Kanazawa Jazz Days

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Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

(ECM2528) John Abercrombie: Up And Coming (2016) 1970年代のアルバムと云われれば

2016 ECM2500番台 jazz (guitar) ECM: Sascha Kleis ECM: Manfred Eicher ECM: James A. Farber

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 時間が止まった、ようなアルバム。これが1970年代のアルバムと云われれば、そうだと思うだろう。そこに時間の流れがない。中庸なインタープレイを交えたジャズの小品、なのだ。それがECMに相応の数がありそうで、あまりないようにも思えるがどうだろう。

 ボクはコープランドECMで聴くのははじめてじゃないかなあ。ギターの陰で寄り添うような控え目の伴奏。それが美しい。ベースの太さも綺麗だし、ドラムのキレも小気味よく響く。さっき1970年代のアルバムと云われれば、と書いたが、あくまで思念の1970年代で、似たようなアルバムは思い出せない。21世紀の今、改めて無駄を削ぎ落とした音が、そこにある、ということだろう。太い骨格の由来が1970年代、アバークロンビーがECMでアルバムを出し始めた頃から変わっていない、ということだと思う。

 派手な感じは全くないのだけど、ふっと体に浸みていくような親しみと優しさ、それでいてECM固有の陰翳のある音場、それで十分じゃないかと思う。録音はニュヨークのアヴァターでフェイバー。期待通りの適度な残響。黙って聴いていれば良いアルバム、なのだ。

追記:

今月届いたECMのレコードは黒のインナー・スリーヴ。黒の下着、のようで、なかなか艶っぽい、と思うのは、かなりレコード・フェチだなあと自覚。

 

Up and Coming

Up and Coming

 

 

Up And Coming [12 inch Analog]

Up And Coming [12 inch Analog]

 

 

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(ECM2528) John Abercrombie: Up And Coming (2016)
A1. Joy (John Abercrombie) 4:09
A2. Flipside (John Abercrombie) 2:50
A3. Sunday School (John Abercrombie) 7:15
A4. Up And Coming (John Abercrombie) 5:47
B1. Tears (Marc Copland) 7:34
B2. Silver Circle (Marc Copland) 7:04
B3. Nardis (Miles Davis)
B4. Jumbles (John Abercrombie) 5:57
John Abercrombie(g), Marc Copland(p), Drew Gress(b), Joey Baron(ds)
Design: Sascha Kleis
Painting [Cover Pastel] : Sheilah Rechtschaffer
Photography By [Liner Photos] : Bart Babinski
Engineer: James A. Farber
Engineer [Assistant] : Nate Odden, Thom Beemer
Producer: Manfred Eicher
Recorded on April/May 2016 at Avatar Studios, New York

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John Hicks: Inc. 1 (1985) なにか、を見てしまった

1985 jazz (piano)

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 ボクの世代だと、ファラオ・サンダースのTheresa recordsでの諸作での速度感溢れる演奏に惹かれて名前を知ったヒトが多いと思う。コルトレーンより軽いサンダース、マッコイより軽いヒックスの組み合わせは絶妙で、軛が外れたような咆吼を載せた高速列車、のようだった。

 だからヒックスのアルバムは未だに気になるのだけど、どうもピンとくるアルバムが少ない。手数の速さほど、音は早くないし、音がもつれることがある。このアルバムもそんな印象をA面で残す。B面はそれなりに速度感もあって、いいのだけど、それだけかなあ。最後のモンクのソロが、このヒトの難しさを教えてくれる。味が薄いのだ。なにか、を見てしまった。

 

Inc 1

Inc 1

 

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John Hicks: Inc. 1 (1985, DIW)
A1. Bookie Please
A2. For Heaven's Sake
A3. Book's Bossa
B1. INC.1
B2. Avocja
B3. Round Midnight
John Hicks (p), Walter Booker (b), Idris Muhanmmad (ds)

Recorded at Avaco Studio, Tokyo on Apr. 4, 1985
Engineer: Yukio Kojima

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(ECM2517) Colin Vallon: Danse (2016) ただの清澄なピアノトリオのようで、案外毒っぽい

ECM2500番台 ECM: Manfred Eicher ECM: Sascha Kleis ECM: Stefano Amerio ECM: Auditorio 2016 jazz (piano)

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 先日、ECMから直接届いたLPレコード。最初は酔っていたこともあって、音にピンとこなかったが、音質、内容ともに、面白さを感じてきた。ここ数日、超多忙なこともあって、あまりブログも更新できていないが、こればかり聴いていた。

