Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

jazz (guitar)

Theo Bleckmann, Ben Monder: At Night (2007) 不思議なノスタルジーに満ちた

最近になって知ったテオ・ブレックマン。ちょとずつ聴いている。これは10年くらい前のアルバムで、ベン・モンダーとのもの。もう1人、武石聡が加わっている。 ECMのアルバムではないのだけど、ECM的な音響空間。ベン・モンダーは昔のクロンビーのような感じ…

ショローCLUB: from 1959 (2016) 初老、なのか?

1959年生まれの3人、によるセッション。同世代なんだなあ。 前から気になっていたアルバム。昨日、友人達と寿司屋で呑んでいたのだけど、還暦前のボクが「初老」を使ったら遮られ、「老人」と云われてしまった。コトバの本来的な定義からすると正しいのだけ…

富樫雅彦, 高柳昌行: Pulsation (1983) レコードを入手した

昨日届いたCD。これの他、数枚、レコード入手の長期戦を決め、CDを入手した。最近の再発CDは音が良く、高価なレコードに固執することもなかろう、という判断。キング・レコードのPaddle Wheel盤のディスク・ユニオン(DIW)からの再発、TBMの再発はそのような…

James Blood Ulmer, The Thing: Baby Talk (2015)  1980年頃の若者にとってのウルマー

Bandcampからの新譜のメイルが届いた後の反応: (8月にメイルが来たのだけど予約のみ。発売時点では忘れているので、やはり発売時メイルが正しいと思う!) ほぼ同じタイミングでのツイート。「The Thingとウルマーの共演」と思った自分と、「ウルマーの新…

Jim Hall, Red Mitchell: Valse Hot - Sweet Basil - 1978 (1978) 落ち葉拾いと思うことなかれ

いつだったか、新宿のDUで買い求めたもの。何となく、ライヴの残テイクって、落ち葉拾いのようで、曲数が増えても感動は増えないよな、って思うこともあり、最近は手を出していない。もうマイルスのコロンビア残テイクシリーズも懲りて手を出していない。正…

内田修ジャズコレクション 人物VOL.1 高柳昌行(1981-91) ジャズ奏者「高柳昌行」の全貌を集めた素晴らしいCD

今回の岡崎訪問で入手したなかで、やはり白眉は高柳昌行のアンソロジー。さすがにオープンリールでの録音、多分、オンボード(だよね)だけあって、音が良い。正式な録音が少ない彼のアルバムへの、ある種の飢餓感を十分埋めるのだ。 TBMで高柳昌行を何枚か…

高柳昌行, 阿部薫: 解体的交感 (1970) ディスクユニオンの復刻レコード盤

まず結論から。かなり復刻盤としては高価であり、購入に躊躇したが、塙監修、を信じて良かったと思う。CDと聴き比べたが、ギターの音の解像度が上がっていて、音の粒度、のようなものが、かなり細かく聴こえる。そして、確かに過剰な音群なのだけど、そこに…

藤掛正隆, 早川岳晴, 山本精一: 弱虫/from Gakeppuchi Session(2008) お盆の朝からこんなの聴くなんて

お盆の朝からこんなの聴くなんて、どうかしているように思えるが、予想通り良い。藤掛正隆の直球のビートをとても気に入って、続けて聴いている。ベースが早川岳晴なんで、期待しないほうが無理。 1980年頃のオーネット一派、ウルマー、タクマ、シャノン・ジ…

加藤崇之, 藤掛正隆: ten-shi(2014) たのしい

こういった音楽の面白さ、をコトバにすることができないのだけど、いや、コトバにした瞬間に混沌とした音の塊の面白さが変質してしまうような、そんな気もする。 灰野敬二のアルバムが面白かったので、さらに。 ボクのなかで強く惹かれているのは藤掛正隆。…

Pat Martino: Interchange (1994) こんなアルバムが気持ち良かったりする

脳の障害から復帰してから数年のアルバム。1970年代のMuseでのアルバムほどの鬼気迫る迫力、のようなものはないが、やはり速い曲は面白い。指が速く動くということと、音にスピードがある、ということは全く同じでない。音の連鎖が生む、音場の変化の早さ、…

