Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

jazz (reeds, fl)

Nicole Mitchell: Mandorla Awakening II: Emerging Worlds (2017) 得体の知れない様々な素材の溶け込み、に驚いた

大晦日にDLして聴いていたアルバム。Best Jazz的な記事によく出ていたので、気になって聴いてみた。 ボクは解説も読まないし(policyでなく、横着なのだ)、あまり音以外のhidden contextについて気にしない。だから、どのような人なのか分からない。シカゴ…

Stan Sulzmann, John Taylor: Everybody's song but my own ? (1987) 穏やかな時間に

年末年始は読書。普段より本を読むようにしている。そして、買い放しのレコードを聴くようにしている。これはディスクユニオンで求めたレコード。CDでは再発されていないようだ。ジョン・ティラーとサックスのスタン・サルツマンとのデュオ。録音は1987年で…

Benny Golson : Time Speaks (1982) 昔のジャズ喫茶に居る気分

例の「話題の本」のなかで、一番笑ったのは、ベニー・ゴルソンの曲はいいが、演奏はつまらん、云々。全くそうだ。確かに面白いと思ったことはない。近年、金沢にケニー・バロンと来たが、タラタラの垂れ流しで、あれまあ。 一番良かったのは、ナレーション。…

鈴木昭男, John Butcher: Immediate Landscapes (2006, 2015) BGM感覚でその空間に浸り込む

気になっていたアルバムを年末になって入手。仕事場で聴いていた。案外、違和感なく環境に溶け込む。音楽と音の境界線を探るような内容なのだけど、2006年に収録された1-5では、共鳴する空間のなかで、僅かな音を探針のように流し、彼方の壁との反響を測定す…

今年よく聴いたアルバム、さらに吉田野乃子のアルバムを

通勤路で、トリオ深海ノ窓を聴いていると、止めどもなく多幸感がある。音楽を聴く愉しみ。今年聴いたアルバムでは、クレイグ・テイボーン/イクエ・モリのデュオと並ぶ回数。ともに今年気に入ったアルバム。 ともにフリー的な語法が美しくパッケージ化されて…

The Gigi Gryce-Donald Byrd Jazz Laboratory & The Cecil Taylor Quartet: At Newport (1957) ある日、あるバーで

ある日、あるバーでかかったレコード。日本盤の安レコード。 ジャズ喫茶でもなかなか鳴らないようなレコードが、ほとんどロックかソウルばっかりの自称「ロックバー」でかかった。「**君(ボクの名字)、聴いたことある」とか云って、店主はちょっと得意そ…

Pharoah Sanders: Jewels Of Thought (1970) 半世紀の間

昨日、届いたレコード。結局のところ、ジャズを聴きはじめた頃に隆盛?だったロフトジャズと周辺の奏者に好みが戻ってきた。太い管の音と、背後で躍動するビートを聴いているだけで、多幸感満点だ。辛気くさい(と思っていた)最終期のコルトレーンでのファ…

吉田野乃子: Lotus (2015) サックスソロの苦手感

トリオ深海ノ窓とともに、奏者からの直販。 実は、元来サックス・ソロは苦手。学生の頃にブラックストンのフォー・アルトに全く馴染めなかったからだ。息苦しさ、のようなものを押しつけられた感覚、だった。 ようやく管の音響の面白さ、に気づかされたのは…

トリオ深海ノ窓: 目ヲ閉ジテ見ル映画(2017) 今の時代でなければ聴くこともなかろうが

吉田野乃子、田中啓文氏の本で知ったサックス奏者であるが、今の時代でなければ聴くこともなかったかもしれない。 というのは、JOE氏のサイトで新作の存在を知り、 youtubeでその音を知り、 そして奏者直販(野乃屋レコーズ: nonoko_yoshida@yahoo.co.jp)のCD…

Pharaoh Sanders: Pharaoh (1964) ESPは

週末に届いていたレコード。ESPは、昔、日本のレコード会社から出た廉価盤でアイラーとコールマンを揃えた時に、ゴリゴリのフリーだなあ、と思った。40年近く前だ。だからフリージャズを聴かなくなると、気にすることもなくなった。 しかし、今になってブレ…

