Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

jazz (reeds, fl)

Bennie Wallace: Live At The Public Theater (1978) あの「奇妙な味」を狙って

この奏者はジャズの聴きはじめの頃に脚光を浴びた人。今聴いても、確かにいい。ウネウネとした感じが、ちょっとモンクなんかの奇妙な快感に通じるところがある。決して、フリージャズということはないのだけど、音の細かな、かつ図太い振幅に惹き込まれる。…

清水靖晃: Dementos(1988) インチキな「ワールドミュージック」

先日アップした南アフリカの音楽は、ボクが内心求めているようなエキゾティズムを廃し、ふっと横に流れているような音楽。 そんな南アフリカの音と対極的な存在で、ボクの内心のなかにしかないインチキな「ワールドミュージック」。それは夢の中の音であり、…

Circle: Circle-2 Gathering (1971) フリーに最接近したチック・コリア(の最後のアルバム)

チック・コリアを数日にわたり聴く、なんて30年ぶり、じゃなかろうか?自分のなかで、急速に光彩を失った奏者だけに、聴き直すのは30年前(いや40年近く前だ)の自分への旅、のようなものだ。 しかし当時はサークルは苦手で、そんなに聴いていなかった。とい…

Circle: Circle-1 Live In German Concert (1970) 消えてしまった音源、扱いだけど

何となく1970-1971年チック・コリアシリーズ。 これ、RTFと同時期にリリースされた日本の企画盤。その後、CDで軽く再発されてから消えたようだし、ECMのパリもストリーミングにあがっていない。またブルーノート音源もCD化されていない。何となく消えてしま…

John Coltrane: Coltranology Volume One (1961) ドルフィーのフルートの飛翔感というか、浮遊感

典型的な安レコードだけど、実に良い。日本盤固有の柔らかさ、もさほどなく、正規録音でない音の悪さであるが、臨場感、と言い換えができる程度。なかなかの迫力なのだ。何よりも、コルトレーンとドルフィーが同じくらいの比重で吹いていて、味の違いがよく…

山口真文: Leeward(1978) 滋味に溢れている

好きなテナー奏者。音色が柔らかく、滋味に溢れている。 一曲目のエフェクターがかかった電気ピアノの音色にやられた。実に気持ち良い。デビュー作のAfter the rainと同じくディスクユニオンThink!からの再発CD。印象も前作ほぼ同じ。いずれも昔のレコードの…

山口真文: After the rain(1976) 40年前と思えぬ瑞々しさ

最近のCDは音が良い、と思う。特にディスクユニオンのThink!はそう感じることが多く、レコードへこだわらないでいいか、とか思っている。 ということで入手した 山口真文の初リーダー作。まさに1970年代中頃。Weather reportが活躍した時代の音。辛島文雄の…

Keshavan Maslak: Big Time (1981) 奇妙な味わいが通底するアルバム

休みはdead stockのレコード聴き。いつ買ったかも思い出せない。まずい。 このマスラクって、今はKenny Millionという名前でアルバムを出しているようだが、いつ改名したのか。そう思っていたら、1980年代も名前を2つ使っている。不思議なことだ。 これは英…

Louis Sclavis, Craig Taborn, Tom Rainey: Eldorado Trio (2009) 粟立つ音の快感

2009年のポルトガル・ポルトでのライヴ。随分前に行ったが、ポルトはいい街だった、のを思い出した。乾いた、海沿いの空気を思い出させるような、からっとした音が魅力のアルバム。楽器がピンとしてるように聴こえる。そして強い陽光のもとだから際立つ陰翳…

Rahsaan Roland Kirk: The Return Of The 5000 Lb. Man (1976) 滋味のある優しい音

適当にカークのレコードを買っているものだから、何を持っているか分からなくなっている。とりあえず出して眺めてみたら、10枚くらいある。きちんと聴けていないことに気がついて、まずは晩年のレコード。 コーラス入りのアルバムで、名曲集のような選曲。聴…