 コリン・ヴァロンはスイスのピアノ奏者。エリーナ・デュニのアルバムで控えめなピアノが美しく好感を持った。このアルバムも、その控えめな感じ、をそのまま維持し、まったく盛り上がりのない、静謐な音をゆっくりと流し続ける。退屈と云えば、そうかもしれないが、ミニマルを基調としたピアノの音と、必ずしもそうでないベース・ドラムの音の重畳が面白く、淡々とつい聴いてしまう感じ。最初は典型的な「現代ジャズ的ピアノ・トリオ」のように感じ、舌打ち感があったのだけど、むしろ、The Necksに通じるような、やや複雑な様相が織り込まれたミニマルのような感触を強く感じるようになった。リズムがたおやかに変化するのである。

 同じスイスのニック・ベルチュもミニマルを基調とした音楽ではあるが、随分と違う。ニック・ベルチュはリズムを含めた、柔らかなファンクっぽいリズムの反復も含めたものである。このアルバムでは、ピアノが通奏低音のようなパターンを繰り返す、ところがミニマルっぽいので、そこが違う。

 ただの清澄なピアノトリオのようで、案外毒っぽい感じもあるな、って思った。

 

 

Danse

Danse

 

 

Danse [12 inch Analog]

Danse [12 inch Analog]

 

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(ECM2517) Colin Vallon: Danse (2016)
A1. Sisyphe 4:15
A2. Tsunami 6:51
A3. Smile 5:18
A4. Danse 2:04
A5. L'Onde 5:28
B1. Oort 2:02
B2. Kid 6:15
B3. Reste 1:29
B4. Tinguely 4:40
B5. Morn 4:04
B6. Reste (Var.)
Colin Vallon(p), Patrice Moret(b), Julian Sartorius(ds)
Design: Sascha Kleis
Engineer: Stefano Amerio
Photograph: Nicolas Masson
Producer: Manfred Eicher
Recorded February 2016
Auditorio Stelio Molo RSI, Lugano
Released:17 Jan 2017

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blacksheep: ∞ -メビウス- (2013) やや奇妙な味わいがおいしい

2013 jazz: 日本 jazz: avantgarde

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 まちがいなく、過去のボクが手を出さないアルバム。バリトントロンボーンだもんね。バリトンジョン・サーマンのみ。トロンボーンはなし。いや、ジョージ・ルイスくらいかなあ。両方とも、概してキレの悪さが気になる楽器。

 で、吉田隆一については、「あの」新垣氏とのデュオでいいなあ、と思った。バリトンをテナーやソプラノのような音を出すサーマンと違って、バリトンらしい音で味を出す「作曲の妙」がすこぶるいい。日本のジャズのお気に入りの一枚だった。 

 勿論、新垣隆の透明度が高く、粟立つような、美しいピアノも、作曲であたかもアヴァンギャルド・ジャズのような味を出す、吉田隆一の作曲の力にも驚いたのだけど。

 という訳で、やはり田中啓文本で知った「black sheep」なのだけど、期待と違わない音世界で、N/Yと共通する音の世界に大満足。録音もクリアだし、やや奇妙な味わいがおいしい。

  何となく、原田依幸に近い位置のピアノと理解しているが、(今まで)あまりすっと気持ちに入ってこなかったスガダイローなのだけど、このアルバムはピアノの強靱なタッチだけでなく、音響的な良さ、が届いた!

 という訳で、かなり好みの味なので、しばらく聴き続けるだろうなあ。

∞-メビウス-

∞-メビウス-

 

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blacksheep: ∞ -メビウス- (2013, velvetsun)
1. SLAN
2. 屍者の帝国
3. J・S・Bach" コラール・プレリュード/イエスよ、わたしは主の名を呼ぶ(BWV 639)"(映画『惑星ソラリス』より)
4. たんぽぽのお酒
5. J.G. バラード組曲" 終着の浜辺"
6. J.G. バラード組曲" 時間の庭"
7. J.G. バラード組曲" 結晶世界"
8. アンドロイドは電気黒羊の夢を見るか?
9. 微かなる陽のきざはしの記憶
吉田隆一(bs), 後藤篤(tb), スガダイロー(p)

