Kanazawa Jazz Days

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Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

(ECM2528) John Abercrombie: Up And Coming (2016) 1970年代のアルバムと云われれば

時間が止まった、ようなアルバム。これが1970年代のアルバムと云われれば、そうだと思うだろう。そこに時間の流れがない。中庸なインタープレイを交えたジャズの小品、なのだ。それがECMに相応の数がありそうで、あまりないようにも思えるがどうだろう。 ボ…

Jim Hall: Jazz Impressions Of Japan (1976) ダイレクト・カッティング盤の音

趣味の悪い漫画風ジャケット。これって当時の青年漫画誌もこんなのなかったかなあ、とか思ったのだけど。ジャケット買いならぬ、ジャケットで買わない選択もあったが、まあジム・ホールなので。 このアルバムは当時流行った「ダイレクトカッティング」。演奏…

(ECM1083) Terje Rypdal: After The Rain (1976) 「あの奇妙な味」の世界を静謐に語り続ける

最近、強く思うことは、ジャズがジャズであるその大切な要因は、「奇妙な・違和感のある味」を感じさせることではないだろうか。決して即興とか、グルーヴでも、スウィングではない。フリー・ジャズも口当たり良く、スムースになったハード・バップへのアン…

Wolfgang Muthspiel: Bearing Fruit(2003) グレゴリオ聖歌とともに

ECMでの新譜で気になたWolfgang Muthspielをもう少し聴いてみようと思った。 このアルバムは、大分前にK君から教えてもらったアルバムがある。グレゴリオ聖歌とともに吹き込んだもの。apple musicにもあった。 静謐な音場よりも、むしろ安寧の音場を指向して…

森山浩二: Live at Misty (1979) 「裏」高柳昌行セカンドコンセプト

ここ数ヶ月、(納得できる価格のものを)探していたレコード。高柳昌行セカンドコンセプトの「裏」アルバム的な存在だと知ったのは、森泰人が書いたLive at Taroのライナー・ノートから。セカンドコンセプトのピアノ奏者・弘勢憲二(この方の演奏が実にいい…

(ECM2515) Wolfgang Muthspiel: Rising Grace (2016) 予定調和のなかだから

珍しく新譜をチェック。というのは、24bit/88.2kHzの高分解能音源の販売サイトがあって、試したくなったのだ。$17は、現時点のCD通販より安価。しかも高分解能音源で入手できる。ボクは「ディジタル音源」に関しては、物理媒体に全くこだわりがないので、有…

Derek Bailey: Pieces For Guitar (1966-67) 還っていく先

今日届いたCD。仕事場でまだ聴きながら仕事をしている。 ベイリーのソロは概して好物。とにかく美味しい。てっきり、このアルバムは晩年のものかと思うくらい、美しく、聴きやすい。でも初期の録音と知って驚いた。 結局、ベイリーって最初からベイリーで、…

Jim O'Rourke, Akira Sakata, Yoshimio:Hagyou (2007) とにかく格好いい

ここ数日、聴き入っているアルバム。とにかく格好いい。そう思って、坂田明を聴いたのははじめて。森山威男の頃の山下洋輔トリオでの演奏が好みだったのだけど、どうも寿限無なんかで披露された「ハナモゲラ」が、なんか宴会芸を聴かされたような気持ち悪さ…

(ECM2499) Jakob Bro: Streams (2015) 素晴らしい、と同時に気になったこと

前作を聴いてから約1年、発売早々に入手した。前作と同じく、淡いブロのギターの上を、モーガンのベースが力強く刻んでいく。その刻まれた音が描く弧、のようなものが単純な曲線に見えて、実は細部がフラクタル的な細かな揺動を孕んでいて、実に気持ちが良…

(ECM1080) John Abercrombie, Ralph Towner: Sargasso Sea (1976) 40年前には

ジョン・アバークロンビーとラルフ・タウナーのデュオSargasso Sea。印画紙のようなつるっとしたジャケットの感触が懐かしい70年代のECMのアルバム。北欧のスタジオで繰り広げられた透明度の高い、そしてひんやりとした大気のなかでの対話が濃密に広がる。