Joki Freund: Yogi Jazz (1963) 逃げ水のように

これはCAFE INCUSのtweetで存在を思いだしたアルバム。 CAFE INCUS閉店致しました。有り難うございました。本日最後の一枚です。土日祝の営業時間は9:00〜18:00です。明日もよろしくお願い申し上げます pic.twitter.com/IcNKh612VE — CAFE INCUS (@cafe_incu…

Rolf Kühn, Joachim Kühn: Transfiguration(1967) キューン猟盤のその後

東京でRolf Kühn, Joachim Kühnのバンドを聴いて、惹き込まれた。しかしその輝きは1960年代の一瞬にあるということも分かってきた。ヨアヒム・キューンは達者なのだけど、その音楽の振幅が大きく、芯のようなものが分からない。その部分に引きずられて、その…

Billy Harper: Capra Black (1973) その固い感じが

今日届いたレコード。Strata-eastをぼちぼち聴いている。ジャズ聴きはじめの頃、チコ・フリーマンが若手の旬だった。その少し前がビリー・ハーパー。1960年代後半のブルーノートで活躍した奏者達から繋がっていく、好みの演奏。A面がそんな印象で文句なし。B…

Rolf Kühn: The Day After (1972) ヴァスコンセロスの打楽器が淡い彩りを

フィル・ウッズを迎えたキューン兄弟の盤。2種類のトラックがある。 ウッズが入ったトラック(A1,B1)は、ウッズの世界。グルンツとのヨーロピアン・リズム・マシーンと同じようなスピード感が楽しい。ヨアヒム・キューンのピアノも新主流派的な快演。速度感…

Rolf Kühn: Solarius (1964) 鉄のカーテンの向こう側なのに

CAFE INCUS/月光茶房の二店から、キューン兄弟1960年代攻撃を受け、ツボに嵌ってしまった。日本も欧州も独自性は1970年前後以降という思い込みがあって、聴いていなかったからだ。 このアルバムは1964年に東独で録音されたもの。鉄のカーテンの向こう側なの…

Misha Mengelberg Piet Noordijk Quartet: Journey (1966) ICP一派を聴く快感

先日、CAFE INCUSでマスターと話をしていたら、やはりICPではなくINCUSである理由があって、空間構築的な部分が格好いい、そんな話であったと思う。 ボクがINCUSのアルバムを聴きはじめたのは最近。欧州のimprovised musicでは、ICPが好きだった。ICPでの活…

Joshua Redman: Captured Live ! (1994) 軽いフリー風味のグルーヴするジャズ

先日、月光茶房訪問時に久々に聴いたアルバム。1994年の録音。Discogsでは2000年発売となっているが、1995年頃だと思う。「本当は海賊盤はかけないが、これは例外」、と月光茶房の原田さん。確かに、並の公式盤よりはるかに良い演奏。 1990年代に何を聴いて…

吉田隆一, 石田幹雄: 霞(2009) いや、良かった

とりあえず気になった奏者は、何枚かのアルバムを聴くようにしている。石田幹雄もそう。JOE氏の咆哮?にハマる時点で、そんな気持ち。新作・時景とともに、何枚か欲しくなった。 石田幹雄のアルバムをご本人から入手する際、ホームページでこのアルバムの存…

Byard Lancaster: Documentation: The End Of A Decade (1980) レコード整理で

レコード整理で出てきたレコード。 フィラデルフィアのアルト奏者。大昔に買ったきり、だったので聴いてみる。Bellowsは在NYの杉山和紀のレーベルで、近藤等則の最初のアルバムFuigoも出している。その関係で入手したのだと思う。 内容はオムニバス的内容。…

Eric Dolphy, McCoy Tyner: Munich Jam Session December 1, 1961:ドルフィーとドルフィー以外

クロニカル的なことは分からないが、1961年12月1日のジャムセッションに、1曲、コルトレーンクインテットをカップリングさせた、いい加減なブート。ドルフィーとタイナーの組み合わせで衝動買い。でもブートにしては音質はまあまあだし、それなりに満足。 メ…

