Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

浅川マキ:LIVE(1971年大晦日)桜花はじけるとき,浅川マキを聴く夜

浅川マキ:LIVE (東芝EMI)
今田勝(p),稲葉国光(b),つのだひろ(ds),萩原信義(g) ほか
1971年大晦日 紀伊国屋ホールのライブ

今日は案外と冷たい大気が流れた一日だったけど,その冷たさと裏腹に,はじけそうな温さを感じたのは春だからなんだろうな.帰り道,震えながら河岸段丘の台地へ上がる長い坂路を歩いたのだけど,街灯の下,開花前夜の華はたいそう艶めかしいと思った.
                 
昨日はとても暖かく摂氏20度を超えていたのではなかろうか.同じ坂路を上るとすっかり汗をかいていたので,坂路の先にあるバーでビールを呑むことにした.
         
早い時間だったので客はほかになく,店主のNさんは浅川マキをかけていた.Nさんは浅川マキさんをご存じだったそうで,今となっては入手が存外に難しい浅川マキのLPを随分お持ちなのである.NさんのBlog:
http://blog.goo.ne.jp/nikidasu/e/3a6b626f472742260b1adb61f1bb8b31
このNさんのブログの2月の晩も,たまたま立ち寄っていたので浅川マキのLPを沢山聴くことができたのです.

そんなわけで3枚を聴いて,一杯の積もりのビール二杯でLP二枚,仕方がないのでワイン一杯でLPもう一枚.そんな呑み方:
           
     灯ともし頃(1976年)             裏窓(1973年)
       
      Maki VI (1974年)          ジャケットの裏:泣かせすぎる凄いメンバー

やっぱりなかなか帰れなかったけど,とてもとても幸せな足止め.LPの針飛びなんて気にならなかった.

僕は昨年の秋頃から気になって,浅川マキのフォローをはじめた.というのは山下洋輔(p)とか近藤等則(tp)を気にすると,浅川マキのLPは不可避なのである.しかしリアルタイムに聴けた当時,京大西部講堂のポスターがとても怖くて,ウブな僕は手が出なかったのであります.当時の浅川マキを十分上回る年頃になった昨今,レンタルでアンソロジーのCDを借りて聴いた.1980年を中心とした20年弱の空気の缶詰.だけど編集が不満足.やはりオリジナル,しかもCD化されていないものが多いのでLPの蒐集が不可避なのだ.

そんな訳でお茶の水ディスクユニオンで手にした浅川マキLP第一号は1971年大晦日,紀伊国屋ホールのライブ”LIVE”.ジャズ色は思いの外弱いが萩原信義のギターがとても格好いいのです.

浅川マキ:LIVE (東芝EMI)
今田勝(p),稲葉国光(b),つのだひろ(ds),萩原信義(g) ほか

1. 別れ,2. 赤い橋,3. にぎわい,4. ちっちゃな時から,5. 朝日のあたる家,6. かもめ,7. 少年
8. 死春記,9. ピアニストを撃て,10. オールド・レインコート,11. ガソリン・アレイ,12. さかみち

B面、ガソリンアレイで盛り上がり、マキ“またね………”、そのあと静寂のなか今田勝のピアノと「さかみち」.或る日 又 雨が降って わたしは坂を降り て行く そして 部屋の前を通り過ぎて行く (拍手) レコード針があがる音.
しばらくの沈黙を味わう. 彼女の声はドルフィーの音と同じように虚空に溶けているだろうな.

このくだりは,アマゾンでも試聴できます.アンソロジーDARKNESS IVの1枚目の10曲目,11曲目:
http://www.amazon.co.jp/DARKNESSIV-%E6%B5%85%E5%B7%9D%E3%83%9E%E3%82%AD/dp/samples/B000LZ533I/ref=dp_tracks_all_1#disc_1