Kanazawa Jazz Days

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Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

Ornette Coleman: The Shape Of Jazz To Come (1959) 音の格が違う、ということ

1959 jazz: avantgarde jazz (reeds, fl) youtube apple music

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 行きがかり上、これを聴かないとイケない。やはり最近入手したアトランティク盤ではあるが、1970年代の貧相な再発。まあ針を落としても、そんなに悪いとは思わないが。CPは高い。 

  The Shape Of Jazz To Comeの後に聴いてよかった。一発で、つまり最初の一音からレベルが違う録音、とわかった。音質ではない。アルバムの品格である。

 オーネットの曲作りと演奏が緻密に結合し、別次元の音空間を作っている。無音であっても、演奏の緊張感がその音の隙間に詰められていることを悟らせる。無意味な饒舌は、そこにはない。褒めている人の云っていることが分からない(かった?)、のだけど、片鱗は掴めた。古典としての完成度の高さ、とは、こういうことだろう。

 印象はhe Shape Of Jazz To Comeと全く同じなのだけど、音の格が違う、ということを即座に悟らせる。名盤とはそんなものだろう。

 

The Shape of Jazz to Come

The Shape of Jazz to Come

 

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Ornette Coleman: The Shape Of Jazz To Come (1959, Atlantic)
A1. Lonely Woman 4:59
A2. Eventually 4:20
A3. Peace 9:04
B1. Focus On Sanity 6:50
B2. Congeniality 6:41
B3. Chronology 6:05
Ornette Coleman (as), Don Cherry(cor), Charlie Haden(b), Billy Higgins(ds)

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Ornette Coleman: Change Of The Century (1959) やっと少し楽しめた

1959 jazz (reeds, fl) jazz: a youtube apple music

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 これも最近入手した、安価なアトランティック盤なのだけど、スリーブなんかを見ると、1960年代はじめのプレス。殆どオリジナルに準ずる盤なのかもしれない。それが1000円前後とは、恐れ入った。音は自然な感じで、足しても、引いてもいないように思える。

 案外、オーネットは聴いていない。何か、彼の音のツボのようなものが掴めていないから、だと思う。捕らえどころが無い、ように感じていた。その意味では、即興音楽としての昂奮度が高い「ゴールデンサークル」のライヴあたりが、すっと入ってくるアルバムだった。

「アメリカの空」を聴いて、はっと気がついたのは、オーネットの作曲能力。やっと、彼のツボが曲そのものが面白い、ということに気がついた。そして、アルトそのものの鳴りの美しさ。即興音楽家としての面白さはドルフィーなのだけど、作曲はオーネットか。だからFree jazzというジャンルの外枠を作ったヒト、なんだなと理解した。それから半世紀以上経ると、外枠は当たり前に消化され、曲が残った。まあ理解している方々には、当たり前の理解なんだろうな、と思うのだけど。「孤独な女」などを頂点に、数々のオーネットの曲を楽しむ、そんなスタンスで聴くと、フリー云々なんてどうでもいいかなあ、とリラックスして聴くことができるような気がする。やっと少し楽しめた。

追記:

その意味では、今となっては、ジミー・ジェフリーとかチコ・ハミルトンのような「室内楽的ジャズ」という視点とも交叉する部分があって、それが面白いとも、面白くないとも、感じる「受け手の揺れ」になっているように思った。即興と作曲の比率、のような観点で。面白いもので、ジェフリーが「ECMの原点」だと認知すると、それなりに聴けるようになった。何だかね、なんだけど。

 

Change Of The Century - The Complete Session + 5 Bonus Tracks

Change Of The Century - The Complete Session + 5 Bonus Tracks

 

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Ornette Coleman: Change Of The Century (1959, Atlantic)
A1. Ramblin' (Ornette Coleman) 6:34
A2. Free (Ornette Coleman) 6:20
A3. The Face Of The Bass (Ornette Coleman) 6:53
B1. Forerunner (Ornette Coleman) 5:13
B2. Bird Food (Ornette Coleman) 5:25
B3. Una Muy Bonita (Ornette Coleman) 5:51
B4. Change Of The Century (Ornette Coleman) 4:41
Ornette Coleman (as), Donald Cherry(tp), Charlie Haden(b), Billy Higgins(ds)
Recorded in NYC, October 8, 1959 (A3, B2 to B4) and October 9, 1959 (A1, A2, B3)