HIRESAUDIO: ECM他の高分解能音源の販売サイト

レコード屋・購入音源

 今日、Craig Tabormの新譜、ECMからのものを購入。通常、価格がこなれてくる半年後あたりを狙うが、我慢できなかった。

 と云うのが、高分解能音源・24bit/96kHzものが$20のサイトを知ってしまったから。CD(16bit、44.1kHz)よりも安価である。(私のように)ディジタル音源の物理的な媒体に興味がない方は、お試しアレ。

HIGHRESAUDIO | home of high-resolution audio

 

児玉桃の新譜も買うだろうなあ。やれやれ。

 

 

William Parker & Hamid Drake: Summer Snow Volume 2 (2006) 自由に音を楽しむ

2006 apple music jazz: avantgarde jazz (ds) jazz (bass)

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 昼休みの音楽。田中啓文さんの本で知った2人。ばっちり好み。アフリカ回帰の素朴なライヴ。自由に音を楽しむ、それがFree musicだよね、という内容。apple musicで楽しめるのがうれしい。

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William Parker & Hamid Drake: Summer Snow Volume 2 (2006, AUM Fidelity)
1. Awake, Arise
2. Sky
3. Earth
4. Pahos
5. Sifting The Dust
6. Edge Of Everything
7. Traces Of The Beloved
8. Anaya Dancing
9. Konte
10. Faces
11 . Hadra
William Parker(Doson'ngoni, water bowls], shakuhachi, goblet drum [Dumbek], talking drum, bass) , Hamid Drake (tabla, percussion [frame drum], gong, drums)
Producer: Hamid Drake, Steven Joerg, William Parker
Recorded By, Mastered By [Final Mastering] : Michael Marciano
All songs composed and performed live (Shakuhachi overdubbed on tracks 3 + 4).
Recorded on September 21, 2005 at Systems Two Studio, Brooklyn.
Mixed at Systems Two on June 20 & September 7, 2006.

(ECM1085) Keith Jarrett: The Survivors' Suite (1976) 存在したことがない音への強烈な喪失感

1976 ECM: B. Wojirsch ECM: Manfred Eicher ECM: Martin Wieland ECM1000番台 ECM: Tonstudio Bauer jazz: Keith Jarrett

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 抑制的な演奏が実に美しい。いや、それはキースだけでなく、ヘイデンもモチアンもレッドマンも。譜面に書かれている(に違いない)旋律を辿るだけで、咆吼しない。その強い抑制が、溜息が出るような美しさを誘っている。キワモノすれすれになりがちな、キースの多楽器演奏も自然に溶けていて、ソプラノも実に良い。竹フルート(キース?)も良い効果をあげている。最初の数分間、そのようなピアノレスの状態から、試し弾きのようなピアノ。その抑えられたタッチが、聴こえない余韻のようなものを心象のなかに描き出す。

 キースの所謂American Quartetは良く書けば奔放、あるいは無統制すぎることがあり、音のフレームのようなものが崩れることが多く、様々な局面で顔を出す美しさやジャズ的な快感を台無しにすることがある、いや、台無しになる。これは、レッドマン抜きのトリオでも。この時期に取り組んでいた(のじゃないかな)コールマン的な味の消化(あるいは昇華)に苦闘していた、ようにも思える。

 このアルバムでは、そのような様々な音の局面をかなりキッチリと制御し、一枚のアルバムにキッチリ、収めている。そのうえで、本来彼らがやりたかったであろう音の奔放な側面が放つ光と陰翳のようなものが細部まで記録されている、ように感じられる。

 ボクはそこにキースとアイヒャーの邂逅が生んだ、奇跡のような一枚じゃないかと思う。そして、この時期から少し後、ジャズ畑でキースはピーコック、デジョネットとしか共演していない(例外的にヘイデンも少し)。確かに、あのトリオの意義は1980年代には「伝統回帰」への強烈なアンチ・テーゼであったと思うが、あれから30年以上経た今、質の高いジャズを演奏するということと、ジャズの世界で生きていること、は別なのだと思う。今、ジャズの世界に存在しているようで存在していないキース・ジャレット。その彼が、ヘイデン、モチアン、レッドマンという無二の奏者達と遺した宝石のようなアルバムだと思えてならない。同時に、この後がない、存在したことがない音への強烈な喪失感、にうなだれている、のである。(このあたりが、大きな足跡を若い奏者達と残したモチアンとの違い、だと思う。)

