Kanazawa Jazz Days

Kanazawa Jazz Days

ジャズを中心としたレコード/CD、登山/渓流釣り/ランニング、金沢の日々の暮らし

渓流の木陰から空を見上げていると

GWといってもカレンダー通り。その最終日から出勤を続けていて、さすがに疲れてきた。給与こそ勤め人として頂戴しているが、仕事を命じる上司がいる訳でもなく、いわゆる裁量労働として自己管理で実施。仕事を増やしすぎたのだ。

さすがに気持ちが萎えてきたので、今日は休み。山の中に出かけた。

朝こそ小雨交じりで、10℃以下と寒かったが、昼前には晴れ、暑くなってきた。眼には青葉なのだけど、もう夏の匂いが沸いてきた。

明け方の冷え込みで水温は低く、釣果はダメ。魚の動きが鈍いのだ。それでも渓流の木陰から空を見上げていると、疲れていることも忘れ、爽やかな気分だけ残った。

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 Mabuta: Welcome to this world (2018) 不思議な「ワールド・ミュージック」

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 久々の新譜。以前アップしたSiya Makuzeniと同じく南アフリカのバンド。Bandcampで販売している。

Siya Makuzeniのアルバムは冒頭、アフリカっぽい感じを出しているが、このアルバムには「作られたアフリカ」のような部分はない。1980年頃のフュージョンを素直に進化させた感じ。スムーズで聴いていて、気持ちよい。曲が丁寧に作られている。

@yorosz氏作成のプレイリスト(すごくいいので聴いてみてください)を聴いていて、引っかかった。

インターネットの進展で世界が小さくなる、的なことなのかなあ。局地戦の音楽、のようなものをアフリカとか南米に求めていたような気がする。手前勝手なエキゾティシズムとかオリエンタリズムのようなものを。かつてのECMに感じていた「ジャズ周縁の音楽」的な感覚の消失、とも関係しているのだろうな。そのようなものに迎合する部分がない、不思議な「ワールド・ミュージック」なのだ。死語かもしれない、21世紀には。

ここまで書いて、タイトルがWelcome to this world であることに気がついた。This WorldはOur worldでもあるようだ。

Welcome To This World [Daedelusによるリミックス音源のダウンロードコードつき]

Welcome To This World [Daedelusによるリミックス音源のダウンロードコードつき]

 

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 Mabuta: Welcome to this world (2018)
1. Welcome To This World 06:41
2. Bamako Love Song (featuring Shabaka Hutchings) 05:22
3. Fences (featuring Shabaka Hutchings) 05:20
4. Beneath The Waves 05:06
5. Log Out Shut Down (featuring Buddy Wells) 05:26
6. As We Drift Away 07:10
7. Tafattala (featuring Reza Khota) 10:45
8. The Tunnel 05:20
Shane Cooper(b, synth, el-p), Bokani Dyer(p, synth, el-p), Marlon Witbooi(ds) , Sisonke Xonti(ts), Robin Fassie-Kock(tp), Reza Khota(g), Shabaka Hutchings(ts on 2 , 3) , Buddy Wells(ts on 5) , Chris Engel(as on 5) , Janus Van Der Merwe(bs on 5) , Tlale Makhene(perc on 2,5,7)
Recorded by Peter Auret and Luyanda Molao at SUMO SOUND in Joburg, and by Shane Cooper at Kujua Studios in Cape Town in 2017.
Produced by Shane Cooper
Mixed by Shane Cooper
Mastered by Ross Finck 

Circle: Circle-1 Live In German Concert (1970) 消えてしまった音源、扱いだけど

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何となく1970-1971年チック・コリアシリーズ。

これ、RTFと同時期にリリースされた日本の企画盤。その後、CDで軽く再発されてから消えたようだし、ECMのパリもストリーミングにあがっていない。またブルーノート音源もCD化されていない。何となく消えてしまった音源、扱いの「サークル」だけど、どうだろうか。The song of singingの3人にアンソニー・ブラックストンを加えた、双頭バンド。

