Kanazawa Jazz Days

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Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

Keith Jarrett: Creation (2014) 5月3日のまぼろし

昨年の5月3日、ボクは大阪にいた。そして、まぼろしとなってしまった音、をいつまでも追いかけていた。 このアルバムは昨年行われたキース・ジャレットのソロコンサートの記録。その会場のひとつである大阪フェスティバルホールで、心ない客のため、何回か再…

Keith Jarrett: Sun Bear Concerts (1976) 日本盤を手に入れて西独盤と比較した

今朝はキース・ジャレットのサン・ベア・コンサートを聴いていた。1976年の日本ツアーを収録したソロ10枚組。2年ほど前に,西独盤のLPレコードを手に入れた。10枚組。ずっしりと重い。 これは日本の代表的な録音技術者である菅野沖彦氏が収録したECM盤。マ…

Barre Phillips: Journal Violone II (1979) 晴れた雪の朝に聴くオトは

寒い朝だった。寒さで眼を覚ました。朝焼けだ。薄暗い時間に起きて、少し仕事をする積もりなので焦った。古い携帯電話の目覚ましはあてにならない。 そんな朝だったのだけど、先週末にお茶の水で手に入れたECM、西独盤のLPレコードをターンテーブルに載せた…

Keith Jarrett:Hamburg '72 (1972) 失われた環、そしてトリオという名のカルテット

(東南アジアに旅立つ前に、ディスクユニオンで求めた音源やら書籍やら、が届いた) まず最初に書きたいことは、ジャズ狂いを30年以上続けてよかった、というため息のような感覚。CDのフォームにしては、やや短い時間のアルバムを無限巡回させながら浸っている…

Keith Jarrett: G. I. Gurdjieff/Sacred Hymns(1980) 非日常という日常

少しだけ非日常のなかに身を置きたいときに聴くアルバムを聴いている。

Dave Holland: Life Cycle (1982) 退屈しきった20世紀末へのオマージュ

1960年代にデビューし、1970年前後に一気にジャズの中心に躍り出た多くの奏者がいる。そのなかで未だに気になるのは欧州出身のベース奏者達。ヴィトウスとかホランド。最近になってアルバムを少しだけ集めている。下手をするとムード音楽になってしまう欧州…

Arvo Pärt : Alina (1999) 古い列車に乗って

雨の3月は寂しい。雪が降り始めたときの賑やかさ、のような印象と対照的だ。ただ傘から流れ落ちる雨滴を眺めながら、ゆっくりと濡れていく鞄や足元をやるせなく見つめている。路面の水と車輪との間の舐めるような不快な音を聴きながらバスを待っていた。 晴…

(ECM1197) Meredith Monk: Dolmen Music(1981) 疑似古代に向かう意識の変容

忙しいので、少し、更新は滞るのだけど、相変わらず、音は聴いている。 これは最近知り合いになった若いK君に教えてもらったアルバム。録音の深み・奥行きのようなものがあって、早速、LPレコードを入手した。やはり、すばらしい艶のある声を楽しむことがで…

児玉桃: La vallée des cloches (2012) モノトーンという色彩

北陸に移り住んでまもなく4年半になる。とても長い時間のように感じるし、また短い。最初の1年の時間の長さ、は素晴らしいもので、気持の中のギアを2段くらい落としたような感覚を覚えた。遅く、そして力強い。秒針が流れていくのではなく、明確に刻んで…

Keith Jarrett: Book of Ways (1986) フォークロアのようなバロックのような味わい

最近、入手したLPレコード。キース・ジャレットの場合、沢山の楽器を奏でるのだけど、ピアノ以外の楽器が入ったアルバムは「ゲテモノ」的な感覚があって、手が出なかった。恐ろしく非ジャズ的なカオスが畳み掛けられるのだから違和感が強い。今でも、そう思…

Steve Reich: Music for 18 Musicians (1978) 窓の外に降る雪を眺めていると

冬の光景を眺めているような音楽だ。灰色の空と云ってしまえば、その細部に宿る美しさのようなものは見えない。そうではなくて、僅か視野角数度のなかに収まる淡い黒煙のような雲が現れたり消えたり、雲が割れた南の方角から光が漏れ出したり、寺町台地の上…