  久しぶりにECM聴きに復帰したけど、やはりECM、されどECMで、想い多し、なのだ。

追記1:このレコードが「西独盤ECM」購入の1枚目であることを思い出した。1979年のこと。
追記2:このレコードが思い出深いのは、当時、大学の英語の授業でアーサー・ミラーの写真エッセイを読んでいたのだけど、New Englandの消え行くような光景を書いたもの。ノスタルジイ満点。その写真と、このジャケットが見事に被っている。

Survivor's Suite

Survivor's Suite

 

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(ECM1085) Keith Jarrett: The Survivors' Suite (1976)
A. The Survivors' Suite (Beginning) (Keith Jarrett) 27:34
B. The Survivors' Suite (Conclusion) (Keith Jarrett) 21:32
Keith Jarrett(p, ss, recoder, celesta, perc), Dewey Redman(ts, perc), Charlie Haden(b), Paul Motian(ds, perc)
Layout: B. Wojirsch
Cover Photo: Keith Jarrett
Engineer :Martin Wieland
Producer: Manfred Eicher
Recorded April 1976 at Tonstudio Bauer, Ludwigsburg.

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Henry Grimes: The Call (1965) ベースの響きの良さ

1965 jazz (bass) jazz: avantgarde

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 ディスクユニオン大阪で手にしたアルバム。グライムスはマッコイやアイラーのアルバムで印象的な奏者で、図太い低音でドライヴする姿、あるいは空間を歪ませるように弦を弾く姿、が強い印象を残している。もう半世紀ほど前の過去の人、だと思っていたのだけど、この10年、再び活動していると知って驚いた。

 このアルバムでも、彼の多面性、伝統的なジャズ奏者としての図太いドライヴ、ボクのなかではミルト・ヒントンとかスラム・ステュアートのような太さを感じさせる、と、パルス状のドラムとともに弦を弾いて空間を構築したり、クラリネットの旋律に対し弓で反応していったり、フリー系奏者の味を楽しむことができる。彼の印象って、ベースの響きの良さ、なんだと改めて知ることができた。

 アンプが暖まった後のベースの音、とても気持ちよいものだ。それにモノクロームのジャケットの美しさ。レコードを聴く楽しみが詰まっている。

 ところで、Jamaaladeen Tacumaが教えてくれたのだけど、彼とHenry Grimesの共演アルバムがリリースされる、とのこと。サックスはOdeon Popeとは懐かしい。

I appreciate Mr. Tacuma for his kind information on his album with great Henry Grimes. 

Call (Dig)

Call (Dig)

 

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Henry Grimes: The Call (1965, ESP Disk)
A1. Fish Story (Grimes)
A2. For Django (Grimes)
B1. Walk On (Robinson)
B2. Saturday Nite What Th' (Grimes)
B3. The Call (Robinson)
B4. Son Of Alfalfa (Grimes)
Henry Grimes(b), Perry Robinson(b-cl), Tom Price(ds)
Engineer: Richard L. Alderson
Photograph: Ray Gibson
Recorded on December 28, 1965 in NYC.

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長い体調不良からの脱出に

食べる・呑む

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 どのような理由かわからないが、昨年のある時期から気力が削がれたような状態が長かった。仕事が複数並行させるような気力が維持できない。加齢か、と思うと情けない気持ちもあった。

 さらに年末にインフルエンザのワクチンを初めて打ってみたのだけど、だめ押しのように発病の手前まで体調が落ち、どうしようもない状態に。睡眠の状態も悪かった。

 過労が源なのだけど、それだけでもないような気がした。年末に休養をとって、なんとか最低の状態からは脱出。年明けから、少し食生活を改善してから、少しづつ上向いている。特に朝食に気をつけて、暖かい野菜スープ、味噌汁を取るようにしている。胃腸の調子がとてもよく、気力が大分と戻ってきた。

 北海道の薬局の方の書き込み、がなかなか良い感じに緩くて、とても参考になっている。まあトシだから加齢に闘争的になるのではなく、慣れていくような日々、を過ごすべきかと思っている。備忘も兼ねて、少し貼っておく。

 

 

 

 

(ECM 2207) Craig Taborn: Avenging Angel (2010) それにしても美しい

2010 ECM2200番台 jazz (piano) ECM: Sascha Kleis ECM: Manfred Eicher ECM: Stefano Amerio ECM: Auditorio

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 先般から、幾つかのアルバムを聴いて、過剰ではない音、の空間的な広がりのようなものに魅了された。硬質な音が如何にもECM好み、ではあるのだけど、現代音楽とジャズの境界線にピタッと音を流していく、そして自己陶酔的な美音ではなくて、緻密に作曲されているようで、ふっと見せる揺らぎ、のようなものにジャズ性を感じさせる。様々な音のaspectに驚いてしまう。