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Lennie Tristano: Lennie Tristano (1955) 不穏な音の海に潜っていくような

1955 jazz (piano) apple music youtube

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 高名でありながら、あまり聴いた、という話を聞かない奏者じゃなかろうか。そのような「不平衡係数」が高いのは何故だろうか。寡作であったこと、も一因なのだろうか。あのジャズレコード販売が華やかなりし頃の日本で、隠棲していたトリスターノの音盤を出し、話題になったのも遠い昔だ。

 で、昔から気になっていたので、盤を入手した。2つのセッションからなっていて、ソロとトリオの最初の4曲、コニッツが加わった後半のライヴ。ボクには圧倒的に最初のセッションが面白かった。パウエルでもモンクでもない、またエヴァンスの祖のようでもない、少し変な味が美味しい。モンク的な粗密が面白いのだけど、打鍵とその後の残響のようなものが全く違う。モンクの場合、打鍵とその後の響きに最大限の焦点が当たっている、感覚が聴き手にもあるのだけど、トリスターノを聴いてもそのようには感じない。むしろ、打鍵の後、焦点がぼやけていって、不穏な音の海に潜っていくような感じ、といおうか。

 後半は実質的にコニッツがリーダのセッション。ライヴのためか、端正なコニッツの甘い音が悪くはないのだけど、コニッツに求めるのはコレか?、という感じ。トリスターノもサポートに徹している。ソロでは個性が出るのだけど、控え目。

 レコード全体でのトリスターノ像が何だかボヤケているが、最初の4曲での味わいは、とても好み。古い真空管アンプとJBLのスピーカで聴くと、なんとも愉しい。レコード盤は勿論、オリジナルではないが、多分、1960年代のプレス。ジャケットが厚く、印刷に光沢がある。そして盤は黒光りし、これも厚い。駄目になった1970年代とは随分違う。十分じゃないかな?

Lennie Tristano

Lennie Tristano

 

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Lennie Tristano: Lennie Tristano (1955, Atlantic)
A1. Line Up(Lennie Tristano) 3:33
A2. Requiem(Lennie Tristano) 4:51
A3. Turkish Mambo (Lennie Tristano) 3:37
A4. East Thirty-Second(Lennie Tristano) 4:32
A5. These Foolish Things (Harry Link, Holt Marvell, Jack Strachey) 5:43
B1. You Go To My Head (J. Fred Coots) 5:19
B2. If I Had You (Jimmy Campbell, Reg Connelly, Ted Shapiro) 6:24
B3. Ghost Of A Chance (Bing Crosby, Ned Washington, Victor Young) 6:00
B4. All The ThingsYou Are (Jerome Kern, Oscar Hammerstein) 6:04
Lennie Tristano (p)
A1, A4: Peter Ind (b), Jeff Morton(ds)
A5 to B4: Lee Konitz (as), Peter Ind (b), Jeff Morton (ds)
Tracks A1 to A4 rec. NYC, 1955
Tracks A5 to B4 rec. live in the Sing Sing Room, Confucius Restaurant, NYC, summer 1955

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芸術新潮「つげ義春特集」(2014年)原画のグラビア

 

芸術新潮 2014年 01月号 [雑誌]

芸術新潮 2014年 01月号 [雑誌]

 

 何年かに一度、慎ましい「つげ義春」ブームがボクのなかにあって、その後、冬眠を何年も続けるような、断続した関心。今も少しだけ気になっている。

 芸術新潮に特集号があると知り入手。原画のグラビアが美しく、線の柔らかさが眼に染みる。紅い花、外の膨らみ、が完全に収録。あとは二岐渓谷の落葉のシーン、など。何よりも絵が綺麗なのだけど、そのような感じで作品集が出ないかなあ、と思った。

 追記:

新潮社とんぼの本、に原画の作品集があるのを発見。嬉しいなあ。サイズが小さいのが残念。芸術新潮サイズで出版して欲しいなあ。


 

 

 

 

 