Egberto Gismonti: ZigZag (1996) 白濁した曇り空のなかで

この1週間、自室にやってきたプリ・アンプ(McIntosh C2500)を動かし続けている。いわゆるエージング。1週間もたつと驚くほど柔らかい音になっている。エージングは「子犬の躾」と同じだと思うので、好みに合う演奏を流している。iTunes+Audirvanaの再生ソ…

Egberto Gismonti:Dança Das Cabeças (1977) 奔流のような音

1970年代のECMに興味が向かっている。最近のECMって、何だか画一化しているように思えてならない。音の温度感、感情に対して刺し込む角度、音を通じて語るための語法、そんなものが平準化してきているように感じる。決して1枚1枚のアルバムの質が低下して…

Jack DeJohnette's special edition: Album Album(1984)冷えたロースト・ビーフのような味わい

先日、バナナ・レコードで買った1枚。一ヶ月前に見かけて見送ったのだけど、まだあった。うーん、人気がないねえ。 Special Editionの第1作が大名作(だと思っていて)で、アーサー・ブライスとデヴィド・マレイの大咆哮大会をデジョネットの緻密なドラムが…

Om: With Dom Um Romao (1977) Weather reportの子供たち

表裏を飽きさせることなく、聴かせる、なかなかのアルバム。初期Weather reportが好きな人には、聴き応えのある一枚じゃなかろうか。

Miroslav Vitous: First meeting(1980) 雪が積もった朝

このアルバムを聴くと、改めてヴィトウスのアルコはいいなあ、と思う。弓をさっと引くだけで、彼にしか出せない「あの世界」が現出する。丁度、欧州とアメリカの間をすり抜けるような不思議なオト空間。

Gary Peacock, Marilyn Crispell: Azure (2011) そうだ音楽を中心に書く積もりだったよね

そうだ音楽を中心に書く積もりだったよね。ここのところ、本のことに心を奪われているような気がするのだけど。 またLPレコードに随分と魂を持って行かれているから、何だか家の中が昔のジャズ喫茶のように、レコードが散乱している状況。そもそも収容キャパ…

Keith Jarrett: Somewhere (2009) 梅雨の合間の仕事場で

今、自宅では昔のLPレコード、そう半世紀くらい前にプレスされたレコード盤を聴いている。楽しんでいる、というより憑かれたように、の世界。いずれ聴き比べについて書いてみたいのだけど、中音域の分厚さには圧倒されていて、録音当時の空気が盤から沸き上…

Charles Lloyd : All My Relations (1995) 再びロイドを聴いた頃

ジャズを聴きはじめた頃に仕入れた豆知識のひとつにロリンズの隠遁がある。その間、ブルックリンかどこかの橋の上で吹いてたという、1960年頃(だったかな)の話。復帰後のアルバム「橋」にまつわる話。 ジャズ奏者の隠遁と復帰は、ままある話で、1980年頃の…

Jan Garbarek/Egberto Gismonti/Charlie Haden: Carta de Amor (1980) 大気の緩みのような

あちらこちらのブログにも、その率直な驚きが綴られているが、最近のECMの古い音源の出版には驚いてしまう。未発表も初CD化も。嬉しい反面、アイヒャーが何を急いでいるのか、そんな朧げな不安がある。レスター・ケーニッヒとともにお仕舞になったコンテンポ…

Ketil Bjornstad, Terje Rypdal : Life In Leipzig (2005) モノクロームの風景のなかで

ボクは全く気にならないのだけど、北陸の冬が嫌だ、というヒトはまわりに多い。非北陸のヒトが多い仕事場なので。11月に入ると雷鳴が響き、幕布が落ちたように天と地のあいだが遮られる。それから数ヶ月、モノクロームの風景が広がる。朝は淡く白く煙ったよ…

Nik Bartsch's Ronin Live (2011-2011) 音のrecursive algorithm

頑強に計画された音楽だ。その強度は音のrecursive algorithmへの偏執的な拘りからやってくる。何ら情緒的な訴求を伴わない波動の循環は結局のところ、極く低音の揺らぎの心地よさだけを残していく。 どんな精密な電子機器であっても、その励振周期が微妙に…

Nik Bartsch: Stoa (2005) 果てなく循環する音のなかで

今週のはじめ、御茶ノ水のディスク・ユニオンへ出かけて買ったCDの1枚。安かったからね。このStoaより後年のアルバムHolonを聴いて何となく気にしている奏者。ミニマル的な音の繰り返しに、リズムを乗せている極く単純な音の連鎖。 だけど、果てなく循環す…

