Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

1970

Circle: Circle-1 Live In German Concert (1970) 消えてしまった音源、扱いだけど

何となく1970-1971年チック・コリアシリーズ。 これ、RTFと同時期にリリースされた日本の企画盤。その後、CDで軽く再発されてから消えたようだし、ECMのパリもストリーミングにあがっていない。またブルーノート音源もCD化されていない。何となく消えてしま…

Chick Corea: The Sun (1970) A面はグロスマン、B面はサークルへの習作

もう少し「あの頃の」チック・コリア。 商業的には1970年代の第二期RTFが全盛だったらしい。セントラルパークで一杯、だったそうだ。1970年代末には、今ではタウンホール一杯くらいだけど、なんて記事があった。それでも、その頃隆盛だった日本のジャズフェ…

Chick Corea: The Song Of Singing (1970) 彼が頂点の頃

1960年代後半のコリアは清新な風を吹き込むような、そんな爽やかさがとても魅力だと思う。BN4000番代のダークな音像の世界に光を射し込むような。 その魅力の集大成のようなアルバムが間違いなく彼の代表作Now he sings.....じゃないかな。商業的な成功作で…

John McLaughlin: Extrapolation (1970) 鋭いキレ、が楽しい

月光茶房、CAFE INCUS訪問で、欧州、それもECM外の芳醇な世界を覗いてしまった。以来、ちょっとあかん。レコードが増えている。 この盤はマクラフリンが英国で吹き込んだもので、マイルス・バンドへ参加した頃じゃなかろうか。ボクはマイルスの電化アルバム…

沖至: Trumpet In Modern Jazz (1970) 「モダン・ジャズ名曲集」だけではない

最近になって、沖至の記事がwikiにアップされているとのtweetがあって、読んでみたが、奏者へのrespectが熱く伝わる内容。 沖至 - Wikipedia ボクが最初に聴いたのは1980年頃に来日した折に出演したNHK-FMのライヴ。ミッシェル・ピルツとの共演で、抑制的な…

Jean-Luc Ponty, Masahiko Sato: Astrorama (1970) 1970年前後の佐藤允彦の演奏

何故か、ここ暫く佐藤允彦の佳品とつながっている。 1970年前後の佐藤允彦の演奏は素晴らしいし、凄く好み。本作の冒頭は電気ピアノなのだけど、硬質な共鳴音が実に気持ちが良い。ポンティのヴァイオリンはブロウするサックスのような音なのだけど、二つの金…

Annette Peacock, Paul Bley: Dual Unity (1970) ブレイのシンセサイザ

UKのBambooからの再発レコードを入手した。 ヨーロッパでのライヴ盤。シンセサイザの黎明期における実験音楽のようなものじゃないかな。冨田勲のアルバムも、この後じゃなかったかな、と思う。 昔からレコードを見かけた記憶はない。あまり人気がなかったの…

Pharoah Sanders: Jewels Of Thought (1970) 半世紀の間

昨日、届いたレコード。結局のところ、ジャズを聴きはじめた頃に隆盛?だったロフトジャズと周辺の奏者に好みが戻ってきた。太い管の音と、背後で躍動するビートを聴いているだけで、多幸感満点だ。辛気くさい(と思っていた)最終期のコルトレーンでのファ…

高柳昌行, 阿部薫: 解体的交感 (1970) ディスクユニオンの復刻レコード盤

まず結論から。かなり復刻盤としては高価であり、購入に躊躇したが、塙監修、を信じて良かったと思う。CDと聴き比べたが、ギターの音の解像度が上がっていて、音の粒度、のようなものが、かなり細かく聴こえる。そして、確かに過剰な音群なのだけど、そこに…

Stanley Turrentine: Sugar (1970) CTIのRudy Van Gelder 2 (もっとCTIらしいもの)

もっとCTIらしいもの、と思ってこれにした。 針を下ろした瞬間から強い音圧。確かに違う。タレンタインの図太い、やや臭めのテナーの炸裂感がばっちり。聴いた瞬間に、これはBlue Noteとは異なる1970年代のヴァン・ゲルダーの音なんだと理解。 基本的には音…

Joe Farrell: Song Of The Wind (1970) CTIのRudy Van Gelder

このアルバムは小編成。メンバーを見て分かるように、1970年頃のマイルス・バンドから管を抜いて、リーダをジョー・ファレルにしたセッション。音は想像の通りで、デジョネットの鋭いビートの上で、各人、奔放なソロを繰り広げる。ジャック・ジョンソン的空…

