Kanazawa Jazz Days

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ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

Matt Mitchell: Førage (2017) 柔らかな感じで、音の総体が揺らいでいるような

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いわゆるフリーミュージックって、音響が楽しい、と気づかせてくれたのはEvan Pakerのソロを生で聴いた体験。そうすると、モンクなんかもその流れの中で、頭の中で再コンパイルされた感覚がある。そんなフリーミュージックの脳内認知にあたって、クラシックを聴いたことも大きい。楽器の音響で愉悦を高める、ということを知った、ように思う。 

最近、気になって聴いているクレイグ・ティボーンの音は硬質で、ミニマル的な反復のなかから差分を浮かび上がらせるような、僅かな音響の差異を巧く出す瞬間の愉悦、が堪らない。これって、クラシックに近い聴き方、だなあと思う。

このマット・ミッチェルの音はティボーンよりは柔らかい。ヘタウマ的な細部の乱れ、のようなものを感じるが、まあそれがないと現代音楽そのものだよな、とも思える。その柔らかな感じで、音の総体が揺らいでいるような印象。キースのソロにも通じる部分があるが、甘さとか感傷のような部分を省いて、むしろ現代音楽的なエッジを効かせた感じが気持ちよい。ECMのような過剰な残響がない、というのも良い。ピアノそのものの音響が凄く綺麗、ということで聴かせるアルバム。

 

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Matt Mitchell: Førage (2017)
1. PÆNË 04:15
2. TRĀÇĘŚ 09:56
3. ÀÄŠ 13:26
4. RÄÅY 07:09
5. ŒRBS 05:07
6. CLØÙDĒ 13:08
7. SÎÏÑ 04:58
Matt Mitchell (p)