Bill Connors: Theme To The Guardian (1974) 夜明け前に目覚めて

今朝の音楽

Leonidas Kavakos: Maurice Ravel,George Enescu(2002) ただ無表情・無感情に

ギリシャのヴァイオリン奏者が弾くラヴェルの曲そしてルーマニアのエネスクの曲は民族音楽的でもあり、そして沈黙をもって饒舌に美を語るような瞬間が何度もある。

Herbert Henck:Mompou/Musica Callada(1995,ECM) 部屋の角で膝を抱えるような気分で

ようやく春の気怠い空気が流れてきた。少しツンとするような冷ややかさと、流体の如くまとわりつく温みのなかに居るような感じ。櫻をみるならば、澄んだ大気のもとがいいのだろうが、ただぼんやりと春の感触を楽しむならば、霧雨に靄っているのも悪くない。…

George Adams: Sound Suggestions(1979) あのテナーマンがすなるECM

フリー・ジャズを纏った演歌テナーのようなジョージ・アダムスのECMって、ちょっと考えられない。

Ralph Towner: Time line (2006) ヒトが去り・ヒトが来る

無意味だけど、無価値とは言い切れないような思考。時間の流れを遡行するという意味で、極めて私的なノスタルジイのなかに放り込まれる。ラルフ・タウナー の比較的近年の作品であるTime lineを聴いていると、そんな記憶を辿るような感触が弦の音のなかに宿…

Manu Katche: Playground (2007) やっぱり疲れた今宵の一枚は

やっぱり疲れた今宵の一枚はコレ。引越しの開梱作業中に届いた一枚。

Marcin Wasilewski: January (2008) 起きているのか寝ているのか

ポーランドのピアノ奏者ボシレフスキは最新作Faithfulから聴いているのだけど、世評ほどはピンときていなかった。季節性の感情というオトの入口が巧く開かなかったような聴こえ方。鍵が合わないような感覚、分かるかな。夏の頃だったしね。

Sounds & Silence: Travels With Manfred Eicher (2011) ボクたちは果てなき旅の果てにいる

ミュンヘンにあるECMレコードのプロデューサーMansfred Eicherを中心としたドキュメンタリー・フィルム。

Keith Jarrett: Rio (2011) 例年になく新譜を手にした年だったのだけど

Rioを聴いてすぐに感じたことは、かつてのFacing youのような世界に戻ってきたような感覚。

C.Haden, J.Garbarek, E.Gismonti: Magico(1979) LPレコードが再び聴けるようになったから

雪の日々にはいった金澤なのだけど、そんな日に聴いてみたいと思ったのはジスモンチやタウナーのギター。

Dave Liebman: Drum Ode (1974) 70年代の熱気が伝わるECMって

先般、ディスク・ユニオンに出かけたときに見つけて、小躍りして買ったアルバム。大編成なのだけど、あまりそんな感じはしない。裏RTFのようなサウンドで、マッチョなテナーがブロウ。それに彩りが綺麗な打楽器が沢山。しっかりと熱い演奏になっている。だけ…

Nik Bartsch: Holon (2007): これから雨や雪の日が続くから、そしてアーサー・ケストラー

このCDはいつだったか、随分前からの友人でSan DiegoのFM曲KSDSで素人DJをやっているBirdmanことNormからもらったもの。

Keith Jarrett: Dark Intervals (1987) 沸き上がる雲が千切れるように

CDの小さなジャケット写真をじっと見つめる。焦点が合いにくくなった眼のなかで、数日前に見た光景と重畳してく。空高く、県境の山から沸き上がる雲が千切れていくるように、音が沸き、流れ、そして消えていく。

加古隆・TOK:Paradox (1979, Japo)

その頃のNHKのライヴ番組セッション505(だったか)で、この加古隆のグループTOK(Takashi Kako, Kent Carter, Oliver Johnson)が出演し、面白かったので、この「パラドックス」を手にしたのだ。

Pat Metheny: Offramp (1981) 雨の夜に昔を振り返るなら

このアルバムでしっかり鷲掴みにされたのだけど、多分、濃い陰翳が音の隅々まで流れていて、それでいて透明感は前作よりも増している。Are You Going With Me?の単調な(と聴こえなくもない)フレーズの繰り返しのうえに流れる音が、キモチを遠くへそっと連…

Gary Peacock: Shift in the wind (1980) 今朝みえる風はどんな色?

