Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

1970

Stanley Turrentine: Sugar (1970) CTIのRudy Van Gelder 2 (もっとCTIらしいもの)

もっとCTIらしいもの、と思ってこれにした。 針を下ろした瞬間から強い音圧。確かに違う。タレンタインの図太い、やや臭めのテナーの炸裂感がばっちり。聴いた瞬間に、これはBlue Noteとは異なる1970年代のヴァン・ゲルダーの音なんだと理解。 基本的には音…

Joe Farrell: Song Of The Wind (1970) CTIのRudy Van Gelder

このアルバムは小編成。メンバーを見て分かるように、1970年頃のマイルス・バンドから管を抜いて、リーダをジョー・ファレルにしたセッション。音は想像の通りで、デジョネットの鋭いビートの上で、各人、奔放なソロを繰り広げる。ジャック・ジョンソン的空…

菊地雅章: 再確認と発展(1970) 何ものかのようで何ものでもない

何ものかのようで何ものでもない音楽、だと思う。いつだったか、youtubeの音源へのコメントを見ていると、菊地は電化マイルスのコピーだよ、と海外の聴者からの書き込みがあった。確かに、そのように感じる部分もある、しかし、具体的に何処がマイルスのコピ…

菊地雅章:All about dancing mist (1970-71) 日本のジャズの熱気の缶詰

先日、クルマのなかに流れる音楽(iPODでランダムにしている)を聴いて、誰だろう、って思った。1970年過ぎのマイルスだよな、って思った。でも、なんか空気感が違うので、画面を見ると菊地雅章のOne way Travelerだった。菊地雅章は1970年代マイルスの音楽…

高柳昌行: A Jazzy Profile Of Jojo (1970) ホーンセクションのアレンジが時代モノだけど

これも以下のアルバムと同様、高柳昌行が真っ直ぐなジャズをやっているアルバム: ただし録音がcool jojo/second conceptより10年ほど古い。しかし、高柳、渋谷、原田、山崎のカルテットは、cool jojoと同様の空気感で伝統的なジャズをやっている。高柳のモ…

Mal Waldron: Spanish Bitch (1970) 日本でしか発売されなかったECMのアルバム

ある時期、日本でしか発売されなかったECMのアルバムがある、と知った。コンピレーションのような企画盤ではない。マル・ウォルドロンの好盤。 ECMの第一作が1969年。アイヒャーのプロデュースではない、マルのFree at Last。 その数ヶ月後で同じスタディオ…

山本邦山: 銀界 (1970) 音の少なさ

2年近く前に書いたときには、彼らの音がまさにECM的だなあ、と感嘆していた訳だけど、それは、音の少なさ、からきている。 今改めて聴くと、ECMより淡い残響感は、むしろ沈黙を際立たせる効果を感じさせる。とても良い録音だなあ、と思う。 それにしても、…

Gary Peacock: Eastward (1970) 耳から入る瞬間

1980年頃、たぶんSJ誌の記事で、このアルバムを知った。とうに店頭にはなくて、当時、なかなか見つけることが出来なかった。中古レコードの情報を持っていなかった、ためでもあるが。再発を待っていたが、熱心に聴いている時分にはなかった。 そんな記憶がい…

(ECM1005) Derek Bailey: The Music Improvisation Company (1970) 冷たい戦争の時代のマクロな絶望感

少し時代を考えてみた。冷たい戦争の時代のマクロな絶望感、のなかにあったのだと思う1970年。米ソの分かりやすいイデオロギー対峙のもと、ボタンを複数回押すだけで世界が灰燼に帰す構造のなかに置かれ(これは今でも変わっていない)、パリ協定前のヴェト…

(ECM1008) Robin Kenyatta: Girl From Martinique (1970) 大分近づいてきた

[ECM1006]のダウナーと同時期のアイヒャー・プロデュース、トン・スタジオ録音の1枚。また同じく、CD化されていない。今のECMのなかで、受け入れられないモノがあるのだろうか、と思った、最初期のアルバム。 録音だけど、左端にケニヤッタ、右端にダウナー…

(ECM1006) Wolfgang Dauner: Output (1970) とにかくジャケット趣味が....

昨夜は世話になった職場の若い衆へのお礼の一献。柿木畠の「いたる」で美味しく頂いた。そこで知人ご一行と鉢合わせ。そのなかに、このブログ読者がおられて驚いた。その後、帰り道のバーでゆっくり呑んでいたら、cowryでのイヴェント「ジャズ喫茶、のような…

(ECM1004) Marion Brown: Afternoon Of A Georgia Faun (1970) 牧神の午後のけだるさだけが

これはアイヒャー・プロデュースでニューヨーク録音。先に録音についての感想だけど、多楽器・多奏者の空間をうまく定位できていないような、散漫な印象がある。 1970年代の似たような録音に、富樫雅彦のSpirutual Natureがあるが、あのアルバムの魅力は音楽…

(ECM1007) Jan Garbarek: Afric Pepperbird (1970) beyond-free jazzの方向

一昨日に届いたLPレコード。82枚めのECM1000番台、あるいは9枚目のECM1010番台。次第に蒐集の難易度が上がっている。面白い。 これはECM1007なので7枚目のECMである。初期のECMは持ち込みとアイヒャー・プロデュースの双方があるのだけど、これはアイヒャ…

Miroslav Vitous: Purple (1970) 結局、聴きたいオトはコレだったのではないのか

1960年代後半から1970年代に多様化していったジャズの最高峰のひとつではなかろうか。ビートの多様化、電気楽器の導入、米国外からの奏者の活躍。そのような多元的なヴェクトルの方向が揃った瞬間を見事に捉えている。