Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

Fred Hersch: Open Book (2016, 17) 硬質の美音(レコード)

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レコードが届いた。CDを聴いて、すぐに注文した。CDでも十分音質は良いのだけど、つい手が出た。聴いてみると、硬めの響きが実に美しい。無音時に気になるレコード固有のトレース音を差し引いても、聴く価値はあると思う。

深い奥行きに引き込まれるようだ。静寂、が聴こえたように思う。

CDから1曲少ない、また収録時間が微妙に異なるが、大きな印象の差異はない。

残念だったのは、A面で2箇所、浅い線キズが入ったような音がすること。盤面にはキズはないのだけど。プレスの問題だろうか。 

OPEN BOOK [LP] [12 inch Analog]

OPEN BOOK [LP] [12 inch Analog]

 

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Fred Hersch: Open Book (2016, 17, Palmetto Records)
A1. The Orb (Fred Hersch) 6:20
A2. Through The Forest (Fred Hersch) 19:30
B1. Whisper Not (Benny Golson) 6:25
B2. Zingaro (A. C. Jobim) 8:00
B3. And So It Goes (Billy Joel) 5:55
B4. Eronel (Sadik Hakim, Thelonious Monk) 5:35

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[2017-10-06記事] 硬質の響きの向こうに見える光景

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 昨夜遅くに帰宅したらポストに届いていたCD。それから食事を作って、何となく疲れていたときに訃報、が届いた。CDを聴く間もなく、しばし金沢に移り住んでからの数年を思い出していた。遠くでもあり、近くでもある。不思議な時間の遠近法のなかにいた。いつしか、ソファーで眠りに落ちていて、故人と共通の知り合いである飲食の社長に叱られたり、ヘンな夢を見てしまった。

夜明け前に、このアルバムを聴きはじめたのだけど、その世界に強く惹き込まれた。久しぶりの感覚であると同時に、ハーシュのピアノが少し違う次元に遷移したようにも感じた。勿論、ピアノの美しい響きや、小品を深く深く弾き込む、その音の柔らかな印象は変わらない。それに加え、今までよりも厳しさ、険しさのような音が目立つように思えた。それは4曲目の長い演奏(20分弱)であるThrough The Forestから来ている、ように思える。ジャケットが醸し出す深い森の中を抜ける、そのような心象風景が眼前に広がる。間違いなく、その深い森は生と死の間に広がる森。数週間にわたり生死の間を彷徨ったハーシュは奇跡的に帰ってきた。硬質の響きの向こうに見える光景、がそのように思えてならない。

録音は韓国での同じライヴ会場で二度に渡って収録されたもの。remixはニューヨークで。やや残響が強めのように思えるが、ハーシュの味を壊すほどではない。美しい音であり、何より演奏と巧く合っている。思わず、レコードを注文してしまった。

Open Book

Open Book

  • フレッド・ハーシュ
  • ジャズ
  • ¥1350
オープン・ブック [日本語帯・解説付] [輸入CD]

オープン・ブック [日本語帯・解説付] [輸入CD]

 

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Fred Hersch: Open Book (2016, 17, Palmetto Records)
1. The Orb (Fred Hersch) 6:26
2. Whisper Not (Benny Golson) 6:27
3. Zingaro (A. C. Jobim) 7:58
4. Through The Forest (Fred Hersch) 19:54
5. Plainsong (Fred Hersch) 4:51
6. Eronel (Sadik Hakim, Thelonious Monk) 5:40
7. And So It Goes (Billy Joel) 5:57
Fred Hersch(p)
Art Direction, Design: Douglas Heusser
Producer: Fred Hersch
Executive-Producer: Missi Callazzo, Robert John
Recorded by Yonkseok Choi
Technician [Piano] : Won Chui Hwang
Mastered by Mark Wilder
Mixed by Rick Kwan
Tracks 1-3 and 5-7 recorded April 1 to 3, 2017 without an audience in the hall.
Track 4 recorded in concert in the same venue on November 1, 2016.