Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

jazz: bandcamp

Elliott Sharp, Mary Halvorson, Marc Ribot: Err Guitar (2016) 脳内回廊の皮膜

ボクはギターに好ましくない先入観のような偏見が(かつて)あった。そんな話を大学の同級生、といっても試験のときにしか見なかった軽音所属のM君、にすると、最初に聴かせてくれたのはジム・ホールのベルリン。それで偏見はするっと無くなったが、あまり聴…

Alexandra Grimal: Andromeda (2011) 菊地雅章の「音」の断片

Bandcampでタマタマ見つけてダウンロードしたアルバム。昨年から聴いている様々なアルバムのなかで、かなりストライクのアルバム、といってもエジプト出身のアレクサンドラ・グリマル女史のサックスではなく、トッド・ニューフィールドのギター、トーマス・…

Peter Evans: Ghosts (2011) 惰性のもとにある意識を振り落とす

このアルバムがbandcampにアップされた。非圧縮の美しい音で楽しむことができる。改めて聴いているが、実に素晴らしいアルバム。伝統的なジャズのビートで聴き手を油断させるが、はっと気がつくと、そのような惰性のもとにある意識を振り落とすような逸脱、…

Matt Mitchell: Førage (2017) 柔らかな感じで、音の総体が揺らいでいるような

いわゆるフリーミュージックって、音響が楽しい、と気づかせてくれたのはEvan Pakerのソロを生で聴いた体験。そうすると、モンクなんかもその流れの中で、頭の中で再コンパイルされた感覚がある。そんなフリーミュージックの脳内認知にあたって、クラシック…

Jinchūriki: Kyūbi (2016) 美しいということ

この一ヶ月、体調を崩していて、音を意識に当て、その反応を探り、楽しむような遊び、はできなかった。音を意識に当てる、感覚になる前に、感情に刺さって激痛が走るような感じ、だったような気がする。 つい数日前に復旧したと同時に、ある種の「余裕」(メ…

Peter Evans: Destination : Void (2013) SF的な廃墟、のような空間に響く

今年は春先にEvan Parkerを聴いてから、Free Musicへの脳内回廊が開き、思わぬ年になった。今年になって、はじめて聴いた奏者も実に多いのだけど、そのなかでピーター・エヴァンスは「スタイル」的にはFree JazzとかImprovised musicよりも、伝統的なジャズ…

John Escreet: The Unknown (2016) ジャズとimprovised musicの間に在るもの

今朝、Bandcampからダウンロードしたアルバム。$9也。円安傾向なので、1000円超えるが。メンバーを見て、ほとんど衝動的にクリックしてしまった。John Escreet(p), Evan Parker(sax), John Hébert(b), Tyshawn Sorey(ds)だからねえ。今年の欧州でのライヴ。 …

田中鮎美, Johan Lindvall, Christian Wallumrød: 3 pianos (2016) 美しいということへの執着

一昨日にリリースされたアルバム。本日、bandcampにアップされたので、早速入手。金沢でのNakamaの公演ですっかり「やられて」いるのだけど、その期待値、を遙かに超える素晴らしい音。聴いていると、惹き込まれて止まない。 ジャズと現代音楽の境界線よりは…

Peter Evans: Genesis (2015-16) Amazing white "Pangea" in 21st Century

信じがたい音楽体験をしている、ような気がする。だけど、過去にもこんな体験をしたような気もする。静かな昂奮とともに音を聴き続けた。 1時間半を越える音源を聴き続け3回目だろうか。これが、昔、1975年のマイルス・デイヴィス日本公演「アガルタ・パン…

Corey King: Lashes (2016) ジャズとソウルの甘い交叉点

ジャズともソウルとも呼べるし、どちらとも云えないような楽曲。The Internet や Frank Oceanなんかもそうだけど、ある種の空気感、どこにもありそうで、そうでもなく、意識をすっと奥に引っ張るような空間。ジャズとソウルの甘い交叉点、という趣。 面白い…

Kris Davis: Duopoly (2015) 今この瞬間、ニューヨークでの、デュオという対話

今この瞬間、ニューヨークでの、デュオという対話、が79分収録されている。アヴァンギャルドだとか、伝統だとか、そんな陳腐な議論を寄せ付けない、今を生きる奏者達の会話。世代も広く幅がある。あの街での奏者達について、ある時間の断面を切り取ったよう…

Peter Evans: Lifeblood (2014-16 ) 音響的な凄み、秘めたる韻律

バンコクから帰ってきて、早速ダウンロード。$15である。 先日、yorosz氏のツイートで気がつき、bandcampで試聴して、驚いた。 Peter Evansの待望のトランペットソロでのアルバムくっっっそヤバい……!トランペットソロ数えるほどしか聴いたことない自分が言…

Peter Evans: Zebulon (2012) 断絶と連続の接続点

実はバンコクで仕事をしている。ときおり温い大気を泳ぐように楽しみ、あとは何処にも行かずに音楽を聴きながら仕事をしている。こんなときapple musicは重宝している。 ピーター・エヴァンスははじめて聴く。名前は聴いていたのだが、機会はなかった。tweet…

Tyshawn Sorey: The Inner Spectrum of Variables (2016) ジャズと現代音楽の垣根

勢いに乗って、Koan、Alloyに続きソーリーのアルバムをさらに聴く: 勢いでダウンロードし、最初に聴いたときは「何だこりゃ」と思った。ジャズではなくて、現代音楽じゃん、って。かなり好みなんだけど。聴いてから読んだ、Joe氏のコメントそのもの: で何…

Tyshawn Sorey: Alloy (2014) 稠密な意図による淡い音空間 

今日は仕事場で依頼された原稿を書いていた。休みなし。そんな日はapple musicのうえで知らない音源を探索している。 一日の最後で捕まえたのは、このアルバム。しばらく、先日取り上げたKoanのドラマーのアルバムとは気づかなかった。記憶力が減退している…

Aaron Parks: Alive in Japan (2013) 奏者が提供する無料の音源

すでにご存じの方が多いかも知れないが、アーロン・パークスの水戸公演の音源(非圧縮、AIFF)がネットで公開されている。ツアーを通じ、彼が思うような演奏が出来て、嬉しかったようだ。 スマートフォンで録音し、低音を強調する処理を加えたような、まさに…

Irene Schweizer, Han Bennink: Welcome Back (2015) 引き続きデュオ・アルバム、再び録音のことも

気がつくと、エリントンから引き続きデュオ・アルバム。好きなのだ。 テイラー、ヘイデンのデュオアルバムのピアノの録音(演奏では全くない)に少しイラッときていたら、FacebookのJazz Tokyoのページ経由で、録音技師・及川公生さんの連載記事「聴きどころ…