Kanazawa Jazz Days

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Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

(ECM1085) Keith Jarrett: The Survivors' Suite (1976) 存在したことがない音への強烈な喪失感

抑制的な演奏が実に美しい。いや、それはキースだけでなく、ヘイデンもモチアンもレッドマンも。譜面に書かれている(に違いない)旋律を辿るだけで、咆吼しない。その強い抑制が、溜息が出るような美しさを誘っている。キワモノすれすれになりがちな、キー…

(ECM1073) Pat Metheny: Bright Size Life (1975) 伸びやかに音を繰り出すジャコ

これがPat Methenyの実質的なデビュー作。ギタートリオのシンプルな構成ながら、従来のジャズ・ギターに収まらない味を出している。バートンのジャズ・ロックやフォーク的な味をもっと洗練し、ジャズのフォーマットに織り込んでいるような感じ。 改めて聴い…

(ECM1071) Tomasz Stanko: Balladyna (1975) 何とも生彩を欠いた

何とも生彩を欠いた、Free Jazz。躍動がある訳でも、音空間が構築される訳でも、ない。 ホランドのベースを核に、点描のように管の音が加えられるが、印象が薄い。 このアルバムはそんなに珍しいものでもない、と思うが、存外にDU店頭で高価だった記憶がある…

(ECM1066) Eberhard Weber: Yellow Fields (1975) ささやかな疑問

ささやかな疑問、がある。1979年にジャズを聴きはじめた頃にこのアルバムを聴いて、今のように楽しめただろうか。 残念ながら、そのように思えなくなっている。今、のボクが楽しめているような感覚がある。 このアルバムを聴いていると、1975年から1976年当…

(ECM1063) Enrico Rava: The Pilgrim And The Stars (1975) ECMの頂点にたどり着いたような

ボクはECMの頂点にたどり着いたような感覚のなかにある。ECM1060あたりから後のアルバムには、迷いなく惹き寄せられる力が漲っている。素晴らしい。たぶん、また上がったり、下がったりしながら、進んでいくのだろうが、大きな稜線に飛び出したような感覚の…

(ECM1062) Collin Walcott: Cloud Dance (1975) 観念的過ぎない、素晴らしい浮遊感

ECM1061に続いて、いいアルバムだなあ。すっと音がはいってくるアルバム、そうでないアルバム、すっと音がはいってくる時、そうでない時。音の出口と入口の微妙な「噛み合わせ」。それが難なく通過して、体幹を音が貫く感じ、が幸せだと思う。 多分、ECM1061…

(ECM1061) John Abercrombie, Dave Holland, Jack DeJohnette: Gateway (1975) 1970年代後半のECMの魅力

アバークロンビーの前作Timelessから1年経たず、で録音されたアルバム。ヤン・ハマーのオルガンに換え、デイヴ・ホランドのベース。creditを見るとわかるが、ホランドの曲が中心。聴いてみても、ホランドが与える切れ味の良いロック的なビート、フリージャズ…

Mal Waldron: Spanish Bitch (1970) 日本でしか発売されなかったECMのアルバム

ある時期、日本でしか発売されなかったECMのアルバムがある、と知った。コンピレーションのような企画盤ではない。マル・ウォルドロンの好盤。 ECMの第一作が1969年。アイヒャーのプロデュースではない、マルのFree at Last。 その数ヶ月後で同じスタディオ…

(ECM1042) Eberhard Weber: The Colours Of Chloe (1973) 本当にいいアルバムだなあ

渓流へ入る季節が終わった瞬間から、音聴きに集中できる。現金なものだ。我ながら呆れ、驚いている。 そんな訳で、長く中断していた「ECMのレコード盤連番聴き」が復活している。昨日アップしたガルバレクのアルバムの記事で、「欧州奏者としての独自の音を…

(ECM1021) Keith Jarrett & Jack DeJohnette: Ruta and Daitya(1971) ここからボクが知るECMがはじまる

この時点まで、録音の段階でECMとしてproduceされていないものは何枚かある。やはりECMらしくない印象がある。しかしながら、このアルバムもそうでありながら、tonスタジオでのre-mixで、紛れもなくECMの音世界になっている。二人で音を出す、交わり会う悦び…

(ECM1011) David Holland, Barre Phillips: Music From Two Basses (1971) ECMらしいもの、が宿った瞬間

ECMの最初期の10枚を毎日聴いていると、45年続いているECMも、最初からあった訳でなく、アイヒャーの試行錯誤(あるいは思考遍歴)のようなものが見えてくる。時代の思潮の少し先を狙いながら、出来上がった作品を見ながら微修正を繰り返す、そんなことだろ…

(ECM1009) Chick Corea: A.R.C. (1971) 分解寸前の音が孕む力

[2015-2-3記] 西独盤の3枚目、背文字なし、のオリジナル盤が届いた。さして高価ではない。 音質なのだけど、ピアノの余韻がより透明度が高い音。素晴らしい。確かに違う。面白いのは1stジャケット(三角)の後年プレス(背文字あり)と2ndジャケット(道)…

(ECM1008) Robin Kenyatta: Girl From Martinique (1970) 大分近づいてきた

[ECM1006]のダウナーと同時期のアイヒャー・プロデュース、トン・スタジオ録音の1枚。また同じく、CD化されていない。今のECMのなかで、受け入れられないモノがあるのだろうか、と思った、最初期のアルバム。 録音だけど、左端にケニヤッタ、右端にダウナー…

(ECM1006) Wolfgang Dauner: Output (1970) とにかくジャケット趣味が....

昨夜は世話になった職場の若い衆へのお礼の一献。柿木畠の「いたる」で美味しく頂いた。そこで知人ご一行と鉢合わせ。そのなかに、このブログ読者がおられて驚いた。その後、帰り道のバーでゆっくり呑んでいたら、cowryでのイヴェント「ジャズ喫茶、のような…

(ECM1001) Mal Waldron: Free At Last (1969) ここからはじまった、のか?

このレコードは随分前に買っていたのだけど、単にECMの一枚目にアルバムであること以外に理由のない買い物で、放置していた。で、まずはECM1000番台をアタマから聴こうと、ターンテーブルに乗せた。ECMは、ここからはじまった、のか?咄嗟に思った。 何か聴…