Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

まだ届くLP、CDそしてDVD

随分前(でもないか)に注文したものが入りはじめている。

レコード2枚。高木元輝・豊住芳三郎のデュオ。イタリアの謎レーベルQBICOのもの。群馬のジャズの再発。

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CDはバードランドで痺れたマリア・シュナイダーを2枚。ArtistShareに直接注文。何故かUKから届いた。このレーベル、DL販売を充実して欲しいなあ。沖至の仏盤。そして富樫雅彦佐藤允彦のDVD。これは実によかった。

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犀川源流域に入る

今年は例年になく多忙で、気力、体力ともに減退している。そもそも土日は働いている方が多い。山にも登っていない。だから今年は大好きな犀川源流域には入れない、と思っていた。

幸いルアーをやる近所のバーの主人Sさんと客のYさんに誘われ、都合がつきそうだったので行くことにした。体力面の不安を抱えたまま、なのだが。

朝6時に車止めのゲートを出発。自転車3台で犀川ダムへ。6kmの登り坂。その後、ダム沿いの道を5km歩き倉谷廃村へ。途中の歩行路の路肩崩落は激しいが、トラバースは問題なくできる程度。赤い吊り橋が懐かしかった。途中、この吊り橋で怖くて折り返したという単独の若者と交差したが、何をみたのだろうか。

8時半ごろ。暫く廃村脇の開放的な河原で遊ぶが、案の定、ウグイしか出なかった。その後、金山谷出合の手前から入渓。15時に月が原手前で折り返すまで、エサ釣り1人(ボク)とルアー2人で釣りあがった。

先日の大雨のためか水量はこの時期にしては多い。1年前、豪雨で淵はかなり瓦礫で埋もれ、また倒木が多かったが、かなり回復していた。驚き。釣果はまずまず。大きさの割りに良く引く岩魚に驚いた。再び淡い真珠色の岩魚と遊ぶ時間を過ごした。何よりも、あの美しい犀川源流域・倉谷川で遊べて嬉しかった。

午後3時に折り返し5時前に倉谷廃村へ。クラコシ沢出合から歩行路に入ったが、廃道状態。崩落に加え草で足元が見えない。神経がかなり減って、疲れた。廃村で暫く休憩、荷物の整理、イワナの処理を行った後、5時20分に出発。日没を追いかけ、急いで犀川ダムに向かう。還暦をすぎたSさんの足取りは軽快、驚き。午後6時45分には犀川ダムへ。休む間も無く自転車。これはご褒美の下り6km。途中、熊に遭遇しないことを祈りながら進む。完全に暗くなる前にゲートへ。実に長く、実に暑い1日だった。もう1回行けるといいな。泊まりだといいなあ、と改めて思った。

その夜遅く、Sさんのバー(猫のとこ)でビールを呑んでいた。他の客から、そんなしんどい思いをしなくても入れる場所はあるでしょ、と聞かれた。確かにそうなのだけど、あの谷あいの場所の美しさに惹かれる気持ちは3人とも同じなんだろうな。辛くて辛い釣行で、釣果と労力は「全く」見合わないのだけど、やはり行きたくなるのだ。

Sさん、Yさんありがとう。

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久々の休日に

タイから帰って2週間、休まず働き続けた。少し気を抜くと、底抜けに働きたくない気持ちで一杯になったので、少し安心。正常なようだ。

ということで、金曜日に釣りに出かけた。久しぶりだなあ。春先に入ってご無沙汰だった手取川の支流へ。まだ入ったことがない源流部への入り口へ。やや二日酔いで足取りが重い。数年前に登山で通過したことがあるのだけど、大水のためか、全く様相が変わっていた。林道の一部が消失しているし、広場のような場所も消えていた。だらだらと黒雲が沸いたり消えたりしていて、あまり元気が出ない。そんな訳で、クルマを置いてから1時間弱の場所で釣り。落差がない場所なので、面白くない。大きな堰堤を越えるのが面倒で場所替え。

大きな川の良いところは、場所がいくらでもあること。場所を変えながら釣って、なんだかんだ10本くらい。尺超えが出なかった、のが寂しかったが。

暑い日だったが、川の中では涼しかった。

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夜は捌いた岩魚を持って近所のバーへ

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Cecil Taylor: Nefertiti, The Beautiful One Has Come(1962) 完成されたテイラー

