。聴いてみると、いわゆる当時のクロスオーヴァーフュージョン)であるが、トラックによってはヴォーカルを中心としたソウル。で、そっちの方が良い。当時流行った「ソフト&メロウ」な雰囲気。そちらの方に重点を置いて、ジャズ太陽系の軌道から離脱していったようだ。今は痕跡も見えない。

元来R&B方面だった(らしい)ルーカスはともかく、Statra-east方面で活躍していて、ヒース一族(MJQのパーシー・ヒース、ヒース・ブラザーズのヒース)のエムトゥーメがジャズから消えたのは不思議。そもそものMtumeはスワヒリ語名で、ハービー・ハンコックのMwandishiバンドの影響大。バスター・ウィリアムスとかビリー・ハートとも共演しているのだ。

最近になってレジー・ルーカスとエムトゥーメについても、武田淳一氏のweb上の長大な論考をみつけた。この2人について、だ。凄すぎる:

An Essay About Music !

アップされて7年以上経っているようなので、消えないうちに読みたいと思っている。

 

キス・ディス・ワールド・グッドバイ【完全生産限定盤】

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Mtume: Kiss This World Goodbye (1978, Epic)
A1. Theme (For The People) (Opening) 1:30
A2. Just Funnin' 5:20
A3. Kiss This World Goodbye 3:58
A4. Insert 0:30
A5. The Closer I Get To You 3:58
A6. Love Lock 4:56
B1. Funky Constellation 4:05
B2. Closer To The End 4:32
B3. Metal Flake Mind 3:30
B4. Phase I (40 Seconds Dedicated To All Congo Players) 0:42
B5. Day Of The Reggin 3:31
B6. This Is Your World 3:28
B7. Theme (For The People) (Exit) 0:48
James Mtume(vo, perc), Reggie Lucas(g), Hubert Eaves III(key), Basil Fearington(b), Howard King(ds, vo), Tawatha(vo)
Arranged By – James Mtume (tracks: A1 to A4, A6, B1, B3 to B7), Reggie Lucas (tracks: A1 to A4, A6, B1, B3 to B7), Wade Marcus (tracks: A5, B2)
Producer: James Mtume, Reggie Lucas