Kanazawa Jazz Days

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ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

本田珠也: Ictus(2017) 初期ECMの味わい

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本田珠也の活動のヴォリューム、に驚く。今年はツェッペリンの曲を演るZEKと大口純一郎のトリオを聴いた。あと新譜ではサックス・トリオとTAMAXILLEを聴いた。TAMAXILLEは一時ずいぶん聴いたが、ディスクとして少し違和感があってアップしていない。それは録音という媒体を介した聴き方、から来る違和感。バランスの良い録音でることから来ていて、生のドラムが再現できていないような、だ。

結局の所、ドラムのジリジリとしたビートの昂揚と、場面が切り替わるときのスリル、そんなものからくるカタルシスを愉しむ、そこがCDで足りない、そんな感じ。特にTAMAXILLEはライヴの凄みが想像できるだけに、手が届かないトコロの痒さ、がキツいのだ。(実はZEKもそうだった)

大口純一郎トリオのライヴで知ったのは、煽るようなドラムではなく、抑制的に叩いたときの美しさ。このアルバムもグループ表現のなかで、打音の美しさを感じさせることが多い。それでいて、背後から強いビートを乗せてくる快感。

驚いたことにカーラ・ブレイの曲を多く取り上げている。それが1960年代後半のフリージャズの空気に近い味を出していて、ブレイやコリアのトリオの作品に近い音世界を醸し出している。要は初期ECMの味わいに実に近い。

それでも曲によっては、特にフリー的な曲では、スピード感溢れる演奏で期待に応えていて嬉しい。

 新年早々、随分と聴きそうな予感。それにしても、IctusもTAMAXILLEも、金沢来ないかなあ。平賀さん、頼みます!

追記:

ふっと気になったのは、ドラマーのピアノトリオって、どれくらい聴いたかなあ、ということ。真っ先にヘインズのwe threeを思い出したが。ベニンクはベニンクの味が全開だったし。トリオとしてのバランスの良さと、ドラムの存在感が調和しているのが良い。アルバム全体での完成度が高い印象が強い。

 

ICTUS

ICTUS

 

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本田珠也: Ictus(2017, song X jazz)
1. And Now The Queen (Carla Bley)
2. Vashkar (Carla Bley)
3. Batterie (Carla Bley)
4. It Never Entered My Mind (L.Hart / R.Rodgers)
5. Kamiya (Koichi Sato)
6. Heaven (Koichi Sato)
7. Sad Song (Carla Bley)
8. Violin (Carla Bley)
9. Ictus (Carla Bley)
10. I Should Care(S.Cahn / A.Stordahl & P.Weston)
本田珠也(ds), 佐藤浩一(p), 須川崇志(ds)
Produced by Tamaya Honda
Recorded at Studio Dedé, May 16th 2017
Recording and Mix Engineer: Shinya Matsushita (Studio Dedé Recording)
Mastering Engineer: Akihito Yoshikawa (Dedé AIR Mastering)