Evan Parker, Matthew Shipp: Abbey Road Duos (2006) 二つの異なる味

マシュー・シップはジョン・ブッチャーとの演奏がとても素晴らしく、気になっている。最近まで聴かなかった奏者だけど。 ジャズ的な音であり、また響きの美しさ、で群を抜く。ボクの頭のなかで、先日逝去されたムハール・リチャード・エイブラムスと同じアド…

山中一毅カルテット@もっきりや

昨夜はYさんの誘いで、もっきりやへ。ドラムの大村さんが注目、だそうだ。 最初、ジョー・ヘンダーソン、サム・リヴァースの曲ではじまった。所謂新主流派的な選曲なのだけど、攻撃的ではなく、ゲッツのsweet rainに近いような、少し力が抜けたようなサック…

清水靖晃: Get You! (1978) 1970年代後半の懐かしい音

清水靖晃は硬質なテナーの鳴りが好きで、昔、日野元彦の流氷なんか良く聴いていた。1980年代に入ってからのアルバムのエキゾティズムも好きで、何となく関心を維持したまま40年近く経っている。 という訳で、ぼちぼちとアルバムも入手している。これは和製ス…

Marion Brown: Porto Novo(1967) Aristaの再発シリーズのカット盤(懐かしい)

1967年のFreedom盤。これを1970年代後半にAristaが再発。ボクがFree Jazzを聴きはじめた頃、このAristaのシリーズは売れなかったためかカット盤が安価に流通していた。当時、お世話になった。今、creditを見るとマイケル・カスクーナが再発のプロデュース。…

Louis Hayes, Junior Cook Quartet: Ichi-Ban (1976) ルイス・ヘイズ/ジュニア・クックの双頭バンドだった

これは蘭Timeless(好きなレーベルだ)からの、ウッディ・ショウを含むルイス・ヘイズ・グループのレコード。CDでは2000年以降、1976年と1977年のライヴが発売されているが、長らく、このグループのアルバムとしては、コレしかなかった訳だ。勿論、ショウ目当…

Franklin Kiermyer, Pharoah Sanders: Solomon's Daughter (1994) 直球で勝負する様子、真っ向から挑む様子

10年前にシカゴで入手したCD。何故かファラオが充実していた記憶がある。ファラオがリーダではなく客演盤を2枚、フランクリン・キアマイヤ盤(コレ)とアレックス・ブレイク盤を入手。 アレックス・ブレイク盤はテレサでの吹き込みの雰囲気に近く、豪放なフ…

Kamasi Washington: Harmony Of Difference (2017) 予定調和とは云え

前作は3枚のCDで長大というか、ちょっとヤリスギの感があったのだけど、今度はミニアルバム。ちょっと足りないくらいなのだけど、LP世代には丁度かも。 前作と同じく、聴けばファラオ・サンダースのテレサ時代(1980年のJourney To The Oneから)を思い出すよ…

内田修ジャズコレクション 人物VOL.2 宮沢昭 (1976-1987) 佐藤允彦のピアノ

8月に岡崎を訪ねたときに購入したCD。個人のアンソロジーは、宮沢昭と高柳昌行。佐藤允彦の監修、ということもあって、official bootleg的な匂いは全くなく、素晴らしいアルバムに仕上がっている。年代、録音のバラツキによる不統一感は仕方が無いが、そん…

John Butcher, Thomas Lehn, Matthew Shipp: Tangle (2014) 空間の断層を貫く音

空間の断層を貫く音、を聴いたような気分だ。マシュー・シップの音源をbandcampで探していて見つけ、試聴すると即座に引っ張られた。 John Butcherという即興音楽系の奏者と、 Matthew Shippというジャズの巨人に連なる奏者の組み合わせに興味を持った。そし…

渡辺貞夫: Jazz & Bossa (1966) やはりタクト盤は。。

富樫雅彦と菊池雅章が揃って入っているレコード、ということで1960年代の渡辺貞夫に手を出し始めた。 今回入手したレコードはタクト盤で、オリジナル。とても豪華で複雑な造りが災いして、ジャケットが崩壊しつつある。 これは、A面が渡辺貞夫、菊池雅章、富…