Diego Barber: One Minute Later (2017) ハーランドはいいなあ、と改めて思わせる一枚

クレイグ・ティボーン聴きの一環で聴いた前作はよかった。ティボーンとギターが重なり合うミニマル的な旋律が美しく、一時は繰り返し聴いていた。そんなことで、新作にも手を出した。Bandcampの場合、単価はCDより安いので、購入の敷居は低い。$9だからね。…

(ECM2518) Dominic Miller: Silent Light (2016) こんなECMも好きだなあ

ECMに直接注文して入手したレコード。数ヶ月分の何枚かをまとめて頼むと、送料を考えても国内の店で買うより安価。 かなり機械的に注文した訳で、中身は入手してから確認。ギターのドミニク・ミラーのアルバムだけど、知らない。スティングと共演していたそ…

両国RRR:今井和雄/the seasons ill発売記念 アルバム未使用音源を大音量で聴くイベント

今井和雄の最新作the seasons illが出た後、幾つものサイトで激賞されている。 早速入手して聴いてみたが、凄いと思いながらも、なんかピンとこない部分がある。実は先日書いたとおり、improvised music寄りのギターに快感を感じるような脳内回廊ができてい…

Elliott Sharp, Mary Halvorson, Marc Ribot: Err Guitar (2016) 脳内回廊の皮膜

ボクはギターに好ましくない先入観のような偏見が(かつて)あった。そんな話を大学の同級生、といっても試験のときにしか見なかった軽音所属のM君、にすると、最初に聴かせてくれたのはジム・ホールのベルリン。それで偏見はするっと無くなったが、あまり聴…

(TBM25) 和田直: Blues World (1974) 植松孝夫のテナー

TBMは気になるレーベルだったので、レコード屋の店頭で値頃なものを見つけたら、適当に買うような集め方。沢山はないけど、少なくはない、手元にあるのは。そんな買い方の弊はレコード一枚一枚への思いが薄いので、ある枚数限度を超えると、二枚目を買っう羽…

(TBM12) 和田直: Coco's Blues (1972) 「ありそうでない」部分が実に美味しい

下記記事を読んでから欲しかったレコード。そんなに珍しい盤でもないのだけど、値頃なものを待っていた。 上記記事のルネ氏の云う日本のジャズへの感情、それと正反対、ということではなくて、日本人だから感じでしまう距離感、に対する嗜好の違いだと思う。…

(ECM1877) David Torn: Prezens (2005)  大音量で目眩を感じながら

クレイグ・ティボーン聴きの一環で入手したアルバム。一連のアルバムのなかで、幾つか気に入ったアルバムのプロデュースを、ティム・バーンが行っていることに気がついた。ティム・バーンの素晴らしく格好がいいアルバム、がそれらだ。アヴァンギャルドな素…

Miles Okazaki: Trickster (2017) 淡い旋律的なものを断片化して

最近、いろいろな請負仕事があって忙しい。第二の人生を余録のように生きよう、と思っていたのだけど、元の木阿弥。前職と同じような気分になって、安眠ができなくなってきた。困った。仕事での金回りは良いが(私腹は変わらない)、そんなものは要らない、…

飯島晃: Combo Rakia's (1990-91) 正確な揺らぎ、のようなもの

CDをトレイに入れた瞬間から、穏やかな水の流れ、のような中にいる。だけど、その流れは、岩だらけの渓流のように、水面を見ているとまっすぐに流れているのではなく、そこかしこと滞留していたり、逆流していたり、渦巻いていたりする。気持ちをそんな穏や…

Joe Pass and Paulinho Da Costa: Tudo Bem! (1978) パスと「あの系統」の音の相性

これも安レコードなのだけど、パブロの独盤ということで、即、手が出た。パブロは米盤、日本盤、独盤といずれも音が良い。音圧が上品に高く、奏者がぐっと寄ってくる。そのなかで、米盤は力強く、やや歪み気味かな、日本盤はバラスが良く、でも印象が弱いか…

