Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

jazz: 日本

本田竹曠: EASE(1992) 植松孝夫目当てだったが

ゆっくりとアルバムを手に入れているのが植松孝夫。ジャズの聴きはじめ一ヶ月くらいの頃、NHKのFM番組「セッション79」で聴いてから。元岡一英とのインプレッションズで、これぞジャズ・テナーという「刷り込み」がされたような気がする。だから後でコルトレ…

山口真文: Leeward(1978) Record Store Dayで釣られたが

昨年、このように書いたが、Record Store Dayで釣られてしまった。 サックスの音色が良く、またそれを実に美しくCDに載せ替えている。レコードが欲しい感覚が出てこない。このシリーズは実にいい。 山口真文: Leeward(1978) 滋味に溢れている - Kanazawa Jaz…

板橋文夫: 渡良瀬 (1981) そんな旋律を熱いタッチで

今日は何となく日本のジャズが続く。昨日に続き、板橋文夫の未聴盤。 昨年再発されたレコードだけど、ボクが聴いたのは昔のDENON盤。デンオンはいつからデノンになったのかなあ、とか思いながら聴いていた。 ちょっと糠味噌臭い王子様が出たぞなんて、悪戯な…

菊地雅章: But Not For Me (1978) スストの前哨戦

菊地雅章が隠遁していたマイルスとのセッションを行った後のアルバム。 ボクにとって、好きなジャズアルバムのなかでも上位に位置するのはマイルスの「アガルタ」とともに菊地雅章の「ススト」。漂い循環するような異形ファンクの快感指数は高い: 決してマ…

板橋文夫: Nature(1979) 再発で入手したLPレコード

再発で入手したLPレコード。少し心配したが、音はとても良い。よかった。 それ以上に内容がいい。丁度ジャズを聴きはじめた頃のアルバムなのだけど、板橋文夫の演奏は渡辺貞夫や日野皓正のアルバムで聴いたくらいかな。板橋自身のアルバムはあまり聴いていな…

Aki Takase Japanic: Thema Prima (2018) 面白い面白い面白い面白い面白い面白い

高瀬アキの新譜。面白い面白い面白い面白い面白い面白い、アルバム。強いビートを出したり、ターンテーブルを入れても、高瀬アキの強靱なピアノの良さ、は一貫している。諧謔のような空気が1970年代のICPなんかと通底していて、何となく欧州の味。 意欲的な…

小谷まゆみ, 國仲勝男: Mizti (2012) ふっと肉体から抜けるような軽さ

幸せだな、と思えることの一つは、朝適当にピックアップした音が気持ちに引っ掛かって、結局、一日中聴いているとき、だと思う。このアルバムがそう。年末のボンバ・レコードのセールで入手したが放置。今朝になって、そんな有様。幸せな一日になった。 小谷…

菊地雅章, Gary Peacock, Paul Motian: Tethered Moon(1991) 聴き手の意識を無限の円環に

ここ数日、菊地雅章を聴き続けている。面白いのだけど、何か腑に落ちないような感覚、が常に残る。この音は何だろうか、と。強い内向きの印象を与えるのだけど、必ずしも嘆美的、陶酔的でない。かなり覚めている。覚めているのだけど、熱いわけでもなく、冷…

Tethered Moon(菊地雅章, Gary Peacock, Paul Motian): First Meeting(1990,91) 得体の知れない深みに

不思議なアルバムだ。聴けば聴くほど、得体の知れない深みに入っていくような、そんな感覚になる。3人でソロを渡しながら延々と続く。起承転結がない、循環する音を聴いているような錯覚を覚える。音をぶつけ合っても燃えない。昂奮もない。かといって、ECM…

鳴らした場合(加藤一平, Yuki Kaneko, 村田直哉): ふつえぬ (2018) これライヴで聴かんといかんよねえ

油断ならないアルバムだ。ややノスタルジイを纏ったギターが穏やかに緩やかに旋律を奏でる.そこに電気的なノイズっぽい音がelectronicsやturntableにより重畳され、時間とか秩序のようなものが整然とゆっくり狂いはじめる。そんな2つのstreamが並立している…

蓮見令麻: Abiding Dawn (2018-19) 超ジャンル的で浮遊する音の芯

寝ていると、身体的には疲れることはないので、眠りが不確かな感覚になる。3時間ほど眠って、2時間ほど覚めて、また3時間くらい寝る。覚めている時間は本を読んでいる。そして眠気が蘇るまで低い音で音楽を聴く。ゆっくりとフェードアウトしていく意識と…

廣木光一、渋谷毅: Águas De Maio 五月の雨(2018) 柔らかく、ほのかに暖かな世界

昨年の発表当初から欲しかったアルバム。愚図愚図しているうちに今になった。詳しくは、廣木光一サイトに述べられている。また購入もこちらから: 予想に違わないボッサ・ノヴァ風日本のジャズ味が薄くついたような印象のアルバム。そう思って上記サイトの廣…

橋本一子:水の中のボッサ・ノーヴァ (1994) こんな時には

今日の音楽は、橋本一子 水の中のボッサ・ノーヴァ。 日本語の歌詞がやや違和感があるが、こんな時には沁みる。 アンダーウォーター ‐ 水の中のボッサ・ノーヴァ アーティスト: 橋本一子 出版社/メーカー: Aeolus 発売日: 1994/11/01 メディア: CD この商品…

佐藤允彦:Palladium(1969) リリースされて半世紀後の春に

(表ジャケット) (裏ジャケット) Cover art: Michihiro KimuraArt director: Susumu Tada ボクは日本のジャズについては、オリジナルがレコードであればレコードで欲しい、と思っている。あとは再発でも、ジャケット違い(あるいはなし)でも何でも気にな…

板倉克行:海猫の島(1982)何だか悔しいのだ

最近、ジョニーズ・ディスクの再発が入着した。 今朝は思い出したように、このレコードを聴いてみた。何回目だろうか。トンボ眼鏡の女性の顔が、ターンテーブルの中央で回転する。 名前は随分前から知っていた。1980年頃に穴が空くほどSJ誌を読んでいたから…

ジョニーズ・ディスクの再発(中山英二:アヤのサンバ)

陸前高田にあるジャズ喫茶ジョニーには、照井ダンナ時代に一回行ったことがある。東日本大震災の随分前。 蒲田(だったか)に本社がある精密成形品の製造工場に出張で行った時のこと。担当していた製品の立ち上げが猛烈で、その細かな日程調整に出かけた。大…

清水靖晃: Dementos(1988) 「ゴージャス感」が増感

昨日届いたLPレコード。最近のレコード再発の多さに目を剥いている。そんなに手を出せない。この頃の清水靖晃は大好物なので、「躊躇しながらも注文」。 今朝、聴いてみたが実に良い。元来、多くの楽器を配した実にゴージャスな音の造りになっているのだけど…

須川崇志: Outgrowing (2017) ガツンとくる日本のジャズの新譜

昨年のはじめ、本田珠也のIctusを聴いて以来、一年ぶりにガツンとくる日本のジャズの新譜。 Ictusと印象は近く、やはり初期ECMの空気感、そうコリアのA.R.C.から更に進化したような、鋭角状の音が次々刺さってくる。最初の5曲が即興曲。 Ictusではドラムが…

関根真理 : Beginning (2018) 確かに「ナナ・ヴァスコンセロスmeets高田みどり」だが

原田さんのディスク紹介tweetで、ambient的な音が面白いことが多い。蠱惑の玉手箱のようなものなので、手が出やすい。 数え切れない(数えていないだけ)くらい、アルバムを入手した。例えば、 とか とか。今度は、 【本日の3枚】2019.1.10◎ pic.1: Brian E…

齋藤徹: 朱い場所/Space for Vermillion(2008) タグ付けの紐のようなものから解き放たれた

往来トリオでの演奏に惹かれ、入手: ECMの諸作のようなジャンルや地域が融解した音楽であって、そのような「何ものかであること」というタグ付けの紐(restriction)のようなものから解き放たれた音。何かであって、何でもないような、その感覚が与える開放…