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1976年頃の再発アルバム。1979年にカット盤で餌箱に入っていたコレを持ち帰った。2枚組で1800円くらいじゃなかったか。嬉しかった気持ちと、聴いて面白くなかった記憶が鮮明。ネフェルティティのタイトルを見て、ショーターの曲を演っている、という誤解もあった。以来の放置盤。

Candidのナット・ヘンホフ監修シリーズ?が、伝統ジャズと現代音楽の融合のような狙いが垣間見えるものであったものに対し、わずか1年後のライヴでは、その後半世紀のテイラーの音楽そのものに変貌している。驚きだ。今、聴いても、今の音楽として記憶されるのではないか。一気に成熟し、完成している。

マレイはパルスを細かく打ち続け、揺らせる。テイラーの粒だった音をは密度高く詰め込んでいく。無調であり、しかも美しい。まさにネフェルティティの名にふさわしい。ライオンズは比較的狭い音域のなかで躍動する。最初聴いた時は、坂田明との比較で、面白味を感じなかったが、マレイとテイラーが詰め込むパルスの差分に音を押し込むような、面白さに溢れている。

結局、面白くない、と40年近く前に思ったのは、楽器の音響的な面白みに感度が全くなかったから。だから(当時の)山下洋輔トリオの高速ドライブ感に強く惹かれ、その対比でつまらなく感じたのだと思う。

クラシックや現代音楽を聴いた後である今、とても面白く感じるのは、そのような位置付けにテイラーがあるから、だと思っている。現代音楽的な音をジャズのなかに溶かし込む、それが1962年に完成したのだろう。

後年のテイラーで気になるのは、同じような音列を組み合わせているようなマンネリ感を感じること。しかしこのアルバムのなかでは、様々な音を紡ぎだし続けており、驚異的である。

暫くテイラーを聴き続けるが、そのなかでボクのなかの「マンネリ感」がどうなるか興味津々である。

このアルバムは1枚のアルバムの未収録テイクを足し、2枚組にしたもの。音質は極めて良い。ディジタル音源では更にテイクが足されているようである。

Nefertiti, Beautiful One Has C

Nefertiti, Beautiful One Has C

 

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Cecil Taylor: Nefertiti, The Beautiful One Has Come(1962, Arista Freedom)
A1. Trance(Cecil Taylor) 8:55
A2. Call(Cecil Taylor) 8:44
A3. Lena(Cecil Taylor) 6:39
B. D Trad, That's What(Cecil Taylor) 21:26
C1. What's New (Haggart, Burke)(Cecil Taylor) 12:10
C2. Nefertiti, The Beautiful One Has Come(Cecil Taylor) 9:10
D1. Lena (Second Version)(Cecil Taylor) 14:22
D2. Nefertiti, The Beautiful One Has Come (Second Version)(Cecil Taylor) 8:00
Cecil Taylor(p), Jimmy Lyons (as), Sunny Murray(ds)
Recorded Live at the Cafe Monmartre, Copenhagen, Denmark, Nov. 23, 1962.

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届き続けるレコード・CD

備忘のため記録しているのだけど、ちょっと枚数が。依存症か?

まずはテイラーシリーズ。CandidのThe world ofとUAのHard Drivingは、モノラルのオリジナル。音圧高く満足。Jumpin'はCandidの残りテイク集の一つでイタリア盤。音質は悪かった。InnovationsはUK盤のオリジナル、これは未聴。

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再発のブレッツマン。それからOMNIBUSのレコード。ジェフ・パーカーは音響的によかったなあ。細々のECMのレコード・コンプリートへ1枚プラス。1300番台が数枚、1400番台が1枚。残り10枚は切ったかなあ。

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あとはCD。東京には来てたと風の頼りのマカヤのピアノトリオ、テイラー・レッドマン・エルヴィンのトリオ、ジャック・ウィルキンソンのデビューCD。

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Cecil Taylor: New York City R&B (1961) 初期テイラーのアルバムは多分ここでお仕舞い

