Kanazawa Jazz Days

読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

Brad Mehldau: Blues and Ballads (2012-14) 録音の良さと裏腹に

レッドマンとのデュオでレコードを入手し、思いの外、その録音の良さを楽しめたので、メルドー・トリオもレコードで入手。病んでいるなあ。 やはり録音は良く、ピアノの音がいいなあと思った。今し方、creditを見たらECMのニューヨーク録音と同じ。アヴァタ…

(ECM2401) Elina Duni: Dallëndyshe (2014) 綺麗に再構築された彼女の故国の音楽

今年の来日でその存在を知った亡命アルバニア人の歌い手と、そのアルバム。 アルバニアはオスマン帝国治下であった影響で元来イスラム教徒が過半の国であったが、第2次大戦後は孤立した社会主義政権に。ソ連にも叛旗を翻した毛沢東主義の国でった記憶がまだ…

Diego Barber: Tales(2014) 現代音楽とジャズの美しい接点

クレイグ・ティボーンのピアノが少し気になって、apple musicやbandcampを聴いていたら、出てきたアルバム。クラシック・ギターとピアノのデュオ。実に美しい音で対話が重ねられる。 このアルバムで基底にあるのは、ディエゴ・バーバーのギターが刻む、ミニ…

(ECM2430) Andrew Cyrille: The Declaration Of Musical Independence (2014) 今、を生きるシリル

寒かった東北の出張から、暖かい金沢に帰って、ほっとしている。長旅で疲れているのだけど、帰途、ふっと聴いたアンドリュウ・シリルの新譜の素晴らしさ、に気持ちが一気に開いた。帰宅後、ワインを呑みながら、しっかり聴いている。 何が素晴らしいか、とい…

Tyshawn Sorey: Alloy (2014) 稠密な意図による淡い音空間 

今日は仕事場で依頼された原稿を書いていた。休みなし。そんな日はapple musicのうえで知らない音源を探索している。 一日の最後で捕まえたのは、このアルバム。しばらく、先日取り上げたKoanのドラマーのアルバムとは気づかなかった。記憶力が減退している…

八木美知依, 本田珠也: 道場 Dōjō Vol. 1 (2014) まさに痛快、軽々とジャンルを抜けていく感じ

improvised musicとかfree jazzにハマった耳で聴くと、とても面白いアルバム。確かにfree jazzからimprovised musicの語法の音楽なんだけど、本田珠也のドラムがジャズというよりは、プログレ(?)的な躍動感に溢れていて、それがまさに痛快、軽々とジャン…

Dave Douglas: Dark Territory (2014) なんだか既視(聴)感のようなものがあるが

先日、BandcampからDLしたデイヴ・ダグラスのアルバム。トランペットとElectronicsって組み合わせは、案外好きな感じ。このアルバムのドラムは、マーク・ジュリアナでこれも期待。

Steve Lehman: Mise en Abîme (2014) 多様な音をコラージュしてつくる奇妙な味

Steve Lehmanのアルバムを3つ、Bandcampからダウンロードしている。時間を遡上していて、これは一つ前のアルバム。何となく大編成は苦手感があって迷ったのだけど、試聴すると良かったのでダウンロードした。 このアルバムも最新作と同じく、奇妙な味がする…

Ricardo Herz & Antonio Loureiro (2014) なにものでもない、されど、なにものかである音楽

アントニオ・ロウレイロはミナスの多楽器奏者・歌い手。東京でのライヴアルバムですっかり掴まれてしまった。 このアルバムはロウレイロがヴィビラホンを弾く、ヴァイオリンとのデュオ。彼の素晴らしい唄、がないと気がついてがっかりしたのは一瞬。なにもの…

Dave Douglas: High Risk (2014) 昼休みにゆったり聴くには最適

何となくトランペットって、(聴き手として)付き合うのがシンドイ場合が多い。力が入るとウルさいし、力はヌケるとスカスカだし。 いつだったか、金沢に来たアンヴィシャイ・コーエンはしんどかったし、ニューヨークで聴いたロイ・ハーグローヴはなんか一本…

(ECM2460/61) Mette Henriette (2013-14) 今だからこそ

今だからこそ、聴くことができる、アルバムだと思う。昨年10月に発売されたときから気になってはいたが、注文したのはつい先日。勿論、価格のことはあるのだけど、試聴しても注文に至らなかった、のも事実。だから、仕事が一段落して、そして忘れかけていた…

Robert Glasper:Covered (2014) 奇妙な感覚、だが悪くない

リリースされて、すぐ購入したが、アノBlack Radioシリーズほどは聴いていない。あっちのほうが気持ち良い、からなのだけど。 ピアノ・トリオの形をとっているが、ドラム奏者が主役のように聴こえる。悪いことじゃない。ピアノ弾きとして、グラスパーって引…

Otis Brown III: The Thought Of You (2014) 気持ちよさ、と、ジャズっぽさ

丁度一年前、San Diegoの夕暮れ時、Normのクルマのなかで聴いたアルバム。近況について話をしていたのだけど、ふっとCDの音が気になった。Normはニヤっとして、ジャケットを手渡してくれた。帰国の後に入手。 ジャズっぽさ、を主張するサックスとトランペッ…