菊地雅章: 再確認と発展(1970) 何ものかのようで何ものでもない

何ものかのようで何ものでもない音楽、だと思う。いつだったか、youtubeの音源へのコメントを見ていると、菊地は電化マイルスのコピーだよ、と海外の聴者からの書き込みがあった。確かに、そのように感じる部分もある、しかし、具体的に何処がマイルスのコピ…

菊地雅章:All about dancing mist (1970-71) 日本のジャズの熱気の缶詰

先日、クルマのなかに流れる音楽(iPODでランダムにしている)を聴いて、誰だろう、って思った。1970年過ぎのマイルスだよな、って思った。でも、なんか空気感が違うので、画面を見ると菊地雅章のOne way Travelerだった。菊地雅章は1970年代マイルスの音楽…

高柳昌行: A Jazzy Profile Of Jojo (1970) ホーンセクションのアレンジが時代モノだけど

これも以下のアルバムと同様、高柳昌行が真っ直ぐなジャズをやっているアルバム: ただし録音がcool jojo/second conceptより10年ほど古い。しかし、高柳、渋谷、原田、山崎のカルテットは、cool jojoと同様の空気感で伝統的なジャズをやっている。高柳のモ…

Mal Waldron: Spanish Bitch (1970) 日本でしか発売されなかったECMのアルバム

ある時期、日本でしか発売されなかったECMのアルバムがある、と知った。コンピレーションのような企画盤ではない。マル・ウォルドロンの好盤。 ECMの第一作が1969年。アイヒャーのプロデュースではない、マルのFree at Last。 その数ヶ月後で同じスタディオ…

山本邦山: 銀界 (1970) 音の少なさ

2年近く前に書いたときには、彼らの音がまさにECM的だなあ、と感嘆していた訳だけど、それは、音の少なさ、からきている。 今改めて聴くと、ECMより淡い残響感は、むしろ沈黙を際立たせる効果を感じさせる。とても良い録音だなあ、と思う。 それにしても、…

Gary Peacock: Eastward (1970) 耳から入る瞬間

1980年頃、たぶんSJ誌の記事で、このアルバムを知った。とうに店頭にはなくて、当時、なかなか見つけることが出来なかった。中古レコードの情報を持っていなかった、ためでもあるが。再発を待っていたが、熱心に聴いている時分にはなかった。 そんな記憶がい…

(ECM1005) Derek Bailey: The Music Improvisation Company (1970) 冷たい戦争の時代のマクロな絶望感

少し時代を考えてみた。冷たい戦争の時代のマクロな絶望感、のなかにあったのだと思う1970年。米ソの分かりやすいイデオロギー対峙のもと、ボタンを複数回押すだけで世界が灰燼に帰す構造のなかに置かれ(これは今でも変わっていない)、パリ協定前のヴェト…

(ECM1008) Robin Kenyatta: Girl From Martinique (1970) 大分近づいてきた

[ECM1006]のダウナーと同時期のアイヒャー・プロデュース、トン・スタジオ録音の1枚。また同じく、CD化されていない。今のECMのなかで、受け入れられないモノがあるのだろうか、と思った、最初期のアルバム。 録音だけど、左端にケニヤッタ、右端にダウナー…

(ECM1006) Wolfgang Dauner: Output (1970) とにかくジャケット趣味が....

昨夜は世話になった職場の若い衆へのお礼の一献。柿木畠の「いたる」で美味しく頂いた。そこで知人ご一行と鉢合わせ。そのなかに、このブログ読者がおられて驚いた。その後、帰り道のバーでゆっくり呑んでいたら、cowryでのイヴェント「ジャズ喫茶、のような…

(ECM1004) Marion Brown: Afternoon Of A Georgia Faun (1970) 牧神の午後のけだるさだけが

これはアイヒャー・プロデュースでニューヨーク録音。先に録音についての感想だけど、多楽器・多奏者の空間をうまく定位できていないような、散漫な印象がある。 1970年代の似たような録音に、富樫雅彦のSpirutual Natureがあるが、あのアルバムの魅力は音楽…

(ECM1007) Jan Garbarek: Afric Pepperbird (1970) beyond-free jazzの方向

一昨日に届いたLPレコード。82枚めのECM1000番台、あるいは9枚目のECM1010番台。次第に蒐集の難易度が上がっている。面白い。 これはECM1007なので7枚目のECMである。初期のECMは持ち込みとアイヒャー・プロデュースの双方があるのだけど、これはアイヒャ…

Miroslav Vitous: Purple (1970) 結局、聴きたいオトはコレだったのではないのか

1960年代後半から1970年代に多様化していったジャズの最高峰のひとつではなかろうか。ビートの多様化、電気楽器の導入、米国外からの奏者の活躍。そのような多元的なヴェクトルの方向が揃った瞬間を見事に捉えている。