 ニューヨークでの買い物。そもそも、これを聴いて初期テイラーを聴くことにしたのだ。

 CandidにおけるThe World of Cecil Tailor の残りテイクかと思ったら、別のセッションのようだ。

wikiによると、後年の発売を含めたCandidのアルバムは5枚あるようだ。早期に発売されたのは、コレとThe World of Cecil Tailorだけのようだが。気長に揃えよう。

Cecil Taylor discography - Wikipedia

内容的にはA1、B1のトリオが面白い。テイラーはフリーフォームで、あとはリズムを刻むスタイルなのだけど、ベースがフリー的音を奏でる場面が登場していて、ユニットとして飛び出す時期が近いことをうかがわせる。A2、B2のセッションでのヒギンズは、コールマンとの演奏のようなソロをみせていて、いよいよ60年代に入ったぞ、とも思わせる。。

翌年のアルバムがコペンハーゲンのライヴNefertiti, the Beautiful One Has Come。ここでは、ベース抜きトリオで、後年のスタイル。だから、ここで「前衛的なテイラー」の後ろで「伝統を刻む」初期テイラーのアルバムは多分ここでお仕舞い。

もう少し聴き進めたい、とは思っているが。

New York City R&B

New York City R&B

 

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Cecil Taylor: New York City R&B (1961, Barnaby Candid Series)
A1. O.P. 9:08
Cecil Taylor(p), Buell Neidlinger(b), Billy Higgins(ds)
A2. Cell Walk For Celeste 11:35
Cecil Taylor(p), Buell Neidlinger(b), Dennis Charles(ds), Archie Shepp(ts)
B1, Cindy's Main Mood 8:11
Cecil Taylor(p), Buell Neidlinger(b), Billy Higgins(ds)
B2. Things Ain't What They Used To Be 10:04
Cecil Taylor(p), Buell Neidlinger(b), Dennis Charles(ds), Steve Lacy(ss), Archie Shepp(ts), Clark Terry(tp), Roswell Rudd(tb), Charles Davis (bs)
Producer: Nat Hentoff
Recording on Jan. 9th, 10th 1961, NYC

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立花秀輝, 不破大輔: ◯ (2011) 技量を超えた何か

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 こういうアルバムは、いきなり感情の裏側まで音が入ってくるので、どーだこーだという小賢しいコトバを撥ね付ける力がある。それが彼らの技量なのか、それとも同じようなテレビの音楽番組を子供の頃みたからなのか、わからない。もちろん、技量ではあるのだけど、技量を超えた何か、が確かにある。

セシル・テイラーなんか聴いた後、これを聴いてこの感情って、クラシックを聴いた後に演歌を聴いた時、に近いように思ったのだけど、どうだろうか。

家に帰ったら、近藤直司不破大輔の足穂でのライヴを聴き直してみよう。

○ (マル)

○ (マル)

 

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立花秀輝, 不破大輔: ◯ (2011, sincerely music)
1. エルサレム廻廊~陽子ビーム~バラード・フォー・デュオ~ブルーズ~おばあさんのウンコ~エルサレム廻廊
立花秀輝(as), 不破大輔(b)

Cecil Taylor: The World Of Cecil Taylor(1960) 現代音楽的といっても

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初期テイラーシリーズ。ソニーの日本盤を入手した後、Candidのモノラル原盤を入手、何と2000円以下ってどういうこと? 音質的にはソニー盤で十分だけど、驚いた。

やはり刻み続けるビュエル・ネイドリンガーとデニス・チャールズの上で弾く現代音楽的無調のピアノ。それが美しく響く。実に聴きやすいし、分かりやすい。現代音楽的といっても、伝統的ジャズとの近さを、見事なタイム感覚で表している、と思う。当時でも、そうだったのではないか。

1950年代の2枚と比較すると、そのような音としての抽象化、のようなものが一段と進んだ感じ。

シェップが部分的に入っているが、ピアノ・トリオが基本のアルバム。トリオを聴いていると、「さらに」前衛的なエリントンであり、モンクでもあるが、トリスターノでもあるように聴こえて、何だか楽しかったな。

THE WORLD OF CECIL TAYLOR + 3

THE WORLD OF CECIL TAYLOR + 3

 

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Cecil Taylor: The World Of Cecil Taylor(1960, Candid)
A1. Air (Cecil Taylor) 8:45
A2. This Nearly Was Mine (Oscar Hammerstein II - Richard Rodgers) 10:56
A3. Port Of Call (Cecil Taylor) 4:25
B1. E.B. (Cecil Taylor) 9:58
B2. Lazy Afternoon (Jerome Moross, John Latouche) 14:53
Cecil Taylor(p), Archie Shepp (ts on A1, B2), Buell Neidlinger(b), Dennis Charles(ds)
Engineer: Bob D'Orleans
Supervised by Nat Hentoff
Recorded at Nola Penthouse Sound Studios, New York City, October 12th and 13th 1960.

