Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

植松孝夫: Come from with (1991) 歌謡曲とも云える

 最近、植松孝夫のアルバムを揃えた。全部で3枚。これは最後のアルバムで1991年。その頃、東芝浅川マキがプロデュースしたZero hourシリーズの1つ。丁度その頃、浅川マキと共演していたからだろう。彼女のヴィデオに 植松孝夫がしっかり出ている。

 ボクが知ったのは1979年のNHKでのライヴ。Impressionsを演奏していて、コルトレーンへの憧憬を隠そうとしない太い演奏がとても印象的だった。その頃に入手したのは日野皓正のベルリンでのライヴ。やはり太いテナーのブロウが印象的だった。

 今になって何故聴きたくなったのか、正直わからない。30年以上気になっていて、今、彼のアルバムを手にする時期だと感じたのだろうね。

 この1991年録音のアルバムは、フォーマットがジャズなのだけど、フォーマットだけがジャズ、のような印象を受ける。それは浅川マキの「ジャズ」のアルバムを聴いたときの印象とかなり近い。確かに浅川マキがプロデュースしている、ということを感じる。浅川マキのオトって、「ジャズ」のフォーマットに仮託してオトを作るのだけど、浅川マキのオトであることの存在感が強く、フォーマットはどうでも良いように思える。で、浅川マキ自身がJazzyな雰囲気を強く放つので、結局、ジャズとしてもなかなか聴かせる、というような感じ。とても回りくどい論理なのだけど、ジャズを演ることが目的化かしていない、ということ。

 浅川マキ・プロデュースの植松孝夫のアルバムも、ちょっとそんな感じ。ジャズのフォーマットに乗せて歌謡曲のような感じで演っているのだけど、彼のテナーがジャズそのものなので、ジャズとして聴かせる、そんな仕上がり。

 それが案外良い。渋谷毅の良さ、も、そんな感じじゃないのかなあ、と今更ながら気がついた。だから日本のジャズなのだ、と思う。ヒトによる好き嫌いは、はっきり出ると思うけど。ボクは好きだ。

 

 

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 植松孝夫: Come from with (1991, Zero hour)
    1. No certain terms (Bobby Watson)
    2. Cry me a river (Arthur Hamilton)
    3. What's happen (植松孝夫)
    4. I love you more than you'll ever know (Al Kooper)
    5. Sonny is blue (Bobby Watson)
    6. JA's love (Bobby Watson)
    7. A song for you (Leon Russell)
植松孝夫(ts), 渋谷毅(p,org), Bobby Watson(b),  つのだひろ(ds)