Derek Bailey: Playbacks (1999) 芯のように畳み込まれるベイリーのビート

デレク・ベイリーを聴いていると、いつも「微分された音」だと感じる。だから、音のはじまり、とか、音のおわり、のような区切りに鋭いトリガのようなもにが走る。結果的には、それが韻律のような働きとなって、暗黙のビート音楽、のような認知がなされる(…

高柳昌行: Live at Taro (1979, Jinya) 森泰人のライナーノート

昨日届いたCD。新宿にあったTaroでのライヴ。高柳本人のカセットテープレコーダーでのモノラル録音。音質は決して良くないが、バランスは十分聴けるモノ。演奏の良さが、音質云々を凌駕している。 高柳のsecond conceptはcool jazz、トリスターノ的な音を狙…

Mary Halvorsonを聴いていたら、Carla Bleyが気になってきた、訳ではないのだけど

メアリー・ハルヴォーソンを聴いていたら(まだ試行感覚だけど)、カーラ・ブレイのIda Lupinoが出てきた。ギターの変な「変調」もかからず、実に真っ直ぐな4分20秒。Folk的な味、が強調されていて内向的・耽美的な演奏が多い中で、異彩(?)を放っているよ…

Fred Frith: Another Day In Fucking Paradise (2016) 帰りの列車で聴いている

帰りの列車で聴いている。 長い出張の最後は名古屋で打ち合わせ。出先からタクシーに飛び乗って、新幹線からしらさぎ。17時に打ち合わせから抜けだし、金沢へ最速で向かっている。 Bandcampからダウンロードし、かなり聴いているが、うまくイメエジが頭の中…

Derek Bailey: Standards(2007) 無調のなかの美

ボクのベイリーへの入り口は、2002年のBallads。 稲毛のCandyで国仲勝男、林栄一、小山彰太を聴いた後に、かかったのがコレ。美しい音に驚いた。 このアルバムは、このBalladsの流れ、かと思い購入。タイトル、ジャケットがそんな感じ。しかし、ほとんど無調…

高柳昌行とニュー・ディレクションズ: Independence (1969) 音と沈黙が造る音響的な美

このアルバムは、高柳昌行, 吉沢元治, 豊住芳三郎のトリオ(佐藤敏夫の時間指揮って何だろう?)。魅力的な奏者達が空間を丁寧に構築してくような音が連なる。一音一音考えられ、打ち込まれたような音の連鎖。だから、音と音の間には思惟のような沈黙を感じ…

Louis Stewart: I Thought About You (1979) 一目惚れでなくて一耳惚れだよね

新宿のディスクユニオン(ジャズ・レコードのところ)で、盤を次々見ていた時、背後の音に釘付けにされてしまった。あの曲、が何の曲だったか思い出すまで数分かかったけど、ゲッツのSweet Rainのあの曲、チックの佳曲Lithaがギターで流れていた。Lithaって…

渡辺香津美: KYLYN Live (1979) 坂本龍一のこと

発売は1979年だっただろうか。ジャズを聴きはじめた頃に、「流行りのクロスオーヴァー」を聴こうと、手にした。案外、面白かった、と思った記憶がある。清水靖晃の豪快なブロウ、矢野顕子のエキセントリックなヴォーカル、が印象的だった。 先週、職場の若い…

The Montgomery Brothers: Groove Yard (1961) モノラル盤の魅力

いつ何処で買ったかは思い出せない。Riversideのモノラル盤のオリジナル(あるいはオリジナルに準ずる)が、驚くほど安価で置いてあった記憶、と、買っただけで聴いていない記憶、だけがあった。 ときどき拝見するブログで、この「注目されない」盤が実は素…

Jim Hall & Basses (2001) 現代の音

最近、デレク・ベイリーとか高柳昌行を面白がって聴いている。何が面白いのか、よく分からなかったが、最近になって、単純な話で、弦が紡ぎ出す音響の面白さ、ではないか、と感じている。指、あるいはピック、あるいは弓(!、高柳の作品)などで、打撃が与…