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長良坂の上と下

犀川の南側、寺町の向こうに住んでいた頃は、よく長良坂を伝って川沿いの遊歩道へ降りたり、上がってきたりしたものだ。坂の真ん中には地蔵様の祠もあり、お香の匂いも常に漂っている。だから、夜半頃に通り過ぎると、相応の雰囲気はある。

二度ばかり、その坂に居る「何か」に遊ばれたこともあって、数ある犀川沿いの坂のなかでも、近しい気持ちがある。今は犀川の北側に住んでいるので、とんと歩いていない。

土曜日は親しい友人と久々に呑んだ、場所は寺町。歩いて帰ろうとすると、K君が突然口を開いた。二度もみたんだよ、白髪の老婆。寺町の通りから一本犀川側に入ると、怖い場所だと言いたかったらしい。もう少し聞こうと思ったら、代行が来て、お終い。

外に出ると、一週間近く続いた雨があがり、生暖かい風が吹いている。少し怖い気持ちもあったので、表通りを歩く。そして金茶寮の角を曲がって、長良坂へ。

上から覗き込んでみるが、何も気配はない。

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いつものように地蔵様に手を合わせた。そして人の気配がない古い集合住宅の前まで降りて坂を見上げてみる。やはり何もない。あっさりと久々の長良坂を過ぎた。

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濡れた石畳の質感のようなものが印象に残った。そして、長良坂以上に濃い地域である猿丸神社の下のほうにあるバーで暫く時間を過ごす週末だった。

Jeff Parker: Slight Freedom (2013-14) streetからの路地風のようなものが(レコードを入手した)

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いつものことだけど、レコードでの入手を悩む。近年のディジタル音源の質向上を考えると、無駄にしか思えない。しかし何かがやはり違う、ようにも思える。

悩むくらいなら入手、なので、このレコードも入手。まあ変わらないなあ、と苦笑い、だったのだけど、A面で環境音が紛れ込んでいる箇所がある。そこでstreetからの路地風のようなものが吹き込んだ。ヤラれた。

全般では、レコードの柔らかな音の魅力にはあがなえないなあ、と昨夜も膝に抱いた猫のことを思い出した。

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[2018-07-04 ]眠りの光景として

 6月に断続した出張の前にbandcampで購入。旅の間、よく聴いていた。

浮遊するというほど、浮遊せず。

反復するというほど、反復せず。

破壊するというほど、破壊せず。

旋律というほど、旋律でなく。

雑音というほど、雑音でなく。

静寂というほど、静寂でなく。

 何ものでもなく、また何かである、そんな小品集。割と疎な音の配列が、ゆっくりと心象を形作っていく。最後のラッシュ・ライフの力は何処から涌いてくるのだろうか。毎度毎度、分かっていても惹きつけられる。

いつも思うのは、ラッシュ・ライフが終わり、放り出されると、何を聴いていたのだろうか、と。だから、薄暗いフライトのなかで、機体の轟音を背景に聴いていると、淡い記憶を刻みながら、眠りの光景として記憶されていくのだ。

Slight Freedom [Analog]

Slight Freedom [Analog]

 

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Jeff Parker: Slight Freedom (2013-14, eremite records)
A1. Slight Freedom 11:34
A2. Super Rich Kids 05:08
B1. Mainz 12:19
B2. Lush Life 08:18
Jeff Parker: electric guitar, effects, samplers
Producers: Parker & Michael Ehlers
Engineers: Ehlers, Emmett Kelly, Griffin Rodriguez
Mastering: Helge Sten
recorded 2013 & 2014, Hollywood 

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Cecil Taylor: Hard Driving Jazz (1958) テイラーはテイラーだけど