Johnny Smith: Jazz At NBC (1953) コップの中の小さな嵐

日本盤12inchのレコードでは、バーモントの月、として知られるアルバム。先日、10 inchのオリジナル盤を「安レコード」と云える価格で入手。ディスカウントコーナーに入っていたのだ。まあ帰宅してから、昔の日本盤と比べて、さほど印象に違いはないので、な…

橋本一子、中村善郎のコンサート(streaming音源)

重篤な橋本一子ファンのH松さんに教えてもらった、橋本一子、中村善郎のコンサート(streaming音源): JazzToday - 橋本一子&中村善郎 LIVE 期間限定みたい。良かったですよ。ただの緩いボッサ、ということでもなくて、キラっとピアニズムが光る。

(ECM2528) John Abercrombie: Up And Coming (2016) 1970年代のアルバムと云われれば

時間が止まった、ようなアルバム。これが1970年代のアルバムと云われれば、そうだと思うだろう。そこに時間の流れがない。中庸なインタープレイを交えたジャズの小品、なのだ。それがECMに相応の数がありそうで、あまりないようにも思えるがどうだろう。 ボ…

Jim Hall: Jazz Impressions Of Japan (1976) ダイレクト・カッティング盤の音

趣味の悪い漫画風ジャケット。これって当時の青年漫画誌もこんなのなかったかなあ、とか思ったのだけど。ジャケット買いならぬ、ジャケットで買わない選択もあったが、まあジム・ホールなので。 このアルバムは当時流行った「ダイレクトカッティング」。演奏…

Diego Barber: Tales(2014) 現代音楽とジャズの美しい接点

クレイグ・ティボーンのピアノが少し気になって、apple musicやbandcampを聴いていたら、出てきたアルバム。クラシック・ギターとピアノのデュオ。実に美しい音で対話が重ねられる。 このアルバムで基底にあるのは、ディエゴ・バーバーのギターが刻む、ミニ…

(ECM1083) Terje Rypdal: After The Rain (1976) 「あの奇妙な味」の世界を静謐に語り続ける

最近、強く思うことは、ジャズがジャズであるその大切な要因は、「奇妙な・違和感のある味」を感じさせることではないだろうか。決して即興とか、グルーヴでも、スウィングではない。フリー・ジャズも口当たり良く、スムースになったハード・バップへのアン…

Wolfgang Muthspiel: Bearing Fruit(2003) グレゴリオ聖歌とともに

ECMでの新譜で気になたWolfgang Muthspielをもう少し聴いてみようと思った。 このアルバムは、大分前にK君から教えてもらったアルバムがある。グレゴリオ聖歌とともに吹き込んだもの。apple musicにもあった。 静謐な音場よりも、むしろ安寧の音場を指向して…

森山浩二: Live at Misty (1979) 「裏」高柳昌行セカンドコンセプト

ここ数ヶ月、(納得できる価格のものを)探していたレコード。高柳昌行セカンドコンセプトの「裏」アルバム的な存在だと知ったのは、森泰人が書いたLive at Taroのライナー・ノートから。セカンドコンセプトのピアノ奏者・弘勢憲二(この方の演奏が実にいい…

(ECM2515) Wolfgang Muthspiel: Rising Grace (2016) 予定調和のなかだから

珍しく新譜をチェック。というのは、24bit/88.2kHzの高分解能音源の販売サイトがあって、試したくなったのだ。$17は、現時点のCD通販より安価。しかも高分解能音源で入手できる。ボクは「ディジタル音源」に関しては、物理媒体に全くこだわりがないので、有…

Derek Bailey: Pieces For Guitar (1966-67) 還っていく先

今日届いたCD。仕事場でまだ聴きながら仕事をしている。 ベイリーのソロは概して好物。とにかく美味しい。てっきり、このアルバムは晩年のものかと思うくらい、美しく、聴きやすい。でも初期の録音と知って驚いた。 結局、ベイリーって最初からベイリーで、…