富樫雅彦, 高柳昌行: Pulsation (1983) 音響空間のこと

昨日届いたCD。これの他、数枚、レコード入手の長期戦を決め、CDを入手した。最近の再発CDは音が良く、高価なレコードに固執することもなかろう、という判断。キング・レコードのPaddle Wheel盤のディスク・ユニオン(DIW)からの再発、TBMの再発はそのような…

Derek And The Ruins: Saisoro (1994) タイトなリズムのうえのベイリー

最近届いたCD。ベイリーに痺れてしまったら、その音のダイナミックレンジは際限なく広い。寡黙な音空間もあれば、破壊音で埋められているときもある。 それらのなかでも、異種競技の格闘のようなセッションは面白い。タイトなリズムのうえのベイリーが、あの…

高柳昌行 New direction for the arts: Free form suite (1972) 弦が切り裂く空間

まず最初に云わなければいけないことは、録音の良さ。高柳のギターの音がリアルに切れ味良く収録されている。TBMの魅力のひとつに録音の良さがある。このアルバムはスタジオライヴで、観客と奏者の間の空気、そして高柳のギターが放つ、弦が切り裂く空間、の…

(ECM1073) Pat Metheny: Bright Size Life (1975) 伸びやかに音を繰り出すジャコ

これがPat Methenyの実質的なデビュー作。ギタートリオのシンプルな構成ながら、従来のジャズ・ギターに収まらない味を出している。バートンのジャズ・ロックやフォーク的な味をもっと洗練し、ジャズのフォーマットに織り込んでいるような感じ。 改めて聴い…

高柳昌行: A Jazzy Profile Of Jojo (1970) ホーンセクションのアレンジが時代モノだけど

これも以下のアルバムと同様、高柳昌行が真っ直ぐなジャズをやっているアルバム: ただし録音がcool jojo/second conceptより10年ほど古い。しかし、高柳、渋谷、原田、山崎のカルテットは、cool jojoと同様の空気感で伝統的なジャズをやっている。高柳のモ…

高柳昌行: Second Concept (1979) カチッと、奔放に

TBMでのCool Jojoにかなり惹き込まれていて、高柳昌行を随分聴いている。ただし、ノイズ系はまだ辛い。彼がsecond conceptと呼ぶ、トリスターノ・コニッツに範を得た楽曲が好み。カチッと切れ上がるような鋭いリズム、アクセントの強い演奏に快感を感じる。 …

高柳昌行: Cool Jojo (1979) レコードを聴いてみると

前回の記事では、 CDで聴いているのだけど、音圧は十分。レコードで聴きたい、とは「あまり」思わなかった(「全く」ではない)。 と記載したが、出物があったので、手が出た。TBMのレコードはそれだけ魅力的な録音なのだ。 留守の間に届いていたので、深夜…

高柳昌行: flower girl - a collection of cion tomita’s musical works (1968) CDを購入したが

昨日、CDが届いたが、音質はさほどapple musicと変わらない。演奏がとても気に入っているので、より良い音で楽しみたいと思ったのだけど。 また、そのような音質なので、自宅の音響装置よりも、仕事場の装置(昔のBose)のほうがむしろ楽しめる。無駄骨、の…

Derek Bailey: Mirakle (1999) ファンクなベイリー

] ベイリーに興味を持つようになるなかで、このアルバムの存在を知った。凄い、のは、かつて(30年以上前)熱心に聴いた、ウルマーのリズム隊であるタクマとウェストン*1が、ベイリーと演っているのだ。水と油、のように感じるのだけど。 アルバムを入手して…

廣木光一, 渋谷毅: So quiet (1998) ゆったりと聴く

バンコクから帰ったら、届いていたCD。 高柳昌行のCool jojoのことを書くときに、ネットを見ていたら、同名の店のことを知った。店内には、高柳さんの蔵書もあるそうだ。そこでのライヴの告知で、渋谷さんと廣木さんのデュオを知った。 聴く前から、渋谷さん…