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まだ暫く「初期テイラー祭り」。

これは、一旦テイラーのアルバムとして発売後、コルトレーン名義「Coltrane time」となったアルバム。このアルバムでのcreditは'blue train'と覆面サックス奏者、ミエミエだけど。契約問題か。

自分のアルバムを他人名義に変えられるなんて、テイラーがなんだか気の毒と思っていたが、聴いてみるとコルトレーンのアルバムやね、完全に。BNのSomethin' elseと同じ、契約回避の名義貸し。バッパーの中に放り込まれたテイラー。独りだけ毛色が違う音を出しているが、存外に違和感はない。ピアノの音のキレがよいから。

テイラーはテイラーだけど、運指が早いモンクのように聴こえるときもあり、これが実に良い、巧い。コルトレーン、ドーハム含めた皆様は予定調和的な好プレイ。

入手したのはオリジナルのモノラル。久々に高い音圧でジャズを楽しんだ。良かったなあ。

コルトレーン・タイム

コルトレーン・タイム

 

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Cecil Taylor: Hard Driving Jazz (1958, United Artists Records)
A1. Double Clutching (Chuck Israels) 8:17
A2. Like Someone In Love (Van Heusen - Burke) 8:07
B1. Shifting Down (Kenny Dorham) 10:37
B2. Just Friends (Klenner, Lewis) 6:13
Cecil Taylor(p),"Blue Train"*(ts), Kenny Dorham(p), Chuck Israels(b), Louis Hayes(ds)
Engineer [Recording] : Fernando Vargas
Producer: Tom Wilson
Recorded in New York City on October 13, 1958.

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豪雨の最中ではあるが(中本農園のとうもろこし)

豪雨の最中ではあるが、自宅近くのスーパーマーケットに盛夏の便りが届いていた。中本農園のとうもろこしだ。これをみかけると、いよいよだな、と思う。

今年は忙しくて、釣りにもあまり行けていない、山にも行けていない、寂しい限りだ。

皮を剥き、大きな寸胴鍋で茹でた。口に入れると、青臭い匂いとともに、甘い汁が口に広がる。まずは口内に広がる匂いから、夏がはじまった。

あとは辰巳農園の枝豆待ち、だ。

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Cecil Taylor: Jazz Advance(1956) セシル・テイラーという大きな鍋に

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 初期テイラー詣でを続けている。エリントンからモンクのピアノがいいなあ、と思うなら、ここを聴くべきだ、と気がついたからだ:入手したのはキング盤。結構音がいい。原盤はさらに、と思わせる一歩手前感が憎い。一回だけみかけたかなあ、幻で有名だったTransitionだからなあ。

そもそもモンク1曲、エリントン1曲を含む本盤は、狙い通りの1枚。ピアノの技巧が実に素晴らしい奏者だと、改めて思う。音が粒立っていて、一音一音がしっかりした意思で打ち込まれている。旋律を奏でるとき、無調になるとき、グルーヴするとき、それぞれ明瞭な音が流れ出る。だから流麗な印象よりも、強靱な印象を絶え間なく与える。だから既にピアニストとしてのテイラーは完成していた、と思う。

後年と違うのは、現代音楽的な音と伝統的なジャズの音が融合過程にあるという印象。だから20世紀前半のロシアやフランスの楽曲を思わせる瞬間があったり、ピカイチのモンクの後継者と思わせる瞬間があったり、作曲家として完成する前の印象。

そうセシル・テイラーという大きな鍋に、20世紀の様々な音の材料を入れ、火を入れた瞬間の記録のようだ。だから面白い。

ジャズ・アドヴァンス

ジャズ・アドヴァンス

 

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Cecil Taylor: Jazz Advance(1956, Transition)
A1. Bemsha Swing (Monk) 7:26
A2. Charge 'Em Blues (Taylor) 11:15
A3. Azure (Ellington) 7:35
B1. Song (Taylor) 5:19
B2. You'd Be So Nice To Come Home To(Porter) 9:15
B3 Rickkickshaw (Taylor) 6:05
Cecil Taylor(p), Steve Lacey(ss), Buell Neidlinger(b), Dennis Charles(ds)
Producer – Dave Coleman, Tom Wilson
Recorded in Boston in September 1956.