Kanazawa Jazz Days

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ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

Charles Lloyd : All My Relations (1995) 再びロイドを聴いた頃

  ジャズを聴きはじめた頃に仕入れた豆知識のひとつにロリンズの隠遁がある。その間、ブルックリンかどこかの橋の上で吹いてたという、1960年頃(だったかな)の話。復帰後のアルバム「橋」にまつわる話。

 ジャズ奏者の隠遁と復帰は、ままある話で、1980年頃のマイルス隠遁の記憶は生々しく残っている。ロイドもそんな人で、キース・ジャレットやマクビーとの初期のカルテットの後、1970年代は隠遁の時代だったようだ。幾つかアルバムはあるけど、あまり話題にもならず、過去の人になっていた。そんな頃にロイドはペトルチアーニと出会っていて、そんなことが先般のペトルチアーニの映画に描かれていて、珍しい映像を真剣に見てしまった。それが1980年前後の頃。でもペトルチアーニとの数枚の吹き込みのあと、ボクの関心からすっぽり抜け落ちていて、すぐに過去の人に戻っていた。

 そんな彼への関心を再び惹起されたのは、ボクの友人Normから貰ったこのアルバム。1998年ぐらいのこと。ECMからのアルバムに驚いた。彼の音の魅力はブロウしても音は濁らず透明度を維持いていること。かといって、決してクラシック的な音でなく、ジャズの熱さは含有している。だけど、冷やっとする熱さ。そんな側面をECMフレームワークのなかで、綺麗に純化させている。リズム・セクションもぴったりで、このアルバムでボボ・ステンソンを知り、好ましく思った。ベースのヨルミン(でいいかな?)もね。

 ただ改めて聴きなおすと、この頃のECMの音って1970年代から1980年代までのECMの音とあまり変わらないね。ジャズがあまり抽象化されていなくて少し温度が低いジャズって感じだとね。最近の異常低温注意報、とは違う。こっちのほうが好きだな。

 何だか春の気怠さのようなものを楽しむことを考えていたら、再びロイドを聴いた頃のことを思い出した。何でだろうね。Normからこのアルバムを手渡されたサン・ディエゴの赤茶けた光景。ロイドも隠遁していた頃はカルフォルニアだったようだしね。

 

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Charles Lloyd : All My Relations (1995, ECM)
   1. Piercing The Veil
   2. Little Peace
   3. Thelonious Theonlyus
   4. Cape To Cairo Suite (Hommage To Mandela)
   5. Evanstide, Where Lotus Bloom
   6. All My Relations
   7. Hymne To The Mother
   8. Milarepa
Charles Lloyd(ts, fl, oboe), Bobo Stenson(p), Anders Jormin(b), Billy Hart(ds)