Derek Bailey: Duo & Trio Improvisation (1978) 音のことについて

帰国して、早速聴いた。やはり、空間的な音の造作が素晴らしくて、聴き惚れてしまった。 人の意識の分解能に近い、速度でのベイリーの音の変化、そして楽器のボディを含めた共鳴音のようなものが空間を広げる。 実はこのセッションはCDでも出ていて、収録セ…

James 'Blood' Ulmer: Are You Glad To Be In America? (1980) ベイリーばかりだから、タマには

最近、ベイリーばかりだから、タマには、趣向を変えようと思って、久々に聴いてみた。 ベイリーのMirakle(タクマとウェストン)を聴いたときの印象がシャキッとしたウルマー(H松さんも似たようなコメントで笑った)。それで思い出した次第。 これはジャズ…

Derek Bailey, Han Bennink: Post Improvisation 2 - Air Mail Special (1999) 永遠に

永遠に分からない、分からなくてもいい、音であったベイリー。全く関心がなかったのだけど、(くどいが)生エヴァン・パーカーで(ボクの)何かが変容し、惹き込まれてしまった。面白いものだ。前回、Improvised musicに惹き込んだのは、トリスタン・ホイジ…

Derek Bailey: Guitar, Drums N Bass (1995) radicalな音の淵の深さ

エヴァン・パーカーをナマで聴いてから、意識の底にあるフタのようなものが外れた。improvised musicのように、「音楽」と「音」の境界線よりは、「音」側に寄った音が平気になってしまった。楽しめる。 そんな訳で様々な音が聴きたくなっている。 youtube: …

(ECM2421) Ben Monder: Amorphae (2010, 2013) 浮遊なんてもんじゃなくて

ビル・フリーゼルに通じる浮遊、まで書いて、そうではなくて、と思った。 厚い雲が覆うような憂鬱な光景、そして、遠くに見える弱い光、そんなモノートーンの心象を、ギター一本で描き出す描写力に驚いた。 そして、ディストーションを効かせたギターの音が…

Bill Frisell: When You Wish Upon a Star (2016) 交叉しないネジレのような感覚

21世紀に入ってからのフリーゼルの浮遊路線、にはピンときていない。単に、スタイルとして浮遊しているだけで、あまり感覚が反応する要素は無い。Cambridgeでナマを聴いて、確信した。幾つかはいいアルバムはあるのだけど。 このアルバムでは、スタイルとし…

Derek Bailey: Music and Dance (1980) improvised musicのこと

インターネットで知り得ること、は多く、様々な音の情報が飛び交っている。そのなかには、時折、気持の芯を突くものもある。 これは月光茶房の原田さんの投稿で知ったアルバム。 田中泯との共演。improvised musicは概ね苦手なのだけど、そう感じた20歳そこ…

飯島晃: コンボ・ラキアスの音楽帖(1990) 素晴らしくも秘めやかな音世界

最近は結構apple musicで新譜を聴いて満足。音欲と物欲の華麗な分離、に嬉しくなっていた。CDの収納スペースにも限りはあるし。 それでも、ブログなどでふっと見かけると、即決で入手することもある。このアルバムがそう。 さるブログ(Free系の音源の参考に…

Marc Ribot, The Young Philadelphians: Live In Tokyo (2015) ああ懐かしい

先日、Free系が沢山紹介されるブログで懐かしい名前が。ジャマラディ−ン・タクマとカルヴィン・ウェストン。1980年頃にジェイムス・ブラッド・ウルマーを聴いていたら、おなじみの粘るベースとドラム。変態ファンクを支えていた。 さて、このアルバムが気に…

Ben Monder: Hydra (2013) 音の大海のなかで見つけた音

最近、仕事場で聴く音楽はapple musicから拾っていることが多い。気がつくと、音の大海のなかで浮遊している事実に驚いてしまう。 ダウンロードという、メディアが不要であるが、仮想的なメディアの伝送の電子化、ではなくて、音の海で泳ぐようなパラダイム…