ここ数年はふっとゲイリー・ピーコックが気になっていて、見かけたら出来るだけ持って帰りたいなあと思う。これも、そんな一枚で最近購入した西独製の LPレコード。ピアノがECMから「ルビサ・パトロール」を出しているアート・ランデ、ドラムが晩年のビル・…

Ralph Towner, Gary Burton: Slide Show (1985) 幻灯のラムプの匂ひのやうな

いらつく気持ちを抑えるように聴いていたのは、ラルフ・タウナーとゲイリー・バートンのデュオ:スライド・ショウ。

Terje Rypdal: Rypdal/Vitous,DeJohnette (1979) 浮遊感のある音を部屋に敷き詰めて

デジョネットのシンバルが奇麗なこと。そこに飛び込むヴィトウスのベースもしっかりと基底の音を紡いでいく。高音で矢鱈ヒットさせないので好きなベース。リピダル(リーダーなのか?)のヘンな北欧ジャズ・ロック風ギターも実は大好き。

Keith Jarrett: The Carnegie hall concert (2005) すごく疲れているのだけど

すごく疲れているのだけど,そんなときに聴いているのはキース・ジャレットのカーネギー・ホールでのコンサートのアンコール。

Gary Peacock: Tales of another (1976) 季節がゆらいでいるなかで聴いている

先日、友人との月例会(ジャズ会と呼んでいる)で白人のジャズピアノを取り上げた。そのなかで取り上げた一枚がゲイリー・ピーコックのTales of another。

Eberhard Weber: Endless days (2001) 起き損ねちゃった春の柔らかい雨の中

そんな朝の気持ち良く物憂い感じのなか聴いているのはエバーハルト・ウェーバーの「終わりなき日々」。オレゴンのPaul McCandlessを迎えた演奏で、オレゴンのあのFolk系浮遊音の世界とウェーバーのふにゃっとしたベース音が美味しく溶け込んでいる。いい組み…

(ECM1718) Anouar Brahem: Astrakan Cafe (2001) エキゾティズムという満たされない異境感に浸りながら

このAnouar Brahemという知らない奏者のアルバム「Astrakan Cafe」を手にとったとき、まさに、そのような感覚の扉を開くキイワードに溢れていたのだ。 Astrakanというロシア辺境のステップ地帯、蒙古系の領主からいつしか回教の地に、Khotanというタクラマカ…

Steve Kuhn: Motility (1977) サックスが入ったOcean in the skyもいいじゃないか

ボクはSteve Kuhnは好きで、ブログでの紹介は3枚目。でも面白いコトに、Kuhnって普段はほとんど意識していなくて、はずみのような感じでふっと音を聴いてみた くなるような存在。意識のなかの存在感が大きい、ジャズだとKeith Jarrett、Bill Evans、Herbie …

Stefano Bollani: Stone in the water (2009)季節が変わり「よもや」と思ったら「やはり」のECMの音世界

今朝はなんとなく「よもや」と思い、CDプレイヤーにいれたのはStefano Bollaniの「Stone in the water」。「静謐系」で聴くBollaniはピンとこなかったので、1回聴いて控え選手となったECMの一枚。北欧のメンバー Jesper Bodilsen(b)、 Morten Lund(ds)との…

Enrico Rava & Stefano Bollani: The Third Man (2008) 金澤らしい朝を迎えて聴くにはいいのだけどね

The Third Manは、そんな北陸の朝に、雲の重なりや仄かに見え隠れする空の淡い蒼さを愛でるような気分のとき、そっと聴くような音楽。さすがEicherプロ デュース。地中海に突き出した長靴の形をした国から来たラテン気質の連中に、北欧とか北陸(笑)の陰翳、…

Jack DeJohnette: Special Edition (1979) ボクにとっての10枚のうちの1枚,かもしれない

Jack DeJohnetteのSpecial Edition。二管のフロントが売り出しの頃で、とても気持よい音色で吹き抜いていく。フォーマットはFree Jazz。だけど、この頃のFree Jazzの音のPositiveなtoneを予定調和のなかに織り込んで、決して奏者の感情に任せていない。DeJoh…