Fabiano Araújo, Arild Andersen, Naná Vasconcelos: Rheomusi (2011) 今朝の音楽

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 あれから1年か。

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Fabiano Araújo, Arild Andersen, Naná Vasconcelos: Rheomusi (2011, Ágata Tecnologia Digital)
1. Yã 2:52
2. Hyperborean 7:22
3. P 6:24
4. Anacã 7:49
5. Negro 10:17
6. Norte 2:37
7. Santa Marta 6:05
Fabiano Araújo(p, accordion), Arild Andersen (b, sampler), Naná Vasconcelos(perc)
Recorded January 2011, Na Cena Studio, São Paulo, SP, Brazil

名古屋・栄「バナナレコード・ジャズシンジケート」今回はもう一つ

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三連休にもかかわらず名古屋で仕事。かなり疲れる。

ちょっと抜け出して、レコードを漁ったが、成果は乏しい。とほほ。

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最近教えてもらったジョルジュ・ベンの再発。TBMの笠井紀美子菊地雅章の曲を歌っている。昔の廉価盤。あとはnonesuchのWSQ、録音期待。

Lalah Hathaway: Live (2015) こってりとしたFender Rhodesが欲しかった

2015 R&B/Soul apple music youtube

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  暫し仕事で名古屋。疲れる。そんなときは、こんなの聴いている。

 ハザウェイのライヴというと、父親のアレだけど、コレも悪くない。バンドがあっさりしているかなあ。なあ。



 

 

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Lalah Hathaway: Live (2015, eOne)
1. Little Ghetto Boy
2. Baby Don't Cry
3. I'm Coming Back
4. You Were Meant For Me
5. Angel
6. These Are The Things
7. Little Girl / Breathe
8. This Is Your Life
9. When Your Life Was Low
10. Forever, For Always, For Love
11. Lean On Me
12. Mirror
13. Brand New
14. Whatever

Caetano Veloso: Estrangeiro (1989) 微毒という猛毒

1989 music (南米)

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 微毒という猛毒、だと思う。ブラジル音楽の優しげな表情に騙され、惹き込まれると、そこかしこに仕掛けられた罠に嵌められる。微毒だからと安心して、その「少しばかり」のささくれた感触を楽しんでいると、刈り取られてしまう。困った、ものだ。

 このアルバムは、そんな仕掛けが見え見えなのだけど、アート・リンゼイのプロデュースで、ビル・フリーゼルやマーク・リボー、ナナ・ヴァスコンセロスの名前まで見えるのだから堪らない。そのような猛毒のような奏者を、背景に極く軽く置いているのだから、なんとまあ困ったものだ。

 今、名古屋で缶詰の仕事。だからホテルでapple musicで聴いているが、まあ凄い。レコードで聴きたくなった。


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1. O Estrangeiro(Caetano Veloso) 6:14

Tony Lewis (ds), Arto Lindsay, Bill Frisell(g), Peter Sherer(key), Naná Vasconcelos(perc)
2. Rai Das Cores (Caetano Veloso) 2:37
Tavinho Fialho(b), Cesinha(ds), Toni Costa(g), Peter Sherer (key), Carlinhos Brown(perc)
3. Branquinha (Caetano Veloso) 2:35
Arto Lindsay(g), Peter Sherer(key)
4. Os Outros Românticos (Caetano Veloso) 4:58
Marc Ribot(g), Arto Lindsay(g, vo), Peter Sherer(key), Carlinhos Brown(perc)
5. Jasper (Lindsay - Sherer - Veloso) 4:58
Arto Lindsay(g), Peter Sherer(key), Naná Vasconcelos(perc)
6. Este Amor (Caetano Veloso) 3:26
Bill Frisell(g), Peter Sherer(key), Naná Vasconcelos(perc)
7. Outro Retrato (Caetano Veloso) 5:00
Marc Ribot(g), Peter Sherer(key), Naná Vasconcelos(perc),
8. Etc. ( Caetano Veloso) 2:06
Naná Vasconcelos(perc), Caetano Veloso(g)
9. Meia Lua Inteira (Carlinhos Brown) 3:43
Tavinho Fialho(b), Cesinha(ds), Arto Lindsay, Toni Costa(g), Peter Sherer(key), Carlinhos Brown(perc)
10. Genipapo Absoluto (Caetano Veloso)3:22
Toni Costa (g), Caetano Veloso(g)

Caetano Veloso(vo)
Producer: Arto Lindsay, Peter Sherer

 

