Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

Kenny Barron, Charlie Haden: Night and the City (1996) 10年ぶりに金沢で聴いたBarronだったが


 先日、金沢にケニー・バロンが来た。ベニー・ゴルソンロン・カーターレニー・ホワイト。多分、ゴルソン抜きならば、随分と楽しめたと思う。ゴルソン翁の「緩いムード・テナー」がリードする臨時編成のバンド、バロンも随分と控えめな演奏。美しく、さらっとドライヴする隠された力強さ、を聴くことはなかった。ゴルソンの昔話(I remember Cliford作曲の動機とか)、メッセンジャーズ時代の名曲とか、なんだか半世紀前のハード・バップ全盛期の音楽を、熱気抜きで聴かされたのには参った。 

 バロンはレジーナ・カター(ヴァイオリン)とのデュオをボストンのクラブで聴いて以来なので楽しみだったのだけど。

 そんな訳で、今宵も働きながら聴いているのは、バロンとヘイデンとのデュオ。これがすこぶる良い。ケニー・バロンの「美味しさ」を丸ごと味わえるだけでなく、何となく「苦味」とか「えぐ味」が売り物のヘイデンのベース(好きな時と、そうでない時がある)だけど、そんな「ヘンな味」でなく「滋味」がたっぷりの優しい支えぶり、なのだ。1+1>2のデュオ。まことに麗しい。ひょっとすると、ヘイデンの演奏のなかでも屈指じゃないか、と思えてきた。

 ニュー・ヨーク「イリジウム」でのライヴ。時折、食器やグラスの音が交叉するなかでの、ゆったりとした雰囲気でのライヴ。まるでエヴァンスヴィレッジ・ヴァンガードを彷彿とさせる空気。バロンが「黒いエヴァンス」と思わせる瞬間が何度もあって、やっぱりいい奏者だなあ、と思う。この空気が、ヘイデンの「いやな味」を押しやった、と聴いているうちに確信した。

 なあんて書いている場合じゃなくて、早く帰らなきゃね。 (ああ忙しい)

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Kenny Barron, Charlie Haden: Night and the City (1996, Verve)
   1. Twilight Song
   2. For Heaven's Sake
   3. Spring Is Here
   4. Body and Soul
   5. You Don't Know What Love Is
   6. Waltz for Ruth
   7. The Very Thought of You
Kenny Barron (p), Charlie Haden(b)