Kanazawa Jazz Days

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ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

(ECM1073) Pat Metheny: Bright Size Life (1975) 伸びやかに音を繰り出すジャコ

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 実は下記の2010-3-30記事が、このブログでの最初の記事。6年以上、メモを書き続けている。3月はECMには良い季節(?!)で、窓の外の雪山を見ながら、こんな記事を書いていた記憶がある。

 これがPat Methenyの実質的なデビュー作。ギタートリオのシンプルな構成ながら、従来のジャズ・ギターに収まらない味を出している。バートンのジャズ・ロックやフォーク的な味をもっと洗練し、ジャズのフォーマットに織り込んでいるような感じ。

 改めて聴いていると、ほんの軽いディストーションがかかったギターとベースが、あまり残響を纏わず、こじんまりと音を出している。だから3人の奏者は小さく纏まりつつも、隙間のあるような、ゆったりとした空間を作っている。だから、雰囲気というよりは、彼らの演奏そのものが細部まで楽しめるような録音。

 後年、手癖しか弾けなくなったジャコとは比べようもなく、伸びやかに音を繰り出すジャコがとても印象的。ジャコとメセニーの双頭アルバムとも感じるようなアルバム。1974年、ボストンにおいて同じメンバーでライヴを行っている。そのときの録音では、メセニーがあまりスムーズではない印象がある。しかし、このアルバムではそのような片鱗もなく、3人で素晴らしい音を紡いでいる。

 また大半の曲はメセニーの曲であるが、オーネットの曲も。それがメセニーのアルバムのなかに違和感なく収まっている。随分影響下にあったキースがスタンダード・トリオ以降、オーネットの曲を取り上げていないことと対照的。

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[2010-3-30記事]  冬と春が交差する日に

今日の金沢は快晴で,というよりここ数日の小雪ちらつく天候が幸いし,とてもとても深く蒼い空のあと,透き通ったスクリーンのような夕焼けをみることができた.冷たい大気が春の香を含んでいる快感.冬と春が競い合うように交差する瞬間.

ブログ1日目にはPat Methenyのデビュー作,というより後年PatとJaco Pastoriousが作るであろう音が封じられた缶詰であるBright Size Lifeを紹介.Patはもとより,ECM音空間に舞うケレン味のないJacoのベースはリリカルで陶然とする.あの素晴らしいJacoのデビュー作よりも前で,だからWeather Report加入よりも前の音,すでにJacoそのものの音なのです.
Amazonで試聴できます.
http://www.amazon.com/Bright-Size-Life-Pat-Metheny/dp/B0000261L9/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=music&qid=1269989454&sr=1-1

Pat Metheny自身による2002年のBright Size Lifeのカヴァーを聴いてみると.こ30年近い年月を経ても変わらぬ音世界を聴いて,Pat Methenyは登場したときから完成されていて,そのうえでスタイルを深化・進化させているのだと強く思う.

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(ECM1073) Pat Metheny: Bright Size Life (1975)
A1. Bright Size Life (Pat Metheny) 4:45
A2. Sirabhorn (Pat Metheny) 5:27
A3. Unity Village (Pat Metheny) 3:38
A4. Missouri Uncompromised (Pat Metheny) 4:13
B1. Midwestern Nights Dream (Pat Metheny) 6:00
B2. Unquity Road (Pat Metheny) 3:36
B3. Omaha Celebration (Pat Metheny) 4:17
B4. Round Trip / Broadway Blues (Ornette Coleman) 4:58
Pat Metheny(g), Jaco Pastorius(b), Bob Moses(ds)
Composed By – Pat Metheny (tracks: A1 to B3)
Layout: Dieter Bonhorst
Liner Notes [Dec. 21, 1975] – Gary Burton
Photograph [Back Cover]: Roberto Masotti
Photograph [Cover]: Rainer Kiedrowski
Engineer: Martin Wieland
Producer: Manfred Eicher
Recorded December 1975 at Tonstudio Bauer, Ludwigsburg.

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