Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

avantgarde

坂本弘道: 零式 (1999) その色彩のスペクトラムが揺らぐ様

かなり忙しくて、少し荒んだような気持ちのなかにある。だから、こんな感じの音に惹かれるのだろうな。Hacoのアルバムを聴いて、チェロの音が気になる。で、引き続き入手: あわせてoffnoteのアルバムを何枚も入手したので、何だか依存症的チェーンCD買い物…

Haco,坂本弘道: Ash In The Rainbow (2002) 軽いトリップ感

アンビエント系の音楽をspotifyかyoutubeで聴いていて、すごく「引っ掛かった」アルバム。どこか遠くから漏れ聞こえるような唄、雑音とも聞こえる様々な摩擦音。それが鋸だったりチェロだったりする。そんなvectorが揃っていない気儘な音のパーツが、奥行き…

Alexander Von Schlippenbach, Sven-Åke Johansson: Kung Bore (1977) 鋼のようなタッチで

昨年のシュリッペンバッハのコンサートで開眼?し、今更ながらに、少し聴きはじめている。本当に今更なんだけど。 このアルバムはストックホルムでのデュオ。ピアノとドラムが対峙するトラックはド迫力。シュリッペンバッハの破壊力と同時に、スピード感に強…

Aki Takase Japanic: Thema Prima (2018) 面白い面白い面白い面白い面白い面白い

高瀬アキの新譜。面白い面白い面白い面白い面白い面白い、アルバム。強いビートを出したり、ターンテーブルを入れても、高瀬アキの強靱なピアノの良さ、は一貫している。諧謔のような空気が1970年代のICPなんかと通底していて、何となく欧州の味。 意欲的な…

小谷まゆみ, 國仲勝男: Mizti (2012) ふっと肉体から抜けるような軽さ

幸せだな、と思えることの一つは、朝適当にピックアップした音が気持ちに引っ掛かって、結局、一日中聴いているとき、だと思う。このアルバムがそう。年末のボンバ・レコードのセールで入手したが放置。今朝になって、そんな有様。幸せな一日になった。 小谷…

磯端伸一: Existence (2013) 強依存の頃そして今聴く

いつの頃か、昨年の夏頃から暫くだろうか。ある種の依存性のような憑かれていて、とにかくCD/レコードを買い続けた。強依存か否か、その判別なんだけど、入手した記憶の有無ではなかろうか。この時期、記憶のないCDが多すぎる。レコード買いも酷いものなんだ…

 Cecil Taylor: Mysteries: Untitled(1976, 61) ベーゼンドルファーの響きを撫でる

よろすずさんのtweetで、昨日知らされた。 ヤバいの出てた。https://t.co/YNNxiFIQA0 — よろすず (@yorosz) 2019年4月20日 確かに凄い。最初が長尺のソロで美音。1976年のベーゼンドルファーフェスティバルでの録音。私的なテープらしい。ベーゼンドルファー…

Sara Serpa: Close Up (2017) 可愛らしいアルバム

そういえば何年か前のGWのポルトガルへ行ったなあ、とぼんやり思い出した。酒も食べ物も安く・美味しくで、ポルトの宿に深夜やってくる英独の観光客をみていて、ここは欧州のタイだなあ、なんて思ったっけ。いい場所だったなあ。 そのとき行ったアヴェイロの…

Paul Bley: Festival International De Jazz Lugano 31 August 1966 (1966) この時期のベストではないか、と思うのだけど

昨日は部屋でだらだらと仕事。ラジオ代わりにspotifyを垂れ流し。これはいい。 長くBoot音源はあまり聴いていなかった。何かCD/CDR時代になってキリがない感覚だから。しかしspotifyにHi Hat盤があるのに気がついて、ラジオ代わりに聴いてみたら、これがいい…

Sam Rivers: Paragon (1977) デイヴ・ホランドとバリー・アルトシュルとのトリオ

デイヴ・ホランドとバリー・アルトシュルの組み合わせは大好き。あまり粘りのない、熱気を感じさせない、でも濃厚なビート空間を作るから、と云ったらいいのか。 コリアのA.R.C.が好きだったのだけど、実は、この二人が要だったのでは、とも思っているし、だ…

