Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

金澤・香林坊:シネモンド,片町:bar quinasse,竪町:オヨヨ書林  ボクの黄金の金澤回遊コース


ボクのなかの、ささやかな「黄金の回遊コース」を終えて、人通りの少ない小雨の竪町を後にする。

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音楽ブログ色を強めようと決意した今年なのだけど、関心がそれだけでもないのでねえ、ということです。ちょっとハズれます。

仕事替えではじめての街・金沢に住むようになって早や1年半になろうとしている。トシをとってから知らない街に住むことは、それなりにココロに負担があるのだけど、おかげさまで楽しく過ごすことができている。ボクの周りのコト・モノ・ヒトがつくりだす雰囲気が、なんとはなく気に入っているのだ。

ここのところは何となく気忙しい感じで、日曜日も仕事に出かけていた。とはいっても日曜日なので、早々には仕事の手をとめてお休みらしいことをしたくなった。という訳で、ボクのなかの、ささやかな「黄金の回遊コース」に出発。職場から歩いて香林坊に向かった。

最初は香林坊109のなかのシネモンド。ミニシアター的な映画のかかりかたが好み。というわけで、1000円/一本と割引になる会員になっている。観たのはイラン映画彼女が消えた浜辺」。悪くない映画なのだけど、後半の心理描写的なところでボクの緊張感が切れてしまって、やや退屈の感が残ってしまった。ふう。

ボクにはイラン人の知己はが2人いるのだけど、ふたりとも黒髪で低背。イラン人がアーリア系だということが、今ひとつピンときていなかった。映画の女優・男優は皆さんアーリア系っぽい顔立ち。彼の国での美男・美女の選定基準が欧米人似なのかなあと思えたことが可笑しかった。アメリカはイランの仮想敵国なのだけどね。

なんとなく疲れたので、次は休憩へ。日曜も案外やっている近所のbar quinasseへ。大きなカウンタがなかなか素敵なこの店は映画の帰りの独り酒にぴったり。温かい生姜とブランデーのカクテルを頂いて、なんとはなく温かい気持ちで一息。日曜日は空いてノンビリできるので好きなのだけど、珍しく、4人組が二組でカウンタが埋まった。一組は体育会系勤め人のノリだったのでちょっと煩い。もう一組はカウンタを叩いているし。すごい一枚板のカウンタだから気持ちはわかるけどね。空気が変わって、キリがいいので一杯で失礼した。木名瀬さん、気遣いありがとう、またね。

帰り路は竪町商店街から新竪町商店街。竪町のオヨヨ書林へ寄って古書を眺めることが大好き。しかも21時くらいまで営業しているので、ちょっと一杯、の後に立ち寄る感じが好きなんだなあ。本のジャンルもとても好みにあっていて嬉しい。文庫本も、筑摩とか中公とか講談社学術・文芸のような趣味本が沢山あるし、澁澤龍彦なんかが沢山ある文学本、音楽本などなど気持よく背表紙を眺めていることができる。視覚の背取師になったような気分。板敷の造りも気持ちの良い古書店そのもの。

さて買い物は500円を三冊。

谷川俊太郎「夜中に台所でぼくはきみにはなしかけた」:なんとなく手にとって眺めるために。コトバを独りで歩かせたときの感触をこんな本を眺めてしばし楽しむ時間が気持ち良い。

小林信彦「テレビの黄金時代」:最近、いまさらながら小林信彦が気になってきた。渥美清横山やすしの評伝を読んでから。オヨヨ書林、というくらいだから小林信彦は沢山の在庫がある。

篠田謙一「日本人になった祖先たち」:梅原猛と埴原和郎の「アイヌは原日本人か—新しい日本人論のために」 (1982、小学館)で、人文的な世界と理学的な世界の交差点で語られる日本人の祖先論は刺激的だった。さらに近年はDNA解析の成果に関しておびただしい数の著作が出版されていて、なかなか面白い。今はこれを読んでいる。

すっかり気持ちよくなって、小雨に濡れる竪町を後にした。そのあとは大好きな桜橋、桜坂を通って帰った。帰宅の路もいいんだよなあ。以上が日曜日夕刻の独り遊び。17時過ぎにウキウキと職場を歩いて出て、帰宅は21時半頃。締めて3900円の贅沢なひとときでありました。もっとも「独り外食」が不得手だから4つめがなかったのだけど、まあ、なかなかいいでしょ。