Evan Parker, Mark Nauseef , Toma Gouband: As The Wind (2012) 本当にこのアルバムは素晴らしい

1980年頃のフリージャズへの入り口は「いんたーぷれい8」の山下洋輔。さらにimprovised musicへの入り口は同志社大学での近藤等則とトリスタン・ホンジンガーのデュオ。ICPオーケストラを聴いたあたりが、気持ちのなかのピークだった。その頃、エヴァン・パ…

Chris Pitsiokos: Valentine's Day (2017) インタビューが面白かったけど、演奏も面白かった

私事を少々。1980年前後の数年間、ジャズを沢山聴いた、レコードも沢山買った。就職とともに、タコ部屋のような寮で聴くこともママならず、寮を出る頃は仕事が佳境。毎日が桶狭間状態。1980年頃に親しんだ奏者のCDを中心にソコソコだった。で、早期定年で金…

(ECM2579) Tim Berne's Snakeoil: Incidentals (2014) ティム・バーンはワン・パターンか

先日、ディスクユニオン新宿で買ってきたもの。価格が落ち着くのが待ちきれなかったので、普段の1.5倍くらいの価格で購入。このティム・バーンの新譜はECMから。バーンの音源は、何を聴いても同じように聴こえることは否めない。ティム・バーンはワン・パタ…

高柳昌行, 阿部薫: 解体的交感 (1970) ディスクユニオンの復刻レコード盤

まず結論から。かなり復刻盤としては高価であり、購入に躊躇したが、塙監修、を信じて良かったと思う。CDと聴き比べたが、ギターの音の解像度が上がっていて、音の粒度、のようなものが、かなり細かく聴こえる。そして、確かに過剰な音群なのだけど、そこに…

井上敬三: Boys Be Ambitious! (1984) 美しく・強く管が鳴る

30年以上前に買ったレコードを聴いてみる。当時、老年でのデビューと騒がれた(今のボクと同年代だ!)井上敬三の面白味は、管の音、響きの美しさだと、改めて思った。このアルバムは渡辺香津美のプロデュースで、当時の彼の色が強く出ている。そのようなプ…

宮沢昭: Bull trout/いわな (1969) レコード盤を入手

CDが届いた後、出物があって「いわな」のレコード盤を入手。ディスクユニオンによる再発シリーズの音にかなり満足したので、迷いはあったが。 1980年の再発レコードのプロモ盤。だからオリジナルではない。まあ、このあたりのレコードは再発であっても、まあ…

Snakeoil: Anguis Oleum (2016) ある種のワン・パターンなのだけど

ある種のワン・パターンなのだけど、ティム・バーンの音楽の快楽は、そのような定型性のなかにあるように思えている。マット・ミッチェルのピアノが実によくて、ついBandcampでダウンロードしてしまった。 聴いているとメシアンの室内楽のように感じたりする…

高瀬アキ, Silke Eberhard: Ornette Coleman Anthology (2006) 実に楽しいオーネット・コールマン・アンソロジー

昨日は高橋アキで、今日は高瀬アキ。ややこしい。どちらも好きなピアニスト。時々、ディスクユニオンのジャズ・コーナーで高橋アキを救出することがあるので、ボクだけややこしい、訳ではなさそうだけど。 それはともかく、このオーネット・コールマン・アン…

(ECM 2494/95) Roscoe Mitchell: Bells For The South Side (2015) 精緻な音の空間

ボクはAEOC関連のアルバムについては、ブリジット・フォンテーヌでしか聴いていなくて、極めて縁が薄い。だから、このアルバムが彼らの過去の業績に照らしそうか、なんてことは書けない。むしろ、ソーリーとかテイボーンとかの参加が気になっていた。 AEOCに…

宮沢昭: Four Units (1969) 四股が自由な頃の富樫雅彦をもっと聴きたい

四股が自由な頃の、ドラマー富樫雅彦をもっと聴きたい、と思っている。打音を空間的に組み立てる、その規模の大きさ、ビートを刻んだ瞬間の鋭さ、素晴らしいジャズ・ドラマーなのだ。 そんな気持ちで入手したレコード。本当は「いわな」のレコードが欲しいの…