鳴らした場合(加藤一平, Yuki Kaneko, 村田直哉): ふつえぬ (2018) これライヴで聴かんといかんよねえ

油断ならないアルバムだ。ややノスタルジイを纏ったギターが穏やかに緩やかに旋律を奏でる.そこに電気的なノイズっぽい音がelectronicsやturntableにより重畳され、時間とか秩序のようなものが整然とゆっくり狂いはじめる。そんな2つのstreamが並立している…

Anthony Braxton: Five Pieces 1975 (1975) ブラックストンの管の音

ブラックストンの膨大な作品は勿論、殆ど聴けていない。だから彼のことは何も知らない。だけど1972年のコリア抜きのサークル=ブラックストン・トリオで聴くことができる音は大好きだ。音を解体しながら、舞う一つ一つの音の切片がビートを形作り、それが怒…

須川崇志トリオ@飛騨・古川: 解体されたような音の集合体が

昨年のアルバムで強い印象を残した本田珠也のIctus。そのIctusトリオのライヴが飛騨・高山であった。逡巡して行かなかったことが澱のように気持ちの底に残っている。 そのIctusから1年後、Ictusのメンバーである須川崇志のOutgrowingが出た。これもまた強烈…

板倉克行:海猫の島(1982)何だか悔しいのだ

最近、ジョニーズ・ディスクの再発が入着した。 今朝は思い出したように、このレコードを聴いてみた。何回目だろうか。トンボ眼鏡の女性の顔が、ターンテーブルの中央で回転する。 名前は随分前から知っていた。1980年頃に穴が空くほどSJ誌を読んでいたから…

Shannon Jackson & The Decoding Society: Nasty (1981) 思い出した人

エルザバールのレコードを棚に入れたら、ちょっと見えたアルバム、懐かしい。思い出した人。 ウルマーとともにオーネットのPrime timeに居たシャノン・ジャクソンのアルバム。当時(1980年頃)、ブラッド・ウルマー、シャノン・ジャクソン、ジャマダディーン…

Kahil El'Zabar, David Murray: Golden Sea (1989) special editionでタマげたときのマレイと同じマレイ

今週届いたレコード。カーリ・エルザバールは少しずつ、目についたら入手。こんな感じが良い。これは1989年、レコードがまさに終わろうとしている頃のレコード。実に音が良く、キレの良い打楽器の音が実に良い。全般的にエルザバールはゴングのような楽器で…

Myra Melford: 12 From 25 (2015) 新年早々ハマったアルバム

年末からの「ベスト物記事」をつらつら読んでいると、マイラ・メルフォードのSnowy Egretが随分とあがっている。昨年後半から名前をよく見かけるから、気にはなっていたが、少し聴いても引っかかりがなかった。それが何故か、分からないのだけど、何故かタマ…

Sunny Murray: Live At Moers-Festival (1979)  フェイヴァースのベースが気になるこの頃

1979年のメルスでのライヴ。この頃はNETなんか勿論ないから、SJ誌の副島メルスレポートか、このレーベルが最新情報。 録音のバランスもあるのだけど、サニー・マレイは少し引っ込んでいる印象。デヴィッド・マレイのアルバムのようだ、勢いがある、粘着な感…

Kahil El'Zabar Ritual Trio: Renaissance Of The Resistance (1993) 一度で幾通りの味がする美味しいアルバム

一度で幾通りの味がする美味しいアルバムだ。エルザバールを知ったのは1981年のメルスでのライヴ・アルバム: グループ名にもあるような民族音楽的な、色彩感が豊かな打楽器とベースによるミニマルな旋律。跳ねるような打楽器、胴のを存分に響かせたベースの…

齋藤徹: 朱い場所/Space for Vermillion(2008) タグ付けの紐のようなものから解き放たれた

往来トリオでの演奏に惹かれ、入手: ECMの諸作のようなジャンルや地域が融解した音楽であって、そのような「何ものかであること」というタグ付けの紐(restriction)のようなものから解き放たれた音。何かであって、何でもないような、その感覚が与える開放…

