Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

Miles Okazaki: Trickster (2017) 淡い旋律的なものを断片化して

f:id:kanazawajazzdays:20170428081655j:plain

 最近、いろいろな請負仕事があって忙しい。第二の人生を余録のように生きよう、と思っていたのだけど、元の木阿弥。前職と同じような気分になって、安眠ができなくなってきた。困った。仕事での金回りは良いが(私腹は変わらない)、そんなものは要らない、のだ。

 だから、この数ヶ月、新譜情報への感度が落ちている。このアルバムはJOE (id:joefree)氏の記事を見て、慌ててダウンロードしたもの。

 クレイグ・ティバーンの電気ピアノを聴いていると、ギターのようだな、と思うことがある。アコウスティック・ピアノでの打鍵の細かな制御、特に弱音での、による音の空間構築がとても好きな感じなのだけど、電気が入ると強いアクセントがついたグルーヴ感溢れる音に変貌し、面白いなあ、と思う。いずれもミニマル的な旋律との組み合わせで、良い効果をあげているのだけど。

 このアルバムでのティボーンは、そのいずれでもなく、とても軽い感じでピアノを弾いている。その意味では、期待したような音ではないのだけど、ベースとドラムで繰り替えされるファンク的なリズムのなかで、むしろ淡い旋律的なものを断片化して流しているような感じ。それが、いい感じで主役のマイルス・オカザキのギターを浮かび上がらせているようだ。少し引いた感じでサポートする様子もまた良し、のティボーンなのだ。

 そんな音を作るオカザキの音楽も、強い個性はあまり感じないのだけど、もう少し聴いてみようかな、と思わせるものだった。フリーとファンクを巧く「クロスオーヴァー」させている、といことに好感を持った。

Trickster

Trickster

 

 --------------------------------------------------------

Miles Okazaki: Trickster (2017, Pi recordings)
1. Kudzu 5:21
2. Mischief 3:24
3. Box in a Box 5:47
4. Eating Earth 6:43
5. Black Bolt 2:42
6. The West 3:46
7. The Calendar 9:16
8. Caduceus 6:41
9. Borderland 1:07
Miles Okazaki(g), Craig Taborn(p), Anthony Tidd(b), Sean Rickman(ds)