吉田野乃子@東京千駄木Bar Isshee 太さ・スムーズさ

まあ堪らんほどの忙につぐ忙の中、閑あり。千駄木にやってきた。今週は金沢で来客・会食2件の他、東京での仕事・懇親会もあったので、疲労困憊の体だ。それでも神保町での懇親会が19時で終わったので、いそいそと地下鉄で千駄木に向かった。会場が分からな…

Peter Brötzmann, Masahiko Satoh, Takeo Moriyama: Yatagarasu (2011) パラレルワールドの

JOE氏のtweetでNot Two Records の「安売り」を知って、3枚ばかりダウンロード。5EUなので700円くらい。 Not Two Records 全品15%off になっていね。ただしデジタルのみ。https://t.co/SS1iQSCGr2 — JOE (@JOE_as) 2018年1月22日 そのなかでイの一番で聴いて…

Angelika Niescier, Florian Weber: NYC Five (2014) 硬質なジャズ、まさに今の

硬質なジャズ、まさに今の、じゃないか。 所謂フリージャズと「現代ジャズ」(定義がようわからん)とのグレーゾーンにあるように思われている、と思うが、古臭いコトバで云えば主流派的なド真ん中、と感じる。 モンクやドルフィーと同じような「アヴァンギ…

Air: Open Air Suit (1978) 「外れ」がないArista Novusから

カルフォルニアで購入したレコード。今回、一番高価な$10である。 スレッギルらのエアーは、見かけたら入手している。これは初めてみかけたかなあ。マイケル・カスクーナのArista Novus。ジョン・シュナイダーのArtist Houseと同じく、「外れ」がない印象な…

Nicole Mitchell: Mandorla Awakening II: Emerging Worlds (2017) 得体の知れない様々な素材の溶け込み、に驚いた

大晦日にDLして聴いていたアルバム。Best Jazz的な記事によく出ていたので、気になって聴いてみた。 ボクは解説も読まないし(policyでなく、横着なのだ)、あまり音以外のhidden contextについて気にしない。だから、どのような人なのか分からない。シカゴ…

Stan Sulzmann, John Taylor: Everybody's song but my own ? (1987) 穏やかな時間に

年末年始は読書。普段より本を読むようにしている。そして、買い放しのレコードを聴くようにしている。これはディスクユニオンで求めたレコード。CDでは再発されていないようだ。ジョン・ティラーとサックスのスタン・サルツマンとのデュオ。録音は1987年で…

Benny Golson : Time Speaks (1982) 昔のジャズ喫茶に居る気分

例の「話題の本」のなかで、一番笑ったのは、ベニー・ゴルソンの曲はいいが、演奏はつまらん、云々。全くそうだ。確かに面白いと思ったことはない。近年、金沢にケニー・バロンと来たが、タラタラの垂れ流しで、あれまあ。 一番良かったのは、ナレーション。…

鈴木昭男, John Butcher: Immediate Landscapes (2006, 2015) BGM感覚でその空間に浸り込む

気になっていたアルバムを年末になって入手。仕事場で聴いていた。案外、違和感なく環境に溶け込む。音楽と音の境界線を探るような内容なのだけど、2006年に収録された1-5では、共鳴する空間のなかで、僅かな音を探針のように流し、彼方の壁との反響を測定す…

今年よく聴いたアルバム、さらに吉田野乃子のアルバムを

通勤路で、トリオ深海ノ窓を聴いていると、止めどもなく多幸感がある。音楽を聴く愉しみ。今年聴いたアルバムでは、クレイグ・テイボーン/イクエ・モリのデュオと並ぶ回数。ともに今年気に入ったアルバム。 ともにフリー的な語法が美しくパッケージ化されて…

The Gigi Gryce-Donald Byrd Jazz Laboratory & The Cecil Taylor Quartet: At Newport (1957) ある日、あるバーで

ある日、あるバーでかかったレコード。日本盤の安レコード。 ジャズ喫茶でもなかなか鳴らないようなレコードが、ほとんどロックかソウルばっかりの自称「ロックバー」でかかった。「**君(ボクの名字)、聴いたことある」とか云って、店主はちょっと得意そ…