Globe Unity: Compositions (1979) その昔の予習用のレコードで復習すると

その昔、ほぼ同じ時期にICPオーケストラとグローブユニティ・オーケストラを聴いた。大阪とか京都で、1980年頃だと思う。ICPオーケストラは後から出たライヴ・レコードで復習、グローブユニティ・オーケストラは、このレコードで予習。そのときは圧倒的にICP…

吉田隆一: blacksheep (2008) バリトンサックスとトロンボーン

最悪の組み合わせ、じゃないか。ボクが苦手の楽器、バリトン・サックスとトロンボーンの組み合わせ。 多分、これが発売された頃だと、そう思ったと思う。いや未だに、これらの楽器を聴くのは苦手感はある。 しかし吉田隆一と新垣隆のN/Yを聴いて、その感覚が…

(ECM 2575) Barre Phillips: End To End (2017) 音の宇宙を込めた静謐にして饒舌な音楽

LPレコードをまとめ買いするために随分と待ったレコード。 まずレコードで聴きたかったから、ストリーミングでも聴かなかった。そして、それが良かった。針を落とした後の、音が音としての強度を主張し、それに圧倒された。ジャンルとか、即興だとか、そんな…

Alexander Von Schlippenbach: First Recordings (1972) シュリッペンバッハのレコード

今年は頑張ってライヴに出かけたが、白眉はシュリッペンバッハ・トリオだった。 シュリッペンバッハは苦手、1980年頃に聴いたグローブ・ユニティのライヴでそう感じた、ことを今まで引っ張っていたが、間違いであることが分かった。 ということで、少し聴き…

翠川敬基/緑化計画: arbor day (2003) 幸せな弛緩

ボンバの日本のジャズ・セール・シリーズ(テキトー): 富樫雅彦のSketchを聴いた20歳の頃から、 翠川敬基のベースの音は深く意識に沈殿している。セール品のなかに、その名前を見つけた時には迷わずクリック。 到着後に、しっかりメンバーを見ると、片山広…

Alexander von Schlippenbach: Features (2013) 何となく苦手感があったが

シュリッペンバッハって何となく(本当に何となく)苦手感があって、35年前にグローブユニティが合わなかったんだと思う、その後は聴いていなかった。 先日、1965年のギュンター・ハンペルのレコードでのピアノが美しく、素晴らしいジャズピアニストなんだな…

Bob James: Explosions (1965) 随分と時代を先取り

昨日、月光茶房に伺った折に、原田さんがかけてくださったアルバム(ぎょっとしたお客さんもおられたようで、スミマセン)。 モノラル盤の強い音圧の音が店内に響く。予想していたよりも面白い。音響的なものに耳が馴染んだからだろう。 【本日の1枚】2018.…

Schlippenbach Trio+高瀬アキ「冬の旅:日本編」 コンサートには終わりがある、そこが

うまくシュリッペンバッハ・トリオ(エヴァン・パーカー、ポール・リットン)+高瀬アキの公演@高円寺を聴くことができた。今年は下半期に入って、ライヴを聴く機会をしっかり確保できている。 シュリッペンバッハは40年近く前に、グローブユニティ・オーケ…

Evan Parker, William Parker, 土取 利行: The flow of spirit - Live concert Tokyo (2015) それ以上のコトバを必要としない

素晴らしい。それ以上のコトバを必要としない。タイトルのとおりThe flow of spirit が眼前に広がる。 ホモサピエンスの出アフリカの頃、5万年くらい前だろうか。ウィリアム・パーカーの祖先と分かれた残り2人の祖先はシナイ半島の北部へ向かった。そして…

Art Ensemble Of Chicago: Live (1969) 今更ながらのAEOC初心者の疑問

出張から帰って、とりあえずレコード聴き。これは仙台で買ったもの。 1969年のパリでのライヴ。1980年に発売されている発掘盤、のようなものらしい。 録音のバランスが悪く、打楽器が全面でホーンがまともに聞こえるのは4面だけ。あとは遠くで鳴っている。…