Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

ECM: Arne Bendiksen Studio

(ECM1067/68) Terje Rypdal: Odyssey (1975)冬の記憶と重なる現代のオデュッセイア

2000年頃に村井さんの本を読んではじめて聴き、ジャズと知覚する範囲が一気に広がる面白さを体験した、懐かしいアルバム。この音をジャズと定義できるのならば、ジャズはフォルムでなく思想である、と何となく言い切れるようにも思ったりしている。

(ECM1058) Steve Kuhn: Ecstasy (1974) ピアノ職人の技

ECMの実りある1974年の録音も終盤になってきた。前作のTranceと同時期の録音。ただし、Tranceは米国録音、こちらはオスロ。やはり、音はこちらのほうが遙かに美しい。 アルバムのタイトルが Ecstasy。前作のTranceといい、日本の某レーベルのエロ・ジャケッ…

(ECM1057) Bill Connors:Theme To The Gaurdian (1974) タウナー的音を狙うのだけど

久々にECMのレコードを取り出して聴きはじめた。ECM聴きで触発された感覚のままに、いろいろ聴いて歩くような狩猟採集民、のような彷徨の日々、だと思う。 1974年前半に米国で収録されたものが、ジャズに振り込んだ作品群ならば、1974年に欧州で収録されたも…

(ECM 1050) Jan Garbarek, Keith Jarrett: Belonging (1974) beyond freeの形

ECMのLPレコードの蒐集に意識が向いてから1年半くらいだろうか。その聴いた記録を残そうと思って、もうすぐ1年。ようやく50枚をアップ。ボクにしては根気が続いている。 このアルバムはキース・ジャレットのアルバムとして長く意識していたのだけど、改め…

(ECM1041) Jan Garbarek: Witchi-Tai-To (1973) 欧州奏者としての独自の音

ボボ・ステンソンとの双頭名義のアルバム。後年のアルバムと初期のフリーキーなアルバムの中間点。概ね後年に連なるような、作り込まれた音なのだけど、一部、コルトレーン的なブロウもあり(B面2曲目のチェリーの曲)、まだ過渡期かな、という感じ。 久し…

(ECM1017) Keith Jarrett: Facing You (1971) オリジナル盤の音

どうもECMの場合でもオリジナル盤と後年のプレスで若干音が違う。チックのA.R.C.やソロで気がついた。後年のプレスはやや硬質な感じで、ピアノの金属的な響きが強くなっているように思える。微妙なのだけど、気になる。明らかに後年のプレスの音は、気に入ら…

(ECM1038) Art Lande, Jan Garbarek: Red Lanta (1973) ジャズ・室内楽

静謐を一枚のヴィニールに封じ込めた、ような印象。既にデュオとしてチック・コリアとゲイリー・バートンのCrystal silenceがあるのだけど、もっと曲ととして作り込められ、ジャズからの遠心力が強くなっている。40年という時間を全く感じさせない、現代のジ…

(ECM1031) Terje Rypdal: What Comes After(1973) 麻薬性のある音

実は1週間以上、ターンテーブルの上に載っているような気がする。麻薬性が強くて、何回も聴きたくなるのだけど、終わってから文章にする気にならなかった。 リピダルは村井さんのディスク紹介本で知ったOdysseyが聴きはじめ。ロックに近いディストーション…

(ECM 1029) Jan Garbarek: Triptykon (1972) この時期からあったんだ

仕事が忙しい(連休中も随分と書き物をしている)、時間が空いたら渓流に飛び出す、で4月に入ってからブログの更新やECMのレコード聴き、は低調。例年の季節変動要因なので仕方がない。ECMのレコード聴きを行う効果で、焦ったような無理な蒐集に歯止めがか…

(ECM1024) Gary Burton, Chick Corea: Crystal Silence (1972) 隅々まで行き渡ったような美意識

: もう完全に1970年代のECMの世界。そんな安心感ではじまり、おわる。 改めてここまでの二十数枚を眺めると、ジャケットの雰囲気は2つ前のRTFから、後年との連続性を強く感じるデザインになっている。録音もそう。商業的な成功、の以前に(発売ピッチが緩ん…

(ECM1023) Paul Bley: Open, To Love (1972) ブレイそしてアイヒャー

[2015-3-21追記] 現代音楽が前衛的、という単純な構図は誤りで、むしろ、音の美しさや音による陶酔を追求するにあたって、従来の楽理から逸脱した領域にその答えを求める行為ではなかろうか。メシアンの調性を逸脱した曲を聴いて、はっきりそう思った。逸脱…

(ECM1016) Terje Rypdal: Terje Rypdal (1971) 1971年夏のオスロ、そして時代の音

こうやって時系列にアルバムを聴く、という行為は、光陰を追いかけるが行為で、とても濃密な「時間体験」ができる、ということに気が付きつつある。1960年代末から1980年代過ぎの「大衆音楽が熱い時代」そのものを欧州の片隅で体験しているような、感覚。じ…

(ECM1015) Jan Garbarek: Sart (1971) やはり時代感はあるが

ステンソンのアルバム(ECM1012)と同時期(1ヶ月前)の録音。メンバーはステンソンのトリオに、リーダのガルバレクとギタ−のリピダルを足した構成。後年のECMを支えた奏者が揃っている。不思議なことは、一ヶ月後の録音のECM1012より音的に後年のECMに近づ…