Bill Frisell: Solos - The Jazz Sessions (2012) 過剰と浮遊のあいだに

ここ数日は忙しくて、聴いたアルバムをアップできていない。渓流釣り、で忙しいのではなく、本業で、である。残念だけど。 今日は人と会う合間に、apple musicでビル・フリーゼルのソロ・アルバムをみつけて聴いていた。ビル・フリーゼルは、過剰と浮遊のあ…

Chuck Hammer: Blind on Blind (2016) 今日のちょっといいアルバム

仕事場では、次々知らないアルバムを聴いている。深い森のなかで遊んでいる感覚で楽しい。apple musicのこと。 なかなか手が出ないアヴァンギャルドな感じのアルバムが多い。懐かしのタクマの名前から引っ張り出されたアルバム。タクマ以外はBilly Martin く…

(ECM1067/68) Terje Rypdal: Odyssey (1975)冬の記憶と重なる現代のオデュッセイア

2000年頃に村井さんの本を読んではじめて聴き、ジャズと知覚する範囲が一気に広がる面白さを体験した、懐かしいアルバム。この音をジャズと定義できるのならば、ジャズはフォルムでなく思想である、と何となく言い切れるようにも思ったりしている。

Jim Hall: Jazz Guitar (1957) 古がモノラル盤を聴きたくなった

先週は恐ろしく多忙で、疲れ切ってしまった。体の芯のようなものが折れかけていたので、週末は静かに本を読んで過ごした。 週明けに、まだ少し残しているので、もう少しのんびりしている。cowryの珈琲をいれて、美味しい食パンを焼いて、野菜と頂き物の兎の…

(ECM1060) Ralph Towner: Solstice (1974) 1年経って聴き直し

1年経って聴き直したが、印象は変わっていない。 ECM1061、ECM1062の前哨戦になっている、ことがわかった。メンバーはヴェーバーやクリステンセンだけど、ECMらしいビートの在り方、が冒頭からキマっていて、ECM1061、ECM1062への太いつながりを感じた。---…

(ECM1061) John Abercrombie, Dave Holland, Jack DeJohnette: Gateway (1975) 1970年代後半のECMの魅力

アバークロンビーの前作Timelessから1年経たず、で録音されたアルバム。ヤン・ハマーのオルガンに換え、デイヴ・ホランドのベース。creditを見るとわかるが、ホランドの曲が中心。聴いてみても、ホランドが与える切れ味の良いロック的なビート、フリージャズ…

(ECM1057) Bill Connors:Theme To The Gaurdian (1974) タウナー的音を狙うのだけど

久々にECMのレコードを取り出して聴きはじめた。ECM聴きで触発された感覚のままに、いろいろ聴いて歩くような狩猟採集民、のような彷徨の日々、だと思う。 1974年前半に米国で収録されたものが、ジャズに振り込んだ作品群ならば、1974年に欧州で収録されたも…

(ECM1056)Ralph Towner, Gary Burton: Matchbook (1974) 時間が伸びやかに広がる感覚

針を下ろした瞬間に惹き込まれた。強い力。それは音、ではない。針の先が捉えたスタディオの空気。張り詰めていて、そして静寂。タウナーの作り出す音は、間違いなくECMの音場そのもの。ここ数作、米国録音の米国奏者を聴き続け、違和感が拭えない部分があっ…

Jaco Pastorius & Pat Metheny@ Newport Jazz Festival 1979 聴いていない音、の記憶

ひとつの録音データがある。随分昔に入手したコンサートのブート、41:34の記録。聴衆が録音した荒っぽいもの。 1979年6月23日のニューポート・ジャズ・フェスティヴァル。奏者はふたり。ジャコ・パストリアスとパット・メセニー。ウェザー・リポートの絶頂期…

(ECM1047) John Abercrombie: Timeless (1974) 音楽が熱かった時代をEditionする

1974年の初夏、アイヒャーはニューヨークに滞在していたのだろうか。マイルスがファンクを響かせ、RTFでディメオラのギターが轟いていた時代。 そんな時代の音、contemporaryな音を、Edition for Contemporary MusicたるECMはファイリングしている。リーブマ…