松村拓海: Duologue (2014) アコウステックな音空間が素晴らしい

菊地雅晃のアルバム "on forgotten potency" (2012)は、なかなか気分によく合う、気持ち良く、素晴らしい音だった。グルーヴ感の温度が良く調整されていて、微妙な浮遊感、つまり跳びすぎず落ちすぎず、が絶妙。そんな微温の浮遊感をつくるうえで、フルート…

rabbitoo: national anthem of unknown country (2014) 今年よく聴いたアルバム

昨年秋、秋のアキ(だったか)ツアーで金沢・もっきりやに来た高瀬アキバンドのドラマーが田中徳崇さん。その後の日野皓正バンドでもそうだったけど、切れのよい変化自在なドラムが素晴らしかった。そんなことをネットで申し述べしていたら、新潟のSさんから…

(ECM2428) Gary Peacock: Now This (2014) 走馬燈、というコトバが

12月に入った。今年の*枚、のような記事が見えはじめると、押し迫った感じに、やはり押しつぶされそうな気分になる。年末は苦手、なのだ。 ボクの場合、あまり沢山の新譜を聴いていないので、今年の*枚、は書けないのだけど、メルドーのソロの圧倒的な迫力…

Deep Tone Project: Flow(2014) ウクライナのジャズ

以前、ディスクユニオンに出かけたとき、試聴して気に入ったアルバム。ウクライナのジャズ、だそうだ。 ポップにはECM好きには、ということだったので試聴したのだけど、確かにECM的ではあるが、やや暖かめ。また尖った感じは全くなく、穏やかで聴きやすい。…

(ECM2470-72) Anthony De Mare: Liaisons: Re-Imagining Sondheim From The Piano(2010-2014)

これはECMのNew series。クラシック、現代音楽のシリーズ。先般のティグラン・ハマシアンのECM作品は、このNew seriesではなかったが、古楽と現代音楽を合わせたような典雅なもので、 New seriesと思わせるような仕上がりだった。このアルバムは明らかにジャ…

Mark Guiliana: Beat Music / The Los Angeles Improvisations (2014) コラージュ前のおもちゃ箱

この数年で一番昂奮させられた演奏、の一つがMark Guiliana。昨年末、彼のBeat Musicバンドを聴いたが、緻密で電子音と間違うような正確なドラミングと意表を突く切り返しの連続で、異次元のリズムの洪水、のなかにいた。その後に聴いたメルドーとのデュオで…

Fred Hersch: Solo (2014) ピアノという楽器と柔らかく戯れ続ける姿の記録

ボクはいつも、何かに憑かれたように熱中し、そして、その熱中自体に飽きがきて、冷めていく。その繰り返し。そして思い出したように再び気にかけたりする。その繰り返し、のような気がする。 ハーシュ聴きも数年前に熱中。随分アルバムを入手した。そして東…

(ECM2447) Tigran Hamasyan, Yerevan State Chamber Choir: Luys I Luso (2014) 東方教会のこと

音楽的な話の前に、このアルバムで歌われるアルメニアの宗教曲の背景となる中東のキリスト教について。キリスト教はパレスチナの地に生まれ、その後欧州で広く受容された訳だけど、イスラム教に席巻される前の中東地域にも広く流布しており、その名残は今も…

Toninho Ferragutti: O Sorriso Da Manu (2014) 成田のラウンジで聴きながら、

最近は南米音楽のアタリが良い。SNSや特定のdistributor、ラティーナの雑誌をみながらyoutubeやsoundcloudで試聴して発注する訳だから手堅いのだけど。改めて21世紀的な消費行動だなあ、と思う。 サンフランシスコから成田への長いフライトで、時折、聴いて…

吉田サトシ:Memento (2014) 懐かしのフュージョン風

2年くらい前かなあ、五十嵐一生さんを金沢・もっきりやで聴いた(ここ)。彼の出身地の山中の同窓生が近所の呑み友達といった関係で、もっきりやの窓際でワイン呑んで騒いでいたのは我々(スミマセン)。 そのときは、ギター、ベースのうえでトランペットとい…

D'Angelo and the Vanguard: Black Messiah (2014) 黒い音楽、白い音楽

同じジャズを聴いているといっても、大括りで見ると、頭の中で黒い音楽と白い音楽の2つの分類があって、それぞれ全く違う関心・好奇心で聴いているように思える。黒い音楽、を聴くアタマでは身体的な躍動・肌にまとわりつくような、汗のような感触を愉しむ…

Kenny Barron, Dave Holland: The Art of Conversation (2014) 素晴らしいデュオなのだけど

素晴らしいデュオなのだけど、.........という表現しか思い浮かばない。 二人ともとても好みの奏者。ケニー・バロンはこのあいだ金沢で聴いて、ベニー・ゴルソンのムード・テナーの伴奏に徹するのを聴いて涙、だったのだけど。それはともかく、彼は…

Vanessa Moreno e Fi Marostica: Vem Ver (2014) 柔らかい声とベースのデュオ

最近買うCDは南米音楽が多い。だから神楽坂の大洋レコードから定期的にメイルマガジンが届くのだけど、読むと聴きたいアルバムが増える難がある。すぐ手が出てしまう。このアルバムも、そんなことで入手。ジャケットの写真がとても良くて、音が想起できるよ…