夜久弘: 「COMICばく」とつげ義春 (1989, 福武書店) 最後の執筆期間

  1984年の夏頃だっただろうか。当時、社会人になったばかりで、電機会社の社員寮に住んでいた頃、近所の社宅の先輩の家でつげ義春の「ねじ式」を読んだ。映画「ツゴイネルワイゼン」を見たときと同じような衝撃だった。未だに映画も「ツゴイネルワイゼン」もねじ式」も破壊力は変わらず、30年以上経った今も眺めている。

 そんな頃、新聞でつげ義春が再び描き始めたという記事を読んだ。早々に街の本屋で掲載雑誌「COMICばく」を入手した。既に2号目に入っていた記憶があるから、1984年の冬頃だろうか。漫画には詳しくなかったが、つげ義春だけでなく、多くの「鬼才」あるいは「奇才」と呼んでも良いような個性的な表現者が並んでいて、非常に面白い雑誌だった。感覚的に云うと、ATGの映画の漫画版のような、猥雑で尖った感じが好きだった。

 その季刊誌「COMICばく」の編集をやっていたのが著者の夜久弘。まさにつげ義春の執筆再開に合わせて作り、営業上の不振と、彼の断筆(不安神経症による)により、15号で休刊。その間4年弱。僅か1万部にも満たない発行部数でよくもったものだ。その間のエピソードだけでできた本。取り立てて面白い本でもないが、リアルなつげの様子は興味深いし、当時の雑誌の様子が「目次」のようにリアルに浮かび上がる。懐かしい。

 自分自身、社会や会社への不適応感で一杯な時代に読んだ雑誌だったので、編集話のドロドロが妙にしっくり。数年前、夜久氏は亡くならあ。ランナーだったとは意外。

 そして、つげ義春は存命。一番生命力の弱そうな人なのだけど、実は強いのだろうなあ、と思った。

Maria Bethania (1965) カエターノ・ヴェローゾの妹、だそうで

1965 music (南米)

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 昨日の買い物。1000円ちょっと。それがマリア・ベターニアの初リーダ作のオリジナル・モノラル盤。オルトフォンSPU-monoを下ろすと、押しの強い声が飛び出してくる。

 頭は、かなり不自然はリヴァーブ(機械的な音響処理だね)なのだけど、あとはそうでもない。擦れた低い声で、ボサノバというにはハッキリとした、MPBというには少し古い、音を出している。熱帯の風よりも、熱を伝えるような音。面白い。

 この歌手は知らなかったのだけど、何とカエターノ・ヴェローゾの妹だそうだ。


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Maria Bethania: Maria Bethania (1965, RCA Victor)
A1. De Manhã 2:20
A2. Só Eu Sei 2:12
A3. Pombo Correio 2:07
A4. No Carnaval 2:13
A5. Nunca Mais 3:10
A6. Sol Negro 1:59
B1. Missa Agrária / Carcará 3:12
B2. Anda Luzia 2:41
B3. Feitio De Oração 2:24
B4. Feiticeira 2:37
B5. X Do Problema 2:22
B6. Mora Na Filosofia 2:25

横浜・関内ディスクユニオン:確かにレコード価格が

レコード屋・購入音源

 今日は仕事で横浜へ。人前で30分の話をした。その前の空き時間に、関内のディスクユニオンへ。

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やはりレコード価格は下がっている。嬉しいことだ。パシフィック・ジャズとかアトランティックのオリジナルや、準オリジナルが2000円もしない。驚いた。

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ドルフィーじゃないチコ・ハミルトンは受けないのか安い。ジム・ホールは入った室内楽的ジャズは、ジミー・ジェフリーだけではないのだ。アート・ファーマーにもジム・ホール。売れっ子、だねえ。あと今更ながらのオーネット。

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今になって気になるトリスターノ。それにECMじゃないアート・ランデ。このアルバム、30年以上気になっていたが、ついに入手。リー・コニッツはイタリアのエンリコとの共演。それにブレイ。

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イタリアのHoroは高価だったのだけど(昔から)、何だか信じられない価格だったので3枚。シェップ2枚とローチ。マックス・ローチはハーパーとブリッジウォーターをフロント、楽しみ。適当に買ったブラックストンはケニー・ホイラー入り!

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あとジャズはローランド・カーク。先日、ANAの機内でイーグル後藤セレクションにあって、気になっていた一枚。あとはブラジル2枚。マリア・ベッターニアは聴いたことがないので好奇心。ジルベルト・ジルはライヴ。