 これはタイショーン・ソーリーのドラムと双子のように感じるのだけど、どうだろう。技巧と作曲能力の高さに、驚くばかりだ。それにしても美しい。

 

Avenging Angel

Avenging Angel

 

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(ECM 2207) Craig Taborn: Avenging Angel (2010)
1. The Broad Day King (Craig Taborn) 6:16
2. Glossolalia (Craig Taborn) 2:45
3. Diamond Turning Dream (Craig Taborn) 4:17
4. Avenging Angel (Craig Taborn) 6:56
5. This Voice Says So (Craig Taborn) 9:44
6. Neverland (Craig Taborn) 4:29
7. True Life Near (Craig Taborn) 4:30
8. Gift Horse / Over The Water (Craig Taborn) 7:37
9. A Difficult Thing Said Simply (Craig Taborn) 4:36
10. Spirit Hard Knock (Craig Taborn) 4:37
11. Neither-Nor (Craig Taborn) 3:19
12. Forgetful (Craig Taborn) 7:58
13. This Is How You Disappear (Craig Taborn) 5:03
Craig Taborn(p)
Design: Sascha Kleis
Engineer: Stefano Amerio
Photograph [Cover Photo] : Thomas Wunsch
Photograph[Liner Photo] : Bill Douthart
Producer: Manfred Eicher
Released: 13 May 2011
Recorded July 2010
Auditorio Radiotelevisione svizzera, Lugano

iMACを入手

PC

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仕事場に新しいPCを入れた。

・27インチiMac Retina 5Kディスプレイモデル
・3.2GHzクアッドコアIntel Core i5(Turbo Boost使用時最大3.6GHz)
・32GB 1,867MHz DDR3 SDRAM (8GBボード4枚)
・1TB Fusion Drive
AMD Radeon R9 M390(2GBビデオメモリ搭載)
Magic Mouse 2、Magic Keyboard(JIS)

これからParallelsを入れてウィンドウズ環境を構築予定。27inchディスプレイをもう一つ入れてウィンドウズ用の窓にする積もり。

気がついたのは、CPU能力/メモリ容量共に増やすと、iTUNESの音質が良くなった、と感じられるようになった。

Phil Woods: Phil Woods & The Japanese Rhythm Machine (1975) speak lowの疾走感

1975 jazz (reeds, fl) youtube

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 これも最近入手したレコード。ウッズのヨーロピアン・リズムマシーンが好きなことと、市川秀男のピアノが好きなこと、で気になっていた。1975年はアガルタ・パンゲアだけでない。いろいろな奏者が日本に来ている。

 A面から聴きはじめると、案外ゆっくり。あれっ、という感じ。その代わりウッズのアルトの音の張り、のようなものは良くて、それはそれで良い。コリアのマトリクスはそんな曲だし。期待の「日本のリズムセクション」はまだ、そんなには走っていない。

 B面でのJohnny Hodgesではソプラノを吹いている。ここまでは、ゆったりと吹いている。一気に爆発するのはspeak low。マイルスのmilestoneの前奏ではじまり、走る・走る。一気に沸騰点まで高まっていく。「日本のリズムセクション」もリリカルな音を出しながら燃焼していく疾走感が気持ちよい。この一曲のスピード感で満足。

 「日本のリズムセクション」は「欧州」と比べると鋭角的ではなく、もう少し優雅な感じ。随分味わいが違う。スピード感は欧州、なのだけど、厚みのようなものは日本。European Rythm Machineで気になるメカニカルで無機的な感じ、は感じられないから。

フィル・ウッズ&ザ・ジャパニーズ・リズム・マシーン

フィル・ウッズ&ザ・ジャパニーズ・リズム・マシーン

 

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Phil Woods: Phil Woods & The Japanese Rhythm Machine (1975, RCA)
A1. Windows (Chick Corea)
A2. Spring Can Really Hang You Up The Most (Tommy Wolf)
B1. Johnny Hodges (Phil Woods)
B2. Speak Low (Kurt Weill)
B3. Doxy (Sonny Rollins)
Phil Woods(as, ss), 市川秀男(p), 古野光昭(b), ジョージ大塚(ds)
Recorded live on July 31, 1975 at Kosei Nenkin Kaikan in Tokyo.

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