吉田隆一: blacksheep (2008) バリトンサックスとトロンボーン

最悪の組み合わせ、じゃないか。ボクが苦手の楽器、バリトン・サックスとトロンボーンの組み合わせ。 多分、これが発売された頃だと、そう思ったと思う。いや未だに、これらの楽器を聴くのは苦手感はある。 しかし吉田隆一と新垣隆のN/Yを聴いて、その感覚が…

富樫雅彦/Spirits Trio: Jazz (1994) 打音の余韻や奥行きを

2000年頃だったか、ある時期、面白いジャズはないかと少しだけ熱心に猟盤した時期がある。幾つかのガイドブックをみたのだけど、吉祥寺のジャズ喫茶のオヤジ本によれば、ヴィーナスがお勧めらしい。ということで何枚か購入したが、良かったのはザイトリンく…

林栄一、斎藤徹、小山彰太: 往来トリオLive 雲は行く(2000) 強く惹かれている

黙々とボンバ・レコードから届いた21枚のCDを聴いている。 #はてなブログ日本のジャズのセール(ボンバ・レコード) - Kanazawa Jazz Dayshttps://t.co/qhFTAM38Wj— kanazawa jazz days (@kanazawa_jazz) 2018年12月5日 #はてなブログ日本のジャズのセール(…

日本のジャズのセール(ボンバ・レコード、その2)

あまりに内容が良かったので、調子に乗ってセールで2回目の注文を行った。 まずはオノ・セイゲンのライヴを聴いているが、実に好みに合って、嬉しい。しばらく聴いていたい。このあたりをしっかり聴きたいという意識がふっと消えた1980年代末から2000年代末…

松風鉱一: Lindenbaum Session(2008) 伝統的なジャズの感じだよね、という印象を与えながら、何処か

ボンバの日本のジャズシリーズ(3枚目): これも良いアルバム。音が良い。親密な音空間が、やや湿潤な感じで納められている。音が柔らかい。このあたりも日本のジャズかも、と思わせる。いつだったか、山下洋輔トリオのENJA盤を聴いたとき、音のパキパキ感…

翠川敬基/緑化計画: arbor day (2003) 幸せな弛緩

ボンバの日本のジャズ・セール・シリーズ(テキトー): 富樫雅彦のSketchを聴いた20歳の頃から、 翠川敬基のベースの音は深く意識に沈殿している。セール品のなかに、その名前を見つけた時には迷わずクリック。 到着後に、しっかりメンバーを見ると、片山広…

立花秀輝: Unlimited Standard(2011) 日本のジャズの良さ、を十分感じるのは何故だろう

先日のボンバ・ジャズのwebセールスで入手した盤: 先日聴いたアルバムが良かったことと、板橋文夫, 池田芳夫, 小山彰太という1980年のジャズファンである大学生(ボクのこと)が嬉しく仰天するような、リズムセクションで即クリック決定。結局、この時点で1…

日本のジャズのセール(ボンバ・レコード)

ボンバ・レコードのtweetをみて、日本のジャズを11枚を注文。 1990年代から2000年代まで、あまり(いや殆ど)聴けていない。だから嬉しい(その時期かどうか、よく分かっていないが)。チョロイ響きがある和ジャズなんて書いていないのも嬉しい(極く個人的…

高柳昌行: NOT BLUES(1969) ラベル貼りを寄せ付けない強靱さ

音楽を聴くとき、スタイルやジャンルを聴くのではない。その音が創り出す色彩や匂い、音から喚起される場を感じているのだ。だから、フリー以前の高柳昌行を聴いていても、彼の音楽が持つ生硬な迫力、のようなものに魅了される。1960年代後半の新主流派的ジ…

Mizuki Miura: Cyclical (2018) 音の純度

音の純度、が高いアルバム。音が音である以上に、音であることを感じさせる、というか。管の共鳴音のようなものが、幾重にも折り重なっている。そして、その音の重なりのなかで、ミニマル的な繰り返しが為されていく。とにかく綺麗でリアルな音を重ねながら…