Kanazawa Jazz Days

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ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

橋本一子:Najanaja(1998) 微妙な気持ちよさが溢れたアルバム


 中川ワニさんのジャズ本で「再認識」した橋本一子のアルバムを少し集めた。そもそも、30年くらい前に参加していた本牧ジャズ祭実行委員会でも「話題」になっていた奏者で、ジャズ周辺を漂っているのだけど腕はすこぶる良し、って感じだったかな。

 それ以上に、年上のオネーサマ方(一子さんと同世代)に不人気だったのが印象的で、藤本さんと「デキてる」のが「許せない」ということだった。ふっと、そんな大昔の会話を思い出してしまった。

 そんな戯言はどうでもいのだけど、Miles AwayからMiles Blend、そしてUB-Xへの流れは、彼女としては珍しい「ジャズ」アルバムなのだけど、彼女のエキセントリックな味わいはつけられていて、とても格好の良い仕上がりになっていて、最近は繰り返し聴いている。ボクはちゃんと調べていないのだけど、ひょっとすると「ジャズアルバム」はこれだけ?、かもしれない。一聴どころか、何聴もする価値がある。

 このNajanajaは1980年代の自曲のセルフカヴァー集。ジャズから少し外れたヴォーカルアルバム。藤本さんのドラムとの静謐でかつ饒舌に音を紡ぐ様はなんとも楽しい。また次の音を期待しながらドキドキ聴くような感じで、あっという間に聴き終えてしまう。彼女のヴォーカルは「変」で、30年前の一連のアルバムは綺麗なヴォイスなのだけど、微妙にヘタでちょっと恥ずかしい感じがあった。ピアノや編曲の素晴らしさ、がソレを際立たせる感もあった。微妙な気持ちよさが溢れたアルバム、なのだ。

 さて、その頃から20年くらい後になるこのアルバムで気がついたのは、相変わらずのヴォイスの美しさと、非日本語の唄のうまさ。そして日本語の唄の「残念な感じ」。やっぱり、日本語の唄は聴いていると恥ずかしい。まあ、独り暮らしだから、いいのだけど。同時期に買ったボッサ集の歌詞は日本語で、やはり聴いてられない。このあたりが「聴き手を選ぶ」感じなんだろうな。H松氏は日本語の唄も好き、って云っていたので、かなり重篤な「一子信者」のようで、凄いな、って思った。

 

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橋本一子:Najanaja(1998, Dan Flex) 
   1. ナジャナジャ
   2. 夢見る動物達
   3. Prayer in Music
   4. 風と子供
   5. Birds-Eye View
   6. Good Morning
   7. 風の宮殿
   8. Voices in the Air
   9. 鳥の行方
 10. 空
橋本一子(p,voice), 藤本敦夫(ds)