もとのテープにはネフェルティティもあったそうなので(ライナーノート記載)、この録音より後のパリと同じような選曲。

買ったまま寝かせてあった盤だが、結構いい。ブラックストンの破壊・再構築のスケール、音空間の広がりが堪能できる。浮遊的でもあり、空間を広げる方向のベクトルが強い。チック・コリアは伝統的なジャズのビート感覚の上で集権的な演奏で、求心的なベクトルが強い。まるで違う個性がせめぎ合う、感じが面白いといえば面白い。チック・コリアが弾くフリー的なフレーズは現代音楽的なのであって、フリージャズ的でないなあと思う。実力者4人が作る音が実に面白い。

パリ・コンサートを聴いてから3年半くらい経っている。その間、フリージャズを聴くことを再開している。聴こえ方も変わった、のだろうと思う。

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Circle: Circle-1 Live In German Concert (1970, CBS Sony)
A. Medley: Toy Room(Chick Core) / O And A (D. Holland) 28:02
B. There Is No Greater Love( I. Jones*, M. Symes) 21:06
Anthony Braxton(as, ss, fl, b-cl, perc), Chick Corea(p), Dave Holland(b, cello), Barry Altschul(ds, perc)
Album Design: Eiko Ishioka, Seiya Sawayama, Yoshio Nakanishi
Producer: Kiyoshi Itoh
Recorded November 28, 1970 in Germany

Chick Corea in 1970-1971 トリオからサークルの時期

数日前、チック・コリアのThe sunを聴いて、サークルとの関係性について思いつきを書いたが、収録時期をみてみると、違うことが分かった。コリアはブレイとともに初期ECMの重要なpieceなのでメモ。

印象は印象なので訂正はしないが、1971年と思っていたコリアのサークルでの収録が1970年、それもThe Sunの前にある。

時系列で並べると以下の通り。The sunは単なるセッションのようだ。

またトリオ(コリア、ホランド、アルトシュル)からサークル(+ブラックストン)への段階的拡張かと思ったが、併走的のようにも思える。The Song Of Singingから、A.R.C.への質的な変換(より抽象性が高まる)は、ブラックストンとの共演からもたらされたのではないか、と、ふと感じた。この時点では、ブラックストンの方が「よりECMに親和的」な音を出していた、のである。

サークルの音源は3社から。ブルーノート(The Song Of Singingから時間的に近い、最も初期の音、1970年代末になってカスクーナが発掘)、CBSソニー(ドイツのライヴと最後のセッションのテープ買い)、ECM(両社の音源の中間、テープ買い)。

1970年

トリオ The Song Of Singing/ Circulus (Side A): April 7-8, 1970 
サークル Circulus(side-B-D): August 21, 1970
セッション The Sun: September 14, 1970
サークル Circle-1 Live In German Concert: November 28, 1970

1971年
トリオ A.R.C.: Jan. 11, 12 and 13, 1971
サークル Circle Paris - Concert: February 21, 1971
ソロ Piano Improvisations Vol. 1,2 : April 21 and 22, 1971
サークル Circle 2 Gathering: May 17, 1971

1972年のコリアとブラックストンはそれぞれ名作を。ホランドとアルトシュルはブラックストンと共演。

Return To Forever: February 2 & 3, 1972
Anthony Braxton – Town Hall 1972: May 22 1972

Kahil El'Zabar/Ethnic Heritage Ensemble: Mama's House Live (2009) シカゴの音をもっと聴きたくなった

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ボクがエルザバールを知ったのは1982年頃。大学を卒業する少し前の頃。副島氏のメルスの記事か何か読んで気になったバンドの一つがEthnic Heritage Ensemble。入手したメルスでの録音盤も好みだった。

それから幾星霜、突然、フリー系の音楽を聴くようになって、未だにEthnic Heritage Ensembleが活動していることに驚いた。シカゴの人なのね、と気がついた。全く詳しくないが、惹かれた音楽に多いシカゴ系、という感じ。まずはAEOCを聴かなきゃ、と思ってからも随分経つが。

 このアルバムでは3人。カーリ・エルザバールの打楽器、アーネスト・ドウキンスのサックス、コーリー・ウィルケスのトランペット。変則的なトリオだけど、驚くほど違和感はない。フリーとか何とか、そんなこともどうでも良くて、身体音楽としてのジャズそのものがそこにある。そして時々、飛翔する祝祭空間。India Navigation盤で聴こえるロフト・ジャズの匂い、が未だ健在。

エルザバールの打楽器は、ハミッド・ドレイクと同じような、強靱さ、粘りのようなものがあり、良くグルーヴさせる。同時に軽やかであり、飛翔感が強い。それがバンドの音、Ethnic的な味、と巧く共鳴する瞬間があり麻薬的。

共演のサックス、ドウキンスは初めて聴くが、暑くならず熱く吹く感じが巧い。トランペットのウィルケスもそう。わざとらしいエスニック臭は全くなく、身体的な音楽を軽やかに弾く三人なのだ。

シカゴの音をもっと聴きたくなった、こればっかり。

 

 

シカゴ関連:

Mama's House Live

Mama's House Live

 

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Kahil El'Zabar/Ethnic Heritage Ensemble: Mama's House Live (Katalyst Entertainment, 2009)
1. Oof 12:16
2. Kari 10:50
3. Mama's House 13:11
4. Barundi 12:27
5. All Blues 14:03
6. Ornette 15:12
Kahil El'Zabar (Kalimba, Perc), Ernest Dawkins(ts), Corey Wilkes(tp)

Chick Corea: The Sun (1970) A面はグロスマン、B面はサークルへの習作

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もう少し「あの頃の」チック・コリア

商業的には1970年代の第二期RTFが全盛だったらしい。セントラルパークで一杯、だったそうだ。1970年代末には、今ではタウンホール一杯くらいだけど、なんて記事があった。それでも、その頃隆盛だった日本のジャズフェスティバルでは数1000人の入場者を沸かしていたのだから、驚いてしまう。

それはともかく、このアルバムはコリアがマイルスバンドを抜ける直前のアルバム。メンバーはほぼ当時のマイルスバンド。プロデュースは当時、ロイ・ヘインズのヒップ・アンサンブルでアダムスとかピーターソンと共演していた中村照夫。当時からプロデューサー業をしていたんだ。

内容的にはA面が良い。グロスマン・バンド的な内容で、「穏健改革派」的な彼のテナーを愉しむことができる。勿論、コルトレーン的ではあるが、テナーのず太い音響が満ち溢れる。コリアは控え目、なのが良い。過剰なリリシズム、のようなものがなく、巧い。

B面はコリアの曲で、もろに後のサークルへの習作。空間的な音の広がりを点描のように描こうとしている。しかし、グロスマンのテナーは太い楷書であり、点描、ではないのだ。またデジョネットも多少違和感がある。そう、より観念的なブラックストンとか、より打楽器的なアルトシュルとする必然性とか狙い、のようなものが何となく分かるのだ。面白い。

https://www.instagram.com/p/Bi2wPywFAcn/

Instagram post by Ken • May 16, 2018 at 10:44pm UTC


CHICK COREA - The Sun 1970 [full album]

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Chick Corea: The Sun (1970, Express)
A1. Moon Dance (S. Grossman) 6:42
A2. Slumber (D. Liebman) 11:13
B1. The Sun, Part 1 (C. Corea) 9:03
B2. The Sun, Part 2 (C. Corea) 2:34
B3. The Moon (C. Corea) 6:04
Chick Corea(p), Steve Grossman(ts), Dave Holland(b), Jack DeJohnette(ds), Steve
Producer : Teruo Nakamura
Recorded at Up Surge Studio, New York City, September 14, 1970

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John Coltrane: Coltranology Volume One (1961) ドルフィーのフルートの飛翔感というか、浮遊感

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典型的な安レコードだけど、実に良い。日本盤固有の柔らかさ、もさほどなく、正規録音でない音の悪さであるが、臨場感、と言い換えができる程度。なかなかの迫力なのだ。何よりも、コルトレーンドルフィーが同じくらいの比重で吹いていて、味の違いがよく分かり面白い。

とりわけ、My Favorite Things でのドルフィーのフルートの飛翔感というか、浮遊感というか、空間的な広がりが素晴らしい。勿論、コルトレーンのゴツゴツしたソロも力が漲っていて、それも良かったのだけど。いや、本当に圧倒された。

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John Coltrane: Coltranology Volume One (1961, Affinity)
A1. My Favorite Things 20:30
B1. Blue Train 8:59
B2. Naima 4:00
B3. Impressions 7:20
John Coltrane(ts, ss), Eric Dolphy(as, b-cl, fl), McCoy Tyner(p), Reggie Workman(b), Elvin
Recorded at the Konserthusen, Stockholm, First Concert, 23 November, 1961


Chick Corea: The Song Of Singing (1970) 彼が頂点の頃

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1960年代後半のコリアは清新な風を吹き込むような、そんな爽やかさがとても魅力だと思う。BN4000番代のダークな音像の世界に光を射し込むような。

その魅力の集大成のようなアルバムが間違いなく彼の代表作Now he sings.....じゃないかな。商業的な成功作でもないのに、随分後までヴィトウスとヘインズと一緒に再結成バンドをやっているのは、彼自身のなかでも、その認識だろうな、と思う。

このアルバムからディメオラが入るRTF2期の「前」までが、彼の頂点じゃないか。1968年から1972年(だから全盛期に見えた1980年の頃が旬の奏者じゃない。もう1つ古い世代なのだ)。

 Now he sings.....の後に結成したのが、ホランドとアルトシュルとのトリオで、フリーに接近する。スタイルはフリーに接近するが、案外抑制的で、しかし抑えきれないピアニズムが実に美しい。ECMのARCの1年前にBlue Note(UA時代)に吹き込まれたのが、このアルバム。ホランドとコリアの鬩ぎ合いが面白いし、A.R.C.より、やや直球のジャズ。締めのネフェルティティはA.R.C.より好きな感じ。過剰な耽美さ、がない。

この時期のアルバムはブラックストンとのカルテットも含め、様々なレーベルに散らばっている。もう少し聴いてみようかと思う。

持っているレコードはキングからの再発盤。聴いていて、「膜を1枚」感じてしまった。柔らかい、尖りのない音。ゆっくり原盤を求めようかな。最近のCDリマスター再発があれば、それでもいいかなあ。探してみよう。

ザ・ソング・オブ・シンギング+3(紙ジャケット仕様)

ザ・ソング・オブ・シンギング+3(紙ジャケット仕様)

 

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Chick Corea: The Song Of Singing (1970, Solid State Records)
A1. Toy Room (Dave Holland) 5:25
A2. Ballad I(Barry Altschul, Chick Corea, Dave Holland) 4:17
A3. Rhymes (Chick Corea) 7:56
B1. Flesh (Chick Corea) 5:05
B2. Ballad III (Barry Altschul, Chick Corea, Dave Holland) 5:35
B3. Nefertitti (Wayne Shorter) 7:05
Chick Corea(p), Dave Holland(b), Barry Altschul(ds)
Producer: Sonny Lester
Recorded at the A&R Studios, NYC, on April 7, 1970 (tracks A1, B1, B3) and on April 8, 1970 (tracks A2, A3, B2).


山口真文: Leeward(1978) 滋味に溢れている

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好きなテナー奏者。音色が柔らかく、滋味に溢れている。

一曲目のエフェクターがかかった電気ピアノの音色にやられた。実に気持ち良い。デビュー作のAfter the rainと同じくディスクユニオンThink!からの再発CD。印象も前作ほぼ同じ。いずれも昔のレコードの分量なので短く、やや足りない。だから2つ併せて丁度の感じ。

 サックスの音色が良く、またそれを実に美しくCDに載せ替えている。レコードが欲しい感覚が出てこない。このシリーズは実にいい。

spotifyにはMabumiがアップされていたので貼り付けておく。ケニー・カークランド、ミロスラフ・ヴィトウストニー・ウィリアムスという豪華メンバー。山口真文のサックスがスペイシーに響いている。これもまた素晴らしい。

LEEWARD リー・ワード

LEEWARD リー・ワード

 

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山口真文: Leeward(1978, テイチク==>Think!)
1. Dawn(山口真文)12:32
2. Dewdrop(山口真文) 6:58
3. Distant Thunder(山口真文) 10:33
4. Leeward(山口真文) 9:32
山口真文 (ts.ss), 土井一郎 (p.el-p), 桜井郁雄 (b), 関根英雄 (ds)
Recorded at テイチク会館スタジオ, 東京,1978年1月20日,28日

Hilton Ruiz: Piano Man (1975) 手数と音の重さ、のようなもののバランス

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もう少し1980年前後に気になったピアニストを聴いてみる。 

 ヒルトン・ルイスはコンテンポラリーのチコ・フリーマンの盤で知った。勿論、王道のテナーって感じのフリーマンがいいのだけど、冒頭の曲で途中から入ってくるルイズの音の煌めき、が好きだった。(ついでに云うとブースのベースも図太くていいし、エルヴィンも)

当時、結局ルイズのアルバムは入手しなかったが、ずっと気になっていて、20年くらい前にCDで再発された、このアルバムを入手(原盤にジャイアント・ステップスを追加)。

今回、幾つかルイスのアルバムを聴いてみたが、そのなかで一番古いこのアルバムがしっくりきた。手数と音の重さ、のようなもののバランスがいいのだ。後年は音が増え、その分軽くなった印象。薄まっている、ように感じた。

このアルバムでは、それなりの速度で弾い

ても、音の照り、のようなものを失わず、一音一音粒だった音を聴かせる。冒頭でラテンリズムの曲を聴かせたり、5.のバップ曲では濁らせて古の空気を作ってみせて、6.で透明な音に切り替えてハッとさせたり達者だ。単なる器用さ、に終わらせないのはピアノの鳴りの良さ、ドライヴ感。聴き飽きない。

聴き直したら、レコードが欲しくなった。やれやれ。

Piano Man

Piano Man

 

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Hilton Ruiz: Piano Man (1975, SteepleChase)
1. One For Hakim(Hilton Ruiz) 4:15
2. Misty Thursday( Duke Jordan) 11:12
3. Medi II(Mary Lou Williams) 4:30
4. Straight Street(John Coltrane) 3:57
5. Big Foot(Charlie Parker)10:40
6. Arrival(Hilton Ruiz) 8:10
7. Giant Steps(John Coltrane) 10:29
Hilton Ruiz(p), Buster Williams(b), Billy Higgins(ds)
Engineer: Chuck Irwing
Mixed by Freddy Hansson
Recorded July 10, 1975 At C I Recording

www.discogs.com

George Cables: Why Not (1975) そこから薫り立つ匂い

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当時、ケイブルスは最晩年のアート・ペッパーと演奏していて、来日もよくしていたと思う。巧くホーンを引き立てる名脇役、の印象がある。ペッパーの遺作はケイブルスとのデュオだし。燻し銀なんて紋切りのコトバは使いたくないが、まさにそう。ペッパーがケイブルスの前に共演していたピアノがスタンリー・カウエルなので、甘いペッパーのアルトに辛口のピアノ、と考えたのかもしれないが、ケイブルスはそんなに辛くない。体制内保守のイメージ、なのだ。

このアルバムはペッパーと共演する前にLAで吹き込まれたもの。ライナーを読むと、ブレイキー、ロリンズ、ヘンダーソン、ハバードと共演、そうBN1500-4000の世界の嫡男。確かに体制内保守。一方、Stra-eastでハーパーとも共演している。まあStrata-eastもBN4000の世界を1970年代に拡大・発展したような感じだし:

このアルバムは初リーダ作とは思えないほどいい。ちょっと足りない感じ、もまたいい。タッチはそんなに強くない。ピアノもそんなに響かないし、キレイな音ではない。しかし、それを軽く速度で誤魔化す、それが全くなく、丁寧に音を積み上げていく。そんな中での疾走感、が小気味良い。

2000年頃にケンブリッジのクラブでソニー・フォーチュンのバンドで出演しているケイブルスを聴いた。弱々しい印象であった。このアルバムの印象も、強いピアニストではない。しかし、そこから薫り立つ匂い、のようなものが、この時代の素晴らしいピアノ奏者達固有のものであって、何よりもそこにボクは惹かれるのだ。佳品、の名に相応しい。こんな素晴らしいアルバム、レーベルを残したプロデューサーの悠雅彦さん、トリオレコードに敬意を表したい。クロスオーヴァーフュージョン)が席巻した1970年代と云われるが、商業面の話なのだ。

追記:

共演のトニー・デュマスとかカール・バーネットも懐かしい。当時、代替わりした最終期のコンテンポラリーなんかで、ファレルとかハバードのアルバムで出ていたのを思い出した。彼らも渋い脇。どうしているのかな。

Why Not

Why Not

 

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George Cables: Why Not (1975, Whynot)
A1. Ebony Moonbeams 10:31
A2. Rita I & II - Her Spirit/Her Soul 11:53
B1. Dark Side - Light Side (Yuh's Blues) 8:59
B2. Quiet Fire 9:47
B3. Why Not ? 7:29
George Cables(p), Tony Dumas(b), Carl Burnett(ds)
Producer: Masahiko Yuh
Recorded by, Mixed by Mike Stone
Recorded October 7, 1975 at Record Plant, Los Angeles

www.discogs.com

1980年前後に旬だったピアニストを思い出してみる

1980年前後、つまりボクがジャズを聴きはじめた頃に輝いていたピアノ奏者、その後の活動を含め、まさに閃光のような一瞬でなかったか、と思える奏者をピックアップしてみる。勿論、「閃光」のように感じるのはボクにとってのウルーヴがある期間のアルバムに限られる、からだ。だから、その後、長くその状態を保っている奏者は含まれない。ケニー・バロンなんかはそうだ。要は1980年頃が旬だったピアノ奏者、ってことだよね、長々書いたが。

アンソニー・デイヴィスこそ活動時期が1980年前後に集中。

エイブラハムはその後も精力的だから、本来はこのカテゴリではないが、sightsongの印象がgreat過ぎるので。

ドン・ピューレンはアダムスとの双頭バンドよりも彼のアルバムのほうが良いように思う。

最近、知った超寡作の人。

ヒュー・ローソンは中村達也とのアルバムで知った。

ジョー・ボナーはWhynot盤を聴かなきゃ。

ヒックスは早い盤のほうが良いような気がする。後の方ではマレイとの東京スケッチがいいかなあ。

追加:ラン・ブレイクを忘れていた。その後も活躍しているから、ちょっと違うけど、まあいいや。 

ここからは他の奏者とのアルバムが印象的だったピアノ奏者

まずヒルトン・ルイズ。

ヒックスといえば。

ジョージ・ケイブルスはこの頃、大活躍。2000年過ぎにソニー・フォーチュンとの共演をケンブリッジのクラブで聴いた。弱々しかったなあ。今、これを聴きながら、ケイブルスのwhynot盤を聴いている。

あと漏らしているのは、ハル・ギャルパーかなあ。ジョアン・ブラッキーンは違うように思うし。

Anthony Davis: Lady Of The Mirrors (1980) 端正な音のIndia Navigation盤

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長い間、アンソニー・デイヴィスの名前を忘れていた。1990年代以降、ほとんどアルバムを出していないように思う。1980年前後のピアニストを聴いていて、思い出した。チコ・フリーマンとの共演盤は聴いている筈だが、記憶がない。

レコードを入手して聴いてみて驚いた。India Navigation盤としては異質なほど、現代音楽寄り。この人をしっかり聴いたことはなかったが、そういう人なんだ。巧いし、エイブラハムと違う意味で実にキレイな音。作曲がしっかりされている印象。また録音もIndia Navigation盤としては異質じゃないかなあ。端正な音で、驚いた。

最後の曲はエリントンに捧げた曲で、これは一転してモンク的な楽曲。ジャズらしい緩い空気がいい。そして、やはり美しい音で鳴らしている。味わい深い。

もう少し聴いてみよう。

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Lady Of The Mirrors

Lady Of The Mirrors

 

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Anthony Davis: Lady Of The Mirrors (1980, India Navigation)

A1. Beyond Reason 6:25
A2. Lady Of The Mirrors 5:05
A3. Five Moods From An English Garden (For Vasili Kandinsky) 9:40
B1. Under The Double Moon (Wayang IV) 12:15
B2. Man On A Turquoise Cloud (For Edward Kennedy Ellington) 6:15
Anthony Davis(p)

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初夏の風のなかで

つい数日前、日暮れの後に10℃以下となって寒さに震えていたのに、今日の日中は20℃を越えている。土曜で休みだけど、出勤前に沢に入った。緑が濃く、川面に反映されていた。初夏の風が気持ちよい。

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かなりの距離を歩いた。入渓点近辺で20cmから31cmの3本。気を良くしたが、その後は全く。結局、退渓点で再び20cmから30cmの3本。歩いている間は殆ど釣れなくて